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8 『白くて細いメイドさんに囲まれる生活』 (挿絵設定ラフ)

「ちくしょう!! 騙された!」

思わず靴を脱いで床にたたきつける。

白亜の床に泥がぱんっとスタンプされた。


「白くて、ウェストがほそい……」

「確かにその通りだよ! 間違ってないよ! 限度があるだろ!」

小人の解説に思わずツッコまざるを得ない。


メイドさんはきゃーきゃーと二人で両手を重ねて可愛らしく怯えている。骨だけど。


「気にしないで。この人はただのスケベ人(ビト)だから」

エイプリルがスケルトンのメイドに言う。

「湯浴みを用意してあげて。それと着替えも。食事は人間の食べ物。客人用のを」

「はい、お嬢様、かしこまり!」

二人同時にステレオで発言する。余程練習したに違いない。


「それと悪ふざけはやめて仮面を装着」

「かしこまりー」


ツインテールのメイドさん(※)と金髪のメイドさん(※)が優雅に一礼。

そして滑らかな仮面をつけた。

仮面は少し暖かみのある白を基調にしたもので狐面を連想させる。


骨の顔が消えて印象がずいぶんと和らぐ。元がなんであれ可愛らしい雰囲気になる。


黒いツインテールの娘が進み出て浴室まで案内します、とやってきた。

所作が上品で小気味よく動く。後姿は完璧。髪の毛も綺麗に手入れされている。

体型がスケルトンにも関わらず女の子女の子しているのはコルセットを着込んでいるからだろう。

ちょっと悪く言ったのを後悔した。さすがに無神経すぎた。


メイドさんについていきながら辺りを見る。綺麗な城だ。

白い霧が漂って幻想的な印象が増してる。

中庭には巨大な剣のオブジェが刺さっていてファンタジー感が増している。

全体的に少女趣味的な城なのに剣だけ場違い感がありありだと思う。

こそっと携帯で写メを撮る。


部屋についた。

「お客様。はい、ばんざーいして」

服をメイド(※)に脱がされる。

なに、これ。嬉しさと恥ずかしさを感じるべきなのか。

幼児扱いである。

※100%の透き通る肌で白くてウェストが凄い細いメイドさん。ただしスケルトンボディ。


上半身を裸にされてシースルーの薄い服を上から被せられた。

ズボンも脱がされる。パンツは自分で脱いだ。

おお、なんか貴族、そう、中世の貴族っぽい。


部屋にはバスタブがあって湯が張られている。

バスタブに入れられてメイドさんが服の上から石鹸で洗ってくれる。

手袋をつけた骨の手は予想外に柔らかい。

片手にスポンジ、もう片手が肌を触れる。

あー、魔力が筋肉の代わりに覆っているのだっけ。手袋つけたら人間の手と変わらないのかな。

詰め物だろうけど体型が女の子女の子してるなあ。可愛い声だなあ。

とか思って身を任せた。

無機質な仮面はロボ娘に通じる可愛さがある。

黒髪のツインテールの白い飾りリボンはなかなか良い萌えポイントだと思う。


背中を洗っていた手が前に伸びた。メイドさんの髪の匂いがふわっと香る。


「!!!!!????」

男の子の事情が勃発した。理屈の上では骨だと思って油断していた。

瞬間、股間に両手を挟みこみ前屈みに丸まる。

からだはしょうじきだぜ。


「も、もう良いです! 一人で出来ます!」

「はい、それでは失礼します」

クスクスと仮面の下でメイドが笑う。

ぶくぶくと湯船に鼻まで漬かった。耳が真っ赤である。


メイドが去る。

入口でパーンと乾いた高い音が鳴った。

「勝利!」

「ンまあ! 性獣よ、性獣!」

メイドが退室際に同僚とハイタッチしたのである。

めっさ遊ばれている……!!


視界にウィンドウが開いた。


『称号『無分別な淫獣』を獲得しました。

  効果:肉棒の性能を25%強化する。ラッキースケベの確率をあげる』

『実績:『初めての称号の獲得』を解除しました』

なに、この機能………! なにこの展開。肉棒とか初めて聞いたわ。


緊張した小人の声が頭に響く。

びびび「やったのか、水取………!!」

やってねえよ!!

称号は付け替えできるらしい。外した。


つけた。


外した。


……お風呂場でちょっと感動したのは秘密だ。

おとこのこだもの。



■



湯上り。

屏風の後ろに先ほどのメイドさんが控えていた。

着替えはそこにあります、済みましたら声をおかけください、と言った。

着替えはファンタジーっぽい昔のギリシャっぽいイメージの白い服だった。

近場のコンビニに出かける時に着てたパーカーとズボンは洗濯。

靴も洗濯で全部一旦リセットである。


着替え終わって相対した黒髪ツインテールのメイドさんは心なしか機嫌良さそう。

こちらは凄い恥ずかしいのだけどな!

ギャルゲならメイドさんルートが開かれそうな展開だ。

スケルトンじゃなかったら喜んだよ!


「お客様の肌、お綺麗ですね。髪も黒くて綺麗ですよ。

 女の子みたいですね」

タオルで頭を軽く拭きとられた後、ドライヤーみたいなので頭を乾かしてくれた。

ハサミまで持ち出されて美容院か何かみたいに手入れされてる。

肌には化粧水まで塗られる手の込み様である。


「はい、見違えました。うん。原石発見という気分です。

 ……メイド服着ますか? ドレスでも良いですよ」

「何の原石!?」

遊ばれている……! お前は姉か。



挿絵(By みてみん)

身長は155cm近辺で実際はもっと頭身が高くなります。

爆乳メイドさん。脱がすと凄い。

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