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十二
昨日と同じ道を歩く一行。
「おまえさんらは、ここで待ってておくれ」
こう若い衆に言い、壷を乗せた手押し車と共に鬼が原へ向かう女将。
やがて、彼らの最後尾にいる男が立ち上がり
「お、いるいる……ほら、見てみ」
そう言って、隣の男に手渡したのは――望遠鏡だ。
「どれどれ」
だが隣の男、思わず
「旦那! 女将の姿がありませんぜ!」
「うっそお? たった今いたし」
望遠鏡を奪い取り、その青き目で再び遠くを見る男
「ホ、ホンマや!」
昨日と同じ道を歩く一行。
「おまえさんらは、ここで待ってておくれ」
こう若い衆に言い、壷を乗せた手押し車と共に鬼が原へ向かう女将。
やがて、彼らの最後尾にいる男が立ち上がり
「お、いるいる……ほら、見てみ」
そう言って、隣の男に手渡したのは――望遠鏡だ。
「どれどれ」
だが隣の男、思わず
「旦那! 女将の姿がありませんぜ!」
「うっそお? たった今いたし」
望遠鏡を奪い取り、その青き目で再び遠くを見る男
「ホ、ホンマや!」
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