あきらとゆづき
この物語は、高校生忍者・**彰**と、「ツモ姫」と呼ばれる一歳の少女・**結咲**を中心に描く物語です。
結咲は、生ける伝説の雀士である曾祖父と同等の雀力を持って生まれました。その特別な力を狙う者たちから結咲を守るため、彰は護衛の任務を任されます。
任務から始まった二人の日々は、多くの仲間との出会いや数々の試練を通して、大きく動き始めます。
忍者の名門・神月一族。
その一族の若き忍者、**彰**は、里でも指折りの実力者だった。
高校へ向かう前、忍者の名門・神月一族に生まれた**彰**は、一族の長に呼び出された。
「彰、お前に新しい任務を与える。」
長の表情は真剣だった。
「護衛任務ですか?」
「ああ。だが今回の護衛対象は、普通の人間ではない。」
長は一枚の写真を彰へ差し出した。
そこに写っていたのは、小さな女の子。
結咲、一歳。
ぬいぐるみを抱え、満面の笑みを浮かべている。
「この子を……俺が守るんですか?」
「そうだ。」
長は静かにうなずいた。
「結咲は、生ける伝説と呼ばれる曾祖父と同等の雀力を持って生まれた。」
彰は驚きを隠せなかった。
結咲の曾祖父は、九十歳を超えた今も現役の雀士。
裏の麻雀界で最強と呼ばれ、一度も負けたことがない生きる伝説だった。
その才能を受け継いだ結咲は、まだ一歳にもかかわらず、裏の世界ではこう呼ばれている。
――ツモ姫。
「その力を利用しようとする者たちが動き始めている。」
「だから俺が護衛を……。」
「高校生活と任務の両立は大変だろう。だが、お前ならできる。」
彰は力強く頭を下げた。
「任せてください。必ず守ります。」
その日の放課後。
彰は結咲の家を訪れた。
玄関の扉が開くと、小さな足音が聞こえてくる。
てち、てち、てち。
現れた結咲は、彰の姿を見ると目を輝かせた。
「あー!」
よちよちと歩いてきて、彰の足にぎゅっと抱きつく。
「ははっ。初対面なのに、人見知りしないんだな。」
彰がしゃがむと、結咲は小さな手で彰の頬をぺたぺたと触った。
「きゃはは!」
無邪気に笑う結咲を見て、彰も自然と笑顔になる。
「よろしくな、結咲。」
結咲は返事をするように、小さく手をたたいた。
「ぱちっ!」
その微笑ましい光景を、結咲の曾祖父は奥の部屋から静かに見つめていた。
「……なるほど。この青年なら安心して結咲を任せられそうじゃ。」
こうして、高校生忍者・彰と、「ツモ姫」と呼ばれる少女・結咲の護衛生活が始まった。
まだ二人は知らない。
この出会いが、多くの仲間や強敵との戦いへとつながっていくことを。




