2話 一章 始まりの街【ビーギニング】と、二人の少女 13
すると途端に、少女は泣きそうな顔に変わり、
「あぁん!!…そんな事、言わないで許してよぉ~!」
と艶やかな声を出して、此方の顔を再び覗き込む様に見上げだした。目に溜まった涙の雫に、儚げな印象を感じる。
「あ、…うぅ。」
さすがに俺も戸惑ってしまい、戸惑いを露にしながら、何も言えなくなった。ついでに何故か段々と頬が熱くなるのに気がつく。
その時、リキッドがダフネの手を振り払ってきて、俺達の間へと入って場を取りなしだしてきた。
「いや、ほら。…ヒルフェ君の言う通りだとも思うよ。…しかし君も、相手は悪気があってやった訳じゃないから、もう少し穏便に言うべきじゃないかな。」
「…だ、けどよ。」
「…ほら、結果的には、それぞれ無事だったんだから、良かったじゃないか。…だから仲直りしよう。」
「……す、すまん。」
「ぐす。……ご免なさい。」
俺達も互いに謝罪した。
リキッドは見届けると、頷きながら独り言を呟きだした。
「そうだね。…これから二人共、一緒に暮らすんだから仲良くしないと。」
「あ?」
だが俺は耳を疑い、思わずリキッドと少女を二度見してしまう。さらには慌てて問いかける。
「おい。…今、なんて言った?…一緒に暮らすって、…」
「へ、…何?…そうだよ。…あ、あれ、…言ってなかったっけ?」
とリキッドは戸惑いながらも答えていた。
「聞いてねぇよ!!」
それを俺は聞いた途端に、怒鳴り散らす。ついでにリキッドに突っかかり、少女の方を指差しながら、まくし立てる様に喋りだす。




