↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

94/133

ネバネバ

「ほら温泉に入るわよ。ほんと情けない奴隷ね」


 ルルーシカに続き、

 タクは幻覚に関する違和感を抱きながら、

 温泉につかろうとした。


 決して狭くはない温泉。

 水面は波打ち、緑色の水草が、

 透明なお湯の向こう側に見えた。


 足先がお湯に触れる。

 体が冷えていたためか、

 お湯の温もりがしみいり、

 すごく気持ちが良かった。


 肩までお湯につかると、ホッとため息が零れ出た。


「どんな効能があるんだろうな」


 波の向きが変わるたび、

 水草がタクの体を優しく撫でた。

 最初はくすぐったかったそれも

 次第に心地よくなり、

 極上のマッサージを受けているかのように、

 瞼が自然と閉じてしまう。


 何度かコクリ、コクリとなり、

 お湯に顔をパシャンとつけ、目を覚ました。


 いっけね~、ウトウトしてしまった。

 気持ち良すぎだろ。


「ルルとレーラは、何をしているんだ?」


 ルル―シカは温泉から顔だけを出し、プカプカ浮かんでいた。

 レーラは無表情に宙の一点をぼんやりと見つめていた。


「まあまあよね。あんたんとこのお風呂って・・・」


 ルルーシカはホッとため息をこぼすかのように言う。


「でも、私のとこのはもっとすごいのよ。あんたが望むんだったら、今度来なさいよ。入らせてあげるわ。お風呂に入れてもらったお返しよ」


 数秒の無反応の後、レーラはコクリと頷いた。


 しばらくお湯に浸かり、石の天井に灯る松明を見つめていると、

 レーラが湯船から出て、体を洗い始めた。

 なぜかスクール水着を着ていた。


 ルル―シカは天井の亀裂から流れ落ちている滝に打たれ、

 修行僧の真似をしていた。


 何やってんだよ。お前は。


 レーラが体を洗い終えると、ルル―シカが体を洗うため、温泉を出た。


「ちょっと来なさいよ、あんた」


 女王様がお呼びですよ。

 へいへい。


 タクもルルーシカに続き、温泉を出る。

 水草が足に絡まり、つまずきそうになった。


「なんか用かよ」

「ほら、これで、私の体を洗いなさい」


 タクはわかめに似た海藻を渡された。


「なんだ、これ?」

「つるつる昆布よ。これで洗うだけで、垢が綺麗に落ち、すべすべのお肌になるんだから」


 ほんとかよとタクは思いながら、

 つるつる昆布をルル―シカの背中にこすり付けた。


「あ、あ~ん、き、ぎもぢいいよお~~~」


 ルルーシカはお子様には聞かせたくないような、

 いやらしい声をあげる。


 つやつや昆布をこすりつけたルルーシカの背中は、

 泡であふれかえっていた。


 ごしごしごし。


「ちょっと、あんた、もっと優しくこすりなさいよ。私、優しいほうが好きなの。刺激が少ないほうが好きなの!!」


 タクは優しいほうが好きだと言うルルーシカの主張を無視して、より強くこすりつけた。


 ごしごしごしごしごし。


「ちょ、ちょっと、刺激が強い、強すぎるって。ヤバイ、本当にヤバイことになっちゃう、おかしくなっちゃうって!!」


 おかしくなりやがれ、と思いながら、

 タクはつるつる昆布に日頃の怨念をのせ、ごしごしとこすりつけた。


「あ、あ、あ、あ、あは~~~~~~~~ん!!」


 卑猥な喘ぎ声が浴室に木霊した。


「はあ、はあ、はあ・・・ちょ、ちょっと、あんた、やりすぎよ。ご主人様の要望をちゃんと聞きなさいよね。はあ、はあ、はあ」

「ほら、これ」


 背中を洗い終えたので、タクはつやつや昆布をルル―シカに差し出した。


「な、何よ」

「俺に洗わせると、さっきみたいなことになるから、前は自分で洗えよな」

「は!? わけわからないこと言ってんじゃないわよ。確かに、背中のごしごしは刺激が強かったわよ。でもね、ルル様は強い刺激にも喜びがあるんだって知ってしまったのよ。新たな喜びを知ってしまったのよ、だから、前もしっかりとごしごししなさいよね」


 ま、前もって・・・。

 つ~か、変な喜びに目覚めてんじゃね~よ。


 タクはビキニで包まれた小ぶりの胸を見た。


 ゴクン。


 それは、粗悪品であるにしても、

 胸には変わりなかった。

 それも、女の子の。

 

「な、なによ、私のボインを舐めるように見て、いやらしいわね」


 なら、俺に前も洗ってくれと言うんじゃね~よ。


「なにか、嫌な予感がするわ。このまま、前を洗わせたら、あんたに、私の純潔が奪われるような気がしてならないわ」


 ルルーシカはタクのブーメランパンツに視線をうつす。

 すると、

 目を大きく見開き、

 口をあわわと震わせ、

 頬を赤らめ、

 ゆっくりと、俺のブーメランパンツから視線をそらした。


「俺がそんなことすわけないだろ」

「いえ、するわ。確実に・・・。

 だって、

 だってね、

 あんたの敏感なところ、ギンギンのビンビンで、とってもヤバいことになっているもの」


 タクは自分のブーメランパンツを見るも、

 普段と何も変わりなかった。

 つまり、

 もっこりは大したことがなく、

 平常状態だった。

 つまり、通常サイズだった。


 しかし、タクはふと思う。


 そういえば、幻覚魔法で、俺の視界はいかれているんだっけ?

 なら、ルルーシカの視界には、

 ていうか、ルルーシカの顔の前には、

 俺のアレが、

 俺の視界に見えているものとは違う、脈打つアレが、

 鬼の角のようにそそりたつ、暴走癖のあるアレが

 はっきりと見えているってことなんじゃあ!!


「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」


 タクは両手で股間を隠した。

 しかし、時はすでに遅かった。


「まあ、あんたが私に欲情するのはしょうがないわよ。私、魅力的過ぎるから」


 いやいや、ただの生理反応だ。

 大抵の男は女の裸を見たら、反応してしまう。

 好き嫌い関係なくな。


「よし!! 前を洗ってもらうのはやめるわ。洗っている最中に、ネバネバした変なモノを飛ばされたら、最悪だもの」


 ルルーシカはタクからつるつる昆布を奪い取る。


「今回は、もう行ってよし。次回はもっといろいろしてもらうんだから、覚悟しておきなさい」


 次回もあるんかよ。

 それに、いろいろってなんだよ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。