決闘よおおおおおおお!!!!
「その貧相な体といい、気性の粗さといい、さらには勉強不足まで嘆くのは愚かなことよ」
タクの後ろから、
ルルーシカの苛立ちという火に油を注ぐような声が聞こえてきた。
ミアだった。
「ミ、ミ、ミア!何よ、それって私をバカにしているの?」
「バカにはしていないわよ。事実を述べているだけ。それに、あなたの情けない嘆きがあまりに残念だと思っただけ」
「なんですって!!」
ルルーシカは机をバンッ!と叩き、立ち上がった。
「ほ~ら、何不自由のない恵まれた環境ぬくぬく生きてきた、貧乳ボンボン娘はすぐに苛立ち、牙を剥く。誰もが思っている真実を突きつけられただけでね」
「ぐぐぐぐぐぐ」
ルル―シカは拳を握りしめている。
今にもミアに飛びかかりそうだ。
とばっちりを受けたくないタクはゆっくりとその場を離れようとした。
しかし、
ミアに肩を抱かれた。
か、勘弁してくれよ。
ルルの怒りの炎が俺にまで飛んでくるじゃね~かよ。
「タクはね。ちっぱいで、マグロなあなたには不釣り合いなのよ。巨乳でかつ優しい愛撫が売りな、この私――ミア=ランゲッジと釣り合うオスなの。その色気のないお尻を振って、さっさと諦めてしまいなさいよ。ふふふふふ」
これ以上、火に油を注ぐなよ。
それに、俺を巻き込こまないでくれよ。
「け、け、け、け」
ルルーシカは同じ言葉を連呼する。
ん?毛?
すね毛かなんかか?
「決闘よおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」
ルルーシカの絶叫が教室を揺らした。
「ああああああああああ!!もう我慢ならないわ。あんたに決闘を申し込むわ」
決闘という言葉に、クラスメイトがざわつく。
「決闘だって・・・まじかよ」
クラスメイトの誰かが言う。
「どっちが勝つと思う?」
他の誰かが言う。
「さあ、わからないわよ」
さらに他の誰かが言う。
教室では、ルルーシカの決闘という言葉をかわきりに、
さまざまな言葉が飛び交った。
しまいには、ミアの方がスタイルがいいからミアが勝つ、だとか、
ルルーシカの方が可愛いから俺はルルーシカだ、という声まで聞こえてきた。
『決闘』という言葉の重みを知らないタクは、
クラスメイトから置いてきぼりにされ、
わけわかんね~や、と思っていた。
今や、ルルーシカとミアのやり取りは、
クラスメイトのほぼ全員が関心を持っていた。
レーラ以外は。
「ふ~ん、決闘?・・・いいわよやりましょ」
ミアは腕を組みながら、自信ありげに言う。
「それじゃあ、放課後。場所はグラウンド。そこで、もう二度と立ち直れないくらいに、ボコボコのギタギタにしてやるんだから」
「ええそうね、そのぺちゃぱいが、さらにまっ平らにならないように、無駄な努力といえど、せいぜい策を練ることね。ふふふふふ」
ミアは笑いながら自分の席に戻っていった。




