完結お礼小話① それぞれの形(1/3)
完結お礼小話第1弾(多分)です。3部構成。
語り手はナタリアです。
神様って本当にいるのかしら。
空は澄み切った快晴。気候もうららか。
エッセルベルク日和とも言うべき、最高の天気の中、今日の王城は、上から下まで、緊張感と高揚感で普段と違う空気を流している。
あの事件からおよそ半年。あの事件の日に行われるはずだったメグ姉様の結婚式が今日、執り行われる。
本日の主役であるところのメグ姉様は、今、最後の支度を終えて、椅子の上に座った状態で、侍女たちによる念入りな最終チェックを受けている。純白の絹地に、王家の色である紫紺の糸の刺しゅうで縁取りが施されたドレス。メグ姉様の雪のように白い肌は、ほんのりと朱色に染まり、紅が引かれた桃色の小さな唇が艶やかに映える。
はちみつブロンドのウェーブがかった長い髪はきっちりと結われていて、この国の王家に嫁ぐものだけが与えられる冠を除いて、全ての身支度が終わった状態。あ、もちろん、金とアメジストとダイヤモンドでできた耳飾りも含めて、よ?
元から抜群の美貌をお持ちだけれども、今日のメグ姉様は、毎日お世話している私ですら息が止まってしまうくらい綺麗で、朝から何度、「ほぅ」とため息をついてしまったことか。今のメグ姉様を言葉で言い表すには私の語彙力が足りないわ。
「メグ姉様、とっても素敵」
『ありがとう』
物語に出てくる美貌の精霊の化身のようなメグ姉様は、私の言葉に、幸せそうにほほ笑んだ。
メグ姉様のドレスを整えていた侍女頭のレベッカ様は、第二王子妃になられるメグ姉様に対する私の言葉に、眉を跳ね上げたけれど、普段は姉様にいかに懇願されようと二人の時以外態度に気を付けているんだから、今日くらい多目に見てほしいわ。
チェックが終わり、メグ姉様が、私以外の侍女を控室から隣室に出された頃、その隣室に控えていた侍女から客人が来た旨が伝えられる。
王室の妃になるまさにその日のその直前の準備をされている姉様のところに来られる方なんて限られている。王妃殿下か、王太子妃殿下か、はたまた……。メグ姉様と王妃殿下、王太子妃殿下の仲は決して悪くないけれど、緊張が先立つのか、メグ姉様の顔が少しだけ強張った。
けれどそんな心配も杞憂に終わったわ。
私が迎えに出ると、「失礼いたします……うわぁ…………!」と予想していたどの声よりも軽い声がしたのだもの。
「エル!」
「えへへ、来ちゃった」
エルは、獣医師見習いの紋章を首から下げ、男装姿でメグ姉様に近づいてくる。
「いくら獣医師として働き始めたからって、簡単にこの控室には来られないでしょう?一体どうやって?」
「ほら、まだ僕、髪そんなに伸びてないから男の子っぽいでしょ?紋章ってよく見ないと色とか文字、見えないから、ばれないかなって。あとはなじみの使用人さんにちょっと目をつぶってもらったんだ」
いたずらっぽく笑うエルの髪の毛は、確かに以前よりは長いけれど、まだ肩に付くかどうかといったところ。
「姉様、僕、この日が来るのをどれだけ、どれだけ心待ちにしてたか……!」
そう言ってメグ姉様の近くに行ったエルを姉様が抱きしめ、エルが「姉様、泣いちゃだめだよ?僕、お化粧直せないからね?」と言いながら抱きしめ返している。
あの事件の時に、エルの身に一体何が起こったのか、私もメグ姉様も、詳しくは知らない。
私がユージーンから伝えられたのは、「エルドレッド・アッシュリートンが死亡し、その弟としてユージーンが学園に入学することになったこと」。そして、「エルが『エレイン』に戻ること」「エルと銀の方との婚約はなくなったこと」だけ。それ以上は、どんなにねだっても教えてくれなかった。
最初、おじ様から、エルの墓を作ると聞いた時にはエルが本当に死んでしまったんじゃないかと思って、メグ姉様は昏倒されるし、私も生きた心地がしなかった。それが名目上のことだと聞いてとてもほっとしたのを、昨日のことのように覚えている。それだけ分かれば、それ以上は突っ込んではいけないことだと弁え、ユージーンを追及してないけれど――メグ姉様と談笑するエルを見ながら思う。
こうして私たちと会う時に一人称が「僕」なのは相変わらずだけれど、あの事件以来、エルの雰囲気はがらっと変わったわ。
「エルドレッド」は、事件で殉職したことになっているので、その喪が明けるまで、「エレイン」が出ていくわけにはいかないということで、エルは事件後3月ほど、領地で過ごしていた。
その間に、「エレイン」として、獣医師の官吏登用試験の筆記試験を受け、見事に合格したらしく、事件後4か月に入った頃、初の女性宮廷獣医師として、王城に上がることになったの。ユージーンは急遽学園に入学することになったし、おじ様は後処理か何かで忙しかった関係で、たった一人で領地にいたみたいだけど、大分羽を伸ばしたらしくって、清々しい顔をしていたっけ。「人生でこんなに解放されたのは初めてだ!」とか叫んだとか叫んでいないとか。
社交界デビューしていないのに大丈夫?という不安も、エルやおじ様には、そよ風の如くどうでもよかったらしく、エルは社交界デビューしないままにここまで来ているんだから困ったものね。
でも、ちょうどよかったのかも、と今は思うわ。
暫く会ってなかったから余計にそう思ったのかしら、エルは、体つきが急に女らしくなったし、なんていうのか、パッと見た印象が、「男の子」から、「女の子」に変わったの。それに、髪の色が以前よりもずっと明るい銀色になっていて、今の髪色だと、ユージーンにも似ていて、それでいて艶やかだわ。
あまりの大きな変化に、エルに体調について聞いたら、「ナタリア……実は……最近、胸元が苦しいんだ……これって、もしかして、腫瘍……?深刻な病気かな……?いや、でも、自己診断だと、胸元に魔力の塊はないはずなんだけど……やっぱり医者に行くべきかな?」と沈痛な面持ちで言われたものだから、ぱっつんぱっつんになっていたシャツを捨てさせて、エルの胸囲を採寸して、急いでドレスを注文したのがつい2月ほど前だったはず。
元々、エルが、小柄な男性向けのシャツを着ていたせいとはいえ、成長の度合いが半端じゃなくてびっくりしたもの。
そうして変わったエルは、以前は完全に「おじ様似ね!」と断言できる、可愛らしい小動物系の男の子顔だったのに、今は、その面影を残しつつも、どちらかといえば、メグ姉様に似ている感じがする。
エルはもしかしてとんでもない美人になるのではないかしら、どんな服を着せようかしら、と私も腕が鳴っちゃう。だってだって、エルドレッドとグレン様の死別の悲恋に、残された婚約者であるその妹とグレン様の切ない恋物語だなんて、なんて筆が捗る……!……ごほん、それはともかく。男性用の服装(まだ研究職の女性官吏が少ない関係で、制服のようなものができていないと聞いたわ)に身を包んでいようとも、今では、女の子が男装しているようにしか見えないから、ここまで来る間も以前のようには見逃されていないはず。きっと王子殿下の手引きがあったのじゃないかしら。
「姉様、これ」
『まぁ……!』
そう言ってエルが差し出した手には、メグ姉様の目の色のごとく真っ青で可憐な花の束が一つ。メグ姉様は、エルから受け取った青い花束を手元に寄せ、香りを楽しむようにしてから、目を閉じた。
「アッシュリートンのお花だよ。姉様は、今日、欲しいだろうと思って、兄様に頼んで持ってきてもらったんだ」
『お母様……』
メグ姉様の声にならない呟きに、エルが、にこりと笑い、手を伸ばして、メグ姉様の長い睫に引っかかった滴を拭う。
「姉様、ご結婚おめでとうございます。これから大変なことがいっぱいあるだろうけど、殿下はきっと姉様のことを大事にしてくださるはずだし、僕はいつでも味方だよ。もちろんナタリアも。ね?」
「そりゃそうよ」
「殿下に何かあったら、いつでも僕に言ってね?」
そう言うエルに、メグ姉様は目に涙をいっぱいに溜めながら、微笑んで、それから『ナタリア、来て?』と私を呼んだ。
化粧直しかな?と、私が化粧箱を持ってそちらに行くと、メグ姉様は私の持っていた化粧箱を置かせてから、手に持っていた花束を私に渡してきた。
「メグ姉様、どこに飾りましょうか?」
『ナタリア、これはあなたにあげる』
「えっ!?私に?」
確かに、花嫁から渡される花束は、幸せの御裾分けと言われていて、受け取れると次に結婚できるという、言い伝えがあるのは知っている。でも――
『ここに来てくれて、ずっと一緒にいてくれて、ありがとう、ナタリア。これは、あなたに渡したいの』
「これ、アッシュリートンのお花なんでしょう?私が受け取っていいの?」
『もちろん。あなたに、幸せを』
そう言って、メグ姉様が意味ありげに笑い、『ユージーンをよろしくね』と声をかけてくる。
「そうだよー。ナタリアだって、アッシュリートン家の一員になるんだもん、なにをそんなに躊躇うの?」
「それは……その。え、エルだって、受け取るべきじゃないの?」
「え?なんで?」
「だって、グレン様という婚約者様がおありじゃない?」
私の言葉に、エルは鳩が豆鉄砲を食ったような顔をして見せた。
こういう顔をすると、前のエルの雰囲気にぐっと近くなるわね……。
「グレン様と僕は婚約なんてしてないよ?」
「えっ!?」
私も、メグ姉様もどちらもが目を大きく見開くのに、エルは首を横に傾けて不思議そうな顔をするばかり。
「だって、前にグレン様の婚約のお披露目会に出ていたでしょう?」
「あれは小姓のときに、偽物として出たんだもん、正式なものじゃないよ。仮に、万が一、本当に婚約者候補になっていたとしても、グレン様がアルコットの家を出された時点で破棄されてるんじゃないかな?」
「ちょ、エル……!」
話を止めようとする私に構わず、エルは笑顔で続ける。
「だから、ナタリアは気にせず受け取ってよ。兄様は頼りないけど、ナタリアにべた惚れなのは間違いないから。そうそう、兄様、今日はナタリアと出かけるって張り切ってたよ?今頃、早馬で城下街まで来てるはず。兄様と一緒なら、ナタリアもちょっと外に出てくるくらい大丈夫でしょ?いいなー。僕も、今日はお仕事切り上げて、平民に扮して町のお祭りに参加して来ようかなー」
『エル、後ろを――』
「別にお目付け役もいないし、お世話しなきゃいけないご主人様もいないし、誰にも咎められない……ふふふ、自由っていいなぁ。今日は何から食べようかなぁ……――」
「へぇ、初耳だなぁ。お前、いつの間に婚約破棄してたの。僕、何も聞いてないけど?」
涎を垂らさんばかりの顔でこの後食べる屋台の食べ物に想いを馳せていたエルの顔がぎっと強張った状態で固まった。
背後から自分の肩に手をかけた人物を振り返ることもできないまま固まるエルを前に、部屋の窓を背に出入り口の方を向いていた私とメグ姉様は顔を見合わせ、ふぅとため息をついた。
「……ぐ、グレン様、未婚の女性である姉様の控室に男性が入るのは、許されていないと思うのですが……」
「大丈夫だ、私が面会の予定をねじ込んだ」
「殿下、何してくれてるんです!?」
グレン様の後ろには、正装に着替えられた殿下がいらっしゃって、私は慌てて臣下の礼を取った。
それにしても今日の殿下は、こちらはこちらでお美しくていらっしゃる。今日のメグ姉様と並んでも見劣りしない男性なんてほとんどいやしないはずなのに、少しも見劣りなさらない。
メグ姉様に対する暑苦しいばかりの愛情も、微笑ましいし、ある意味理想的な方なのかも。
「今日は忙しくなる。いつにも増して美しい今のメグを、時間のあるうちに、じっくりと、一秒でも長く見ていたいと思うのは当然だろう?」
「どうぞご自由に。飽きるまでご覧ください」
「エルは分かっていないな。私がメグを見飽きることなどないというのに」
「あーはいはい、お邪魔はいたしません。……でも、殿下お一人でもいいじゃないですか!いいんですか?こんなに素敵な姉様を他の男に見られて!」
「護衛を付けないわけにはいかんし、そもそもイアンもグレンもメグに興味がないから構わん」
「こんなときに限って妙に物分かりが良くなっていらっしゃる……!」
「やだなー。フレディも成長したんだよ。成長しないのはお前のポンコツ頭くらいのもんだ。婚約者の存在も忘れちゃうくらいのポンコツ度なわけだし」
「そのことなんですが、グレン様。僕、事実としては何も間違ったことを言っていないと思うんです」
やたらポンコツを強調するグレン様に、エルが、きゃん!と子犬のように吠えた。
「……僕、主と小姓としての絆がなくなっても、お前とある程度の意思疎通が取れてると思ってたんだけど、買い被り過ぎたみたいだね」
「この僕が、何も言われなくてもグレン様の高尚な考えを理解できると?ここのところお会いすることすらしていなかったのに、どうして僕にそんな離れ業ができるとお考えになったのです?頭脳派返上いたしますか?」
「うんうん。そうだね。つまり、この僕に、そのポンコツ頭で考えなくても納得できるくらい、その体に僕の気持ちを分からせてほしいと。そういうことか」
「どこをどう解釈したらそうなるんですか」
エルが後ろにいるグレン様を振り返ってグレン様のにこにこ笑顔を見た瞬間、「あ、やっちまった」という顔をして再び固まった……いえ、今度は全身がぶるぶる子リスみたいに震えているわね。
グレン様、にこにこ笑顔の温度がとっても低いわ。私、自分がそういう顔で見られなくてよかった、って思うくらい怖いもの。
「ちょうどいい。お前とは一度ちゃんと話し合いをしなきゃいけないと思ってたんだ。そのポンコツすぎる脳みそについて」
「ひっ!グレン様?お話し合いは、平和に終わりますよね?今日は、国家を挙げてのおめでたい日ですので、血を流すのはよくないと思うんです、僕!」
「平和に終わると思っているんだったら、お前の頭は本当におめでたいなー」
「イアン様、助けてください!」
「自業自得だ」
エルがそう悲鳴を上げたときには、既にグレン様の腕ががっしりエルの首を後ろから挟んで拘束している状態だったわけだけど、イアン様はそんなエルを見ることもなく、顔を背けたまま、きっぱりとお断りになったわ。
「ナタリア!」
「エルが悪いわ」
『エル、よく話していらっしゃい?こういうことは、話し合いが大事よ?』
「マーガレット様もこう仰ってることですので、僕たちは退場します。イアン、後任せるよ」
「…………あぁ」
「誰かー!」
エルがあっという間にグレン様に拉致され、後には、殿下と護衛のイアン様、メグ姉様、そして私が残された。
「メグ、後ろをよいか」
『はい、どうかされましたの?』
殿下は何事もなかったかのように綺麗さっぱりエルたちのことを話題から流したまま、メグ姉様に声をかけ、御自ら姉様の首元に回られた。そのまま何やらメグ姉様にお着けになったみたいで、メグ姉様の首元がキラリと光る。――あれは、ネックレスかしら?
殿下はメグ姉様の首にネックレスをつけると、メグ姉様の正面まで戻ってきて、驚いたようにネックレスを見下ろすメグ姉様の足元に跪かれた。
「殿下、いけません……。えっ、こ、声が!」
「外ではできぬから、今だけだ」
王家の者が跪くなどあってはならないことなので、メグ姉様が慌てて止めようとするのに、殿下は姉様を留まらせる。
「メグ。それは、封じ込まれている魔力を引きだして声に変換する魔術具だ。実際に声が喉から出ているわけではないが、声帯を振るわせればその内容が声として出る。……メグと出会ってから3年以上かかってしまったが、ようやく、グレンが完成させてくれた。遅くなってしまってすまない」
「いいえ、そんな……!」
「メグ、これから私は貴女にこれまでのような自由な生活をさせてやれなくなる。しがらみも嫌な思いも増えよう。だが、約束する。貴女がこれまでと同じように笑えるよう、私は貴女を全力で守ろう。失うものと引き換えに多くのものを与えよう。貴女を私の手で幸せをすると、約束する。……だから、この場で、私の言葉で言わせてほしい」
殿下のお言葉に、メグ姉様がまた目を潤ませた。
「メグ、私の手を取ってくれるか」
「……はい、殿下。御心のままに」
殿下が伸ばされた手に、メグ姉様の白くほっそりとした手が乗った。お立ちになった殿下が、柔らかくメグ姉様を抱きしめられる。
あぁ、メグ姉様、やっとなのね。
心の奥がじんとして、目が熱くなっていく。これまで誰より近くでメグ姉様を見てきて、メグ姉様がどれだけ苦労されてきたかを知っている身として、今日ほど嬉しいことはないわ。
「ナタリア嬢、これを」
「イアン様……。ありがとう存じます」
イアン様が渡して下さったハンカチをありがたく受け取り、あふれ出る涙を拭いていると、イアン様が私をご覧になり、ふっと表情を緩められた。
「マーガレット様は幸せだな」
「どうしてですの?」
「主のことを想ってこれだけ泣いてくれる臣下がいるというのは幸せなことだ」
「あら。それなら殿下も、でございましょう」
「……そうかもしれないな」
それからそれほど経たずに、殿下とイアン様はお部屋を出ていかれ、そして式典は始まった。
私はメグ姉様付きの侍女ではあるけれども、まだ年次はそれほどではないので、このような大掛かりな式典では、先輩侍女にあたる爵位も上の侍女たちがメグ姉様のお世話をする。
ユージーンが城下で待ってるって、エルが言ってたっけ。行かないと。
相変わらずエルの姿は見えない。どこに拉致されちゃったのかしら。
以前から、エル以外の人間に対しては良くも悪くも線を引いた対応しかしないのに、エルへのひねくれた好意だけは露骨に示していたグレン様が、今になってエルを解放するわけないのにね。グレン様、かなりお怒りの様子だったけれど、エル、あのまま食べられていないかしら。……まぁさすがにグレン様もそこまでご無体はされないと思うけれども。されないわよね?
あの二人も「小姓と主」ではなくなったというのに、本当に変わらないわね。
苦笑気味にくすっと漏らし、メグ姉様とエルという、実の姉妹のように大切に想ってきた二人の行く末にほっとすると同時に、自分のことを思い返せば、暗澹たる気持ちになってしまう。
私の手を離れ、殿下に手を取られて金糸で縁どられた紫色の絨毯を歩いていくメグ姉様の姿を見送りながら、私は、メグ姉様からもらった青い花束をきゅっと握りしめた。
そうよ、こんな幸せな日に、言えるわけない。
お父様から、ユージーンとの婚約解消を言われているなんて。
イアンがナタリアに対して普通なのは、主に仕える同志のような関係だからです。男女関係になると途端に塩をかけられたなめくじのようになるでしょう。
※ なんと、活動報告で公開していたしょーとしょーとを、コミカライズしてもらっちゃいました。これがすごいクオリティなのです。子育てグレン様が覗いてみたいという方は是非!是非!ご覧ください。詳しくは、2/24の活動報告で。




