結城 蓮のある1日
今回は蓮視点の話です。
芥川 千尋の夜這いの失敗より少し前に遡る
神崎 結衣と芥川千尋がある話をしているのを俺、結城 蓮はドアの穴の開いてる部分から見ていた。面白い話が聞こえてきたからだ。
俺がストーキングしているわけではない。
ホントダヨ。
「チーちゃんさ斎強君が好きなら折角の異世界だし夜這いに行ったら?部屋近いし他の人にもばれないでしょ?」
少しニヤニヤして神崎 結衣が言った。
「えっっ、よ、夜這い⁈」
芥川さんの慌ててる声が聞こえてくる。
しかし夜這いとは、少し吹いてしまった。それが原因だったのか。
「そうそう、今の斎強君なら……おいドアのところで吹いているのは誰だ?」
っつ⁈ばれた!今からでも逃げるか?どうしよう。
ギギィーー。
ドアが開いた。
神崎さんと目があってしまった。
「あっ、えっ〜と…すまん!」
「結城か、なら今の話は大丈夫か…」
俺って信用されてるのか?まぁ親友(斎強)のためならなんか今見たことを黙っているが。あ、むしろ報告したほうがいいのか?
「聞かれてしまったからには仕方ない…結城お前もこの話に加われ!」
えっ!と思ったのだが腕を引っ張られ席に座らされてしまった。
俺が座ったあと俺の前に紅茶ケーキが出された。
「えっ、結衣ちゃん大丈夫なの?」
「大丈夫大丈夫、結城なら問題ない。斎強の親友だし余計な事は言わないでしょ…ねっ、結城?」
神崎さんが怖い顔してるな、これは逆らったら不味そうだ。俺がこの世から消えちまう。
「あぁ、余計な事は何も言わない…多分。」
「多分⁇」
すごい顔で聞いてくる。
やべー!怖いよ神崎さん!!
「絶対言わない。」
その顔につられて言ってしまった。
俺は神崎さんから目をそらしケーキを一口食べた。
「ならよし、言質とったからな。もし破ったら…わかってるよな?」
神崎さんってこんな性格だったっけ?
もう少し優しそうな性格だった気がするが。
「はい…」
「では早速だが結城、斎強って何時くらいに寝るか分かるかしら?」
「「えっ、夜這いする事は確定なの(か)?」」
芥川さんと同じ事を思ったようだw
「もちろんだ。」
「えっ⁉︎結衣ちゃんなんで?」
俺も夜這いするのが何故確定か気になった。
「だって今、斎強くんはいじめられてるよね?」
そうなのか⁈誰がいじめてるんだ?
「神崎さん、誰が斎強をいじめてるんだ⁈」
と聞いた。
「やっぱり結城は気づいてなかったのか…」
「その話をするから落ち着いて。」
「…わかった。」
俺は再び椅子に座った。そして紅茶を飲み始めた。少し砂糖が欲しいな。美味しいけど。
「結衣ちゃんそれが夜這いと何の関係があるの?」
「関係大ありだよ。斎強君には申し訳ないけどいじめられてるところにチーちゃんが「私は斎強君の味方だよ」的なことを笑顔で言えば斎強君もドキ!っとするでしょ。そこで押し倒しちゃえばいいy」
「結衣ちゃんちょっと押し倒すって!」
「ゴホッ、ゴホッ」
俺は驚いてむせてしまった。
しかし芥川さんが斎強を好きなのを知っていたがここまでモテてるなんて斎強の奴…俺は誰にもモテてないのに…
えっ?そんなことないって?そんなわけないよ俺は誰からもモテてないよ。
なんか泣けてきた…
俺の考えている間に話は進んでいく。
「だから結城、斎強の寝る時間教えろ!教えないとどうなるか分かってるよな?」
完全に脅迫ジャナイデスカ。
神崎さん、俺と芥川さんに向かって話す時の態度が違いすぎるでしょ。
「多分11時位じゃないか、ここはアニメとかないし…」
あ、言ってしまった。神崎さん怖すぎんだよ。
まぁ芥川さんだしあの鈍感やろうだって別に構わないよな。むしろ歓迎だったりして。
よし、もう考えないことにしよう。
「結衣ちゃん私押し倒すなんて無理だよう。」
顔を真っ赤にして芥川さんが言っている。
「ならせめてキs」
「無理無理!!!!」
「ならせめて手を繋ぐくらいしなさいよ。」
神崎さん悪魔だ。今度から悪崎さんって呼ぼう。
「うぅ…」
このままこの部屋にいるのは不味いような気がする、俺にも話がとんできそうだ。斎強をいじめてる奴のことを聞きたいが俺の精神的によろしくない!
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俺は全力でこの部屋から逃走した。
「おい、結城!待て!」
「待てって言われて待つ奴がどこにいる!」
神崎さんが追いかけてきたが、俊敏のステータスは俺の方が高い!逃げ切れるはずd
「クイック!」
なっ⁉︎神崎さんのスピードが上がった!!!何故だ⁉︎
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神崎 結衣 16歳 女 lv3
HP 380/380
MP1470/1670
筋力:250
耐性:300
敏捷:1000(+500)
魔力:700
スキル:強化魔法lv3 鑑定lv.MAX 言語理解
ユニーク:強化魔法効果アップlv1
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忘れてた!!!!強化魔法か!
これは無理だ追いつかれる
仕方ない俺も魔法使うか…
「フラッシュ!!」
その瞬間今居る廊下が光で何も見えなくなった。
しまった威力調整し忘れてせいで俺まで見えなくなってしまった!!!!!
目がぁっ、目がぁーーーー
どこかの大佐の状態になってしまった。
バ○スとか言った訳ではないんだがな。
そしてこの後俺は捕まり…
30分近く説教された。
くそ、逃げなければ良かった…グスン。
因みに夜這い?は今夜決行される事になったらしい。
俺は誰にも言わないという事と余計な事はしないという約束をつけ解放してもらった。
・・・今度から悪崎さんのいる部屋を覗くのはやめよう。
そう俺は心に決め自室に戻った。
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うん、寝れないw
はしゃぎ過ぎたか。
自分のステータスでも確認してみるか
『ステータスオープン』
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結城 蓮 16歳 男 lv3
HP 700/700
MP700/700
筋力:900
耐性:900
敏捷:700
魔力:850
スキル: 鑑定lv.MAX 剣術lv3 言語理解
ユニーク: 神聖光魔法
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敏捷がやっぱり少し他に比べて低いな…
今度あの悪魔(神崎さん)から逃げれるようになる為に敏捷を上げなければ…
ステータスを見て心が落ち着いたのか、眠くなってきた。
もう今日は寝るか。
おやすみなさい!
誤字などありましたら報告いただけると嬉しいです。よろしくお願いします。