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首席魔王の召喚獣は最弱の種族  作者: 成れの果て
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ミリアとフェンリル

「はあ、ずっと代わり映えしない毎日で退屈ね。」


一人溜息をつき、ダンジョンの奥の部屋で暇を持て余していたミリア。部屋を照らす照明は華美なものを利用し、体を休めるベッドも上等な物で、部屋自体は広くないがとてもダンジョンの中とは思えない。


そんな新人魔王のミリアは侵入してくる冒険者を尽く撃退して順調に実績を積んでいた。それ自体は喜ばしいことだがとにかく娯楽を見つけられずにいたため毎日魔法の鍛錬をするだけの日々が続いていた。


「我が主よ、今日も侵入者を退けてきたぞ。」


「ご苦労さま。貴方も毎日退屈してそうね。こっちに来てくれる?」


部屋に一陣の風が部屋に流れ、渦を巻くとその中心からフェンリルが現れていつと同じ報告をした。


ミリアはフェンリルをそばに呼ぶとその毛並みを堪能するために手を伸ばした。


「主は我を愛玩動物の類と勘違いしているのではないだろうな?」


「そんなわけないでしょ。貴方の毛の触り心地が良すぎるのが悪いのよ。」


小言を零しつつもミリアの要望に応えるフェンリルだが、撫でられて満更では無い様子なのを尻尾の振りのおかげで隠しきれていなかった。


「今のランクの冒険者じゃ貴方に敵わないでしょ?やっぱり退屈してるんじゃないの?」


「そもそも我と渡り合える生物が少ないのだ。退屈な日々には慣れている。だが今は話し相手がいる分恵まれているぞ。」


「最強のフェンリルは考え方が違うのね。聞く相手を間違えたわ。」


ミリアとフェンリルにとって穏やかな日常が今日も変わらずに続くように思われたが、一人の来客によってそれは大きく変わるのだった。

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