もう他人同士
掲載日:2026/09/26
眩しくて目を開けられなかった
夕日がしつこく灯っていたあの日の帰り道
並んで歩いていたはずの君はとっくに
背を向けて小さな声で
別れの挨拶を私に宛てた
その声は風に紛れて消えそうで
少しだけ寂しく聞こえた
いつもと同じはずだった
明日につながる
またねが
聞いたこともない歌を口ずさまれたような
気持ちにさせる
その間にも君は坂道を下って
見えなくなりそうなところへ進む
嫌な予感がする
気付くと身体は震え
たくさん覚えたこれまでの君との
思い出がひとつずつ
感情になって
視界が霞んでいく
君はなぜか走り出した
これはそういうことなの
明日の朝目覚めれば
私と君はそれぞれ離ればなれ?
もう他人同士かな
それこそ目を開けられそうにない
しばらくは目元を拭って過ごさなければ




