第4話 ギルド
久しぶりの更新すみません。こんにちは。
今回は、いつもよりほ〜んの少しだけ文字数多めです。
ギルドの説明とか考えるのに難航してました。
世の中の仕組みとか考えている人すごいな……と感心しました。
俺は、気を取り直してギルドに向かうことにした。
冒険者ギルドと商人ギルド、どちらを選ぶか迷ったが、取り敢えずは、商人ギルドに入ろうと思う。
理由は、想像者である程度色んなものが出せるからだ。冒険者ギルドでも買い取ってはくれるだろうが、後々のことを考え商人ギルドに決めた。
それに、別に後から入っちゃダメとかって決まりはないからな!
「まずは、聞き取り調査だ。」
手を顎に乗せキランっとした顔で呟いた。
周りにいた子連れの親子がおり、その子供が樹のことをじっとみていた。
「まま〜あの人なにしてるの?」
「しっ!見ちゃいけません。そういうお年頃があるんですよ。」
「ええ〜」
「ほら、マルタ行くよ!」
母親らしき人物が少年の手を掴みすたすたと歩いて去っていった。
まま歩くのはやいよ〜と遠くから聞こえた気がしたが、気の所為だろう!うん!と聞こえなかったフリをしながら、顔を真っ赤に染めた樹がいた。
手始めにギルドの場所を通行人に聞こうとしたら、
視界の端でおじいさんが大荷物を引きずりながら横切ったのを樹は見逃さなかった。《特技:お人好し》というものを持っているからか樹は困っていそうなおじいさんを見過ごすことが出来なかった。
おじいさんと一緒き目的地までいき、代わりに荷物を運んだ。そしておじいさんにギルドの場所を聞いたのだった。
「おお、そうじゃのう……といってもどのギルドにお主は行きたいんじゃ?」
「あっ。うっかりしてました。」
照れ隠しに頭をかいた。
「実は商人ギルドの方に行きたくて……
道を教えてもらってもいいですか?」
「ああ、もちろんじゃよ。この道を真っ直ぐ進むと大きな建物が見えてくるんじゃ。わかりやすい所にそこはあるのじゃ。その大きな建物の右側が、お前さんが言っていた商人ギルドで、左側が冒険者ギルドじゃ。以前は離れていたんじゃがな、あのことがあってから近い方が都合が良いということになったんじゃ。」
感慨深そうにおじいさんは言った。
「?あのことって何ですか?」
不思議そうに尋ねた。
「はて、なんじゃったかのぉ?」
おじいさんはすっかり忘れた様子で言った。
「……ウーン気になるな。何はともあれ教えてくださり、ありがとうございます!」
先程発言していたことが「気になってしょうがない!」といった様子だったが、その感情を押し込んで、元気よく感謝の言葉を言ったのであった。
おじいさんの言う通りに歩いていくと、大きな建物があった。
木造立ての建物でほかの建物より大きく、店の正面にデカデカと"商人ギルド"と掘られた看板が目に入った。
「おお〜!ここが商人ギルドか〜」
目を輝かせ、商人ギルドの入口まで歩いた。
ドアを押して開くと中々に広い空間がそこにあった。いくつかの丸いテーブルがあり、軽い商談用なのか、そこまで大きくはなかったが、奥にも広い商談スペースがありそうだ。
建物の中には美しいシャンデリアがひとつぶら下がり、他は地球で言う丸いLEDライトの様なものがあった。しかし、この世界は魔法と剣が交差する世界。それ故これはLEDライトではなく、おそらくは"魔道具"と呼ばれるものだろう。
そんなことを考えていると女性が近付いてきた。
「いらっしゃいませ〜本日はどのようなご用件でしょうか?」
近付いてきた人は受付の人か?と俺は考えた。
その人は正式名はわからないが、
オフィスカジュアルのスーツと呼ばれる服を着こなし、クールビューティでめっちゃ出来る秘書みたいな見た目をした女性だった。髪は茶髪で眼鏡はしていない。
「すみません、こちらの商人ギルドで登録したいですけれども……」
緊張していたせいか、少々上擦った声でこたえた。
「登録ですね。では、あちらの席でお伺いいたします。此方へどうぞ。」
ほへぇ〜商人ギルドはこういう形で登録するのか〜と感心していた。入口から見えた小さなテーブルは、商人ギルドの登録の時にも使うようだ。
「はじめまして。今回担当することになりました。わたくしは、
当ギルド職員の"エフィ・ラテ"と申します。
ギルド証を発行する前に、どの様な商いをお考えかお聞かせ願いませんか?
例えば、露店商人。
市場などで、ある一定の金額を支払う"場所代"を
当ギルドもしくはその場所に影響力が高い人物にし、そこで商売する方法。」
白魚のような手で、人差し指をたてて1を表現する。
「他にも、行商人。
国や村などに行き、商売をする方法。
これは、フットワークが軽いので、広い人脈を築いたり、珍しいものを求めてみたりする方にオススメです。
また、場所代もかかりませんが、その人次第で旅費が嵩み、大赤字になる可能性がありますので注意がひつようです。
あとは、店を人が栄えてるいる王都や街などに構える商人もおります。
メリットとしては、他の商売方法よりも安定的な収入を得ることができます。
デメリットとしては、名が知られていなかったり、キャリアが短いと人気が出なかったり、大手の商会に潰されてしまう可能性があったりします。
あとで変更可能ですので、あまり難しく考えなくても構いませんが、誠に恐縮ですが商売方法を聞くのは登録の際に架空の商会を作って横領などの不正や悪徳な商売をする人がいないか等を把握する為に各国の商人ギルドの掟で定まっておりますので、ご協力お願いいたします。」
エフィが静かに目を伏せ、軽く頭を下げて言った。
「わかりました。少々考える時間をください。」
「ええ、構いません。」
ゆっくりと時間だけが過ぎていく。店内は騒然としておらず、しかし、静かすぎない心地よい空間の中俺は目を伏せ考えた。
俺はどの様なスタイルで商売する?
いや、エフィさんも言ってたとおり、あまり難しく考えなくていいか。あとで変えることが出来るって言っていたからな。
まずは、店。無理だな。資金が貯まってないし、知名度もない。
次に、行商人。これはまあまあいいが、今のところはここで生活を整えたいから、あまり出歩きたくはない。でも、自由に動けるっていう点はいいな。
最後に、露店。うん、これが無難だな。
この町からそこまで離れず、
かといって、店を構えてその場所にずっと居座る必要はない。
俺は、この世界に来たばかりだから、
いつどんな問題が起こるかわからない。
とはいえ、稼がないと生活できるほど世界共通で甘くはない。
ふと、思考の海から浮上しエフィに尋ねた。
「すみません、ひとつ宜しいですか?」
「はい。なんでしょう。」
「登録の前に俺………………
お金がないの忘れてました。」
頭の後ろに手をおき、照れくさそうに笑った。
エフィが真剣な表情から少々呆れた様子になったが一瞬で持ち直し、背筋を伸ばして口を開いた。
「……それは、困りましたね。
商人ギルドのギルド証の登録料として
原則、銀貨1枚いただかないといけないのですが……」
「あ、あの烏滸がましい限りですが、買取って可能ですか?」
おずおずと樹は言った。
「はい、もちろんでございます。
ここは数々の商会を束ねる商人ギルド。
小規模から大規模な商談が毎日舞い込む場所。
買取も当然行っております。」
「しかし、違法行為で手にしたものを商人ギルドで流通もしくは、商品を偽ったものを買い取ることは出来ません。それと、鑑定スキル持ちを職員として雇っておりますので、偽装していても見破れます。また、悪辣な手段を用いた場合、即刻ブラックリストに載せて各国の商人ギルドに情報を共有させていただきます。」
「以上を踏みまして、何かご質問はございませんか?」
「はい。」
樹は内心恐ろしやと震え上がっていたが、おくびにも出さず、平然と答えた。
「では早速ですが、どのようなお品をお売りいたしますか?」
途中で魔物に襲われた時に咄嗟に返り討ちにしたけど、買い取ってくれるのかとか、その魔物の強さはどれくらいかとか、相場がわからないから、ひとまず無難そうなものだけを出そう。と樹は考えた。
「こちらを売りたいのですが、可能でしょうか?」
すっと鞄の中からあらかじめ持っていたものを取り出した。
「これは、俺がこの町に来る前に採取したものです。左から順にヒール草10本、マナ草10本、怪しいキノコ……ごほん。アヤ・シィ・キノコ50本、毒消し草30本です。こちら全てを買い取っていただきたいと考えたおります。」
「はい。本物であれば、可能です。しかし、大変恐縮ですが念の為、先に鑑定させていただきます。少々お待ちください。」
エフィは樹の出したものを見たあと、席を立ち鑑定スキル持ちの青年を連れてきた。
「はじめまして。"ボヌス"と申します。本日よろしくお願いしますね。では、早速鑑定いたします。」
軽く互いに自己紹介したあと、ボヌスは仕事にとりかかった。
数分後
「この方が仰られていたように、ヒール草、マナ草、毒消し草、アヤ・シィ・キノコで合ってますよ。それと、結構品質も良さそうです。
では、私はこれで。」
彼は白衣を着ており、爽やかイケメンのような見た目をしているが寡黙で、よく見ると目の下があり、アンニュイな感じが魅力をさらに引き立てている。
鑑定をしたら用がないと言わんばかりにさっさと奥へと消えていった。
「では、買取額をお持ちします。こちらのお茶はコスタリカから輸入したものでとても美味ですよ。是非お味の方をお楽しみながらお待ちください。」
エフィはあらかじめ用意するように言っていたのか、タイミング良くお茶が運ばれた。
彼女が席をあけている間にお茶を味わっていた。
確かにエフィの言う通り、そのお茶は美味しかった。ポカポカと温まる体。かぐわしい香りで残っていた緊張感が溶け、時間にとらわれることなく堪能するためにそのお茶に神経を注いだ。
「お待たせしてすみません、代金をお持ちしました。」
お茶を飲んで幸せを噛みしめていた樹だが、声をかけられ現実に戻され、はっとした。いつの間にか目の前にエフィが座り、重量感のある清潔な革の袋をテーブルの上にのせていた。
「買取価格は64,000エウルカですので、本来は小金貨6枚と銀貨4枚になりますが、イツキ様の利便性を考慮して銀貨64枚にしておきました。」
「お気遣いありがとうございます!」
お金の価値について尋ねたい気持ちがあったが、流石にそれを言うと怪しまれそうなので、樹はこっそりあとで調べようと心に決めた。
作者がコミュ障なので、主人公もそうならりそうだけれど、そうならないように気をつけてます。
最近更新できてないので、何か主人公の性格に齟齬があるかもしれません。




