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子役もかなり、大変です。  作者: ほっかいろ
第一章~子役、始めました!~
17/46

17、一次審査

 余談、みたいな感じです。すみません。次はいいところなので。(多分)

 「凜々ちゃん!」

 「華憐ちゃん!」


 皆さん、彼女の事を覚えていますか?着物の着付けの時に一緒だった華憐ちゃんです。怒った演技が得意なんだけど、普段の性格は、大人しくて、可愛い子。


 で、今は小雪ちゃんと華憐ちゃんと、三人で一緒に遊んだりしている。


 「私、書類審査受かったよ!」

 「本当?私も受かったよ!」


 そう、あのオーディションの練習は、書類審査受かる前からやってたんでだよね。後でこっそり聞いちゃったんだけど、この事務所でオーディションに推薦された子は、皆演技力が高いので、顔が役に合ってなくても選ばれるらしい。本当は誰でも選ばれるってわかっていたので、特にうれしくはない。


 「レッスンが一緒だったらいいのにね。」

 「う、うん。」


 実は、たこの事務所では、お互いの刺激?のために、オーディション受ける人は、全員一緒のレッスンにするシステムがある。でも、今回のオーディションでは、個人レッスンがあるからか、私だけ一人なのだ。まだ口外されてないけど。極秘とかじゃないから、知ってる人は知ってるけど、華憐ちゃんには言いにくい。まあそのおかげで、かなりのびのびとできるんだけどね。


 「梨花さんは来てないね。」


 恒例になっている、レッスン後の梨花さんだったけど、なんか、あの映画があの意外と売れて、梨花さんが可愛いと話題になったらしく、ちょっと忙しそうだ。


 「お仕事が忙しいんじゃないかな?」

 「何子供ぶってんのよ。」


 後ろから声が聞こえた。別に、子供ぶってるわけじゃなく、歳に相応しい在り方を演じているだけだ。


 「そんな事ないですよ……。」

 「梨花さんだ!こんにちは。」

 「あらぁー、華憐ちゃんじゃない?オーディションの書類審査受かったんですってね。よかったわね。」

 「はい!ありがとうございます!」

 「やっぱり、あの位ピュアだと可愛いわよね。」


 私の耳元で小声でささやいてくるのやめてもらえますかね?


 「え?どういうことですか?」

 「知ってるんでしょ?」

 「私、なーんにも知りません。」

 「あ!もうこんな時間!早くレッスン行かなきゃ!じゃーねー、二人とも。」


 ああ、全く調子狂うな。でも、まあ、なんだかんだ言って悪い人ではないんだよね。


 「梨花…先輩…キャア、恥ずかしい。」


 いや、純粋な子供をだましているんだから、やっぱり悪い人だ。


 「か、華憐ちゃん?」

 「梨花、先輩…。憧れなんだよねぇ~」


 そう言った華憐ちゃんの顔は、とろけんばかりの笑顔だった。


 「…。」


 やはり恐ろしい人だ。洗脳されないように気を付けよう。

 








 「一次審査!?」

 「そうよ、今回は三次審査が行われるの。初めてだからびっくりするかもしれないけど、ただ三回オーディションするって感じに思えばいいわ。」


 あれから、泣きつく華憐ちゃんを引き離して、レッスン室へ入ると、オーディションの話になったのだが、先生曰く、このオーディションは数千人ほどが参加するので、書類審査の次に、一次、二次、そして最後の、最終審査があるらしい。


 「じゃあ毎回大阪まで行かないといけないんですか?」


 そう、監督の都合で、オーディションは大阪で行われる。もっとも撮影は東京なのだが。


「交通費とか、半端じゃないですよね。」


 ここが一番の問題だよね。映画でも交通費のせいで結局赤字だったし。


 「あんたね、子役たるものそんなもの気にしてたら駄目でしょう。お金が問題じゃない。一つでも多くのオーディションを勝ち抜く!これが子役魂(役者魂)ってものよ!」


 いつの間にか熱弁してるし…。

 まあ、確かにそうだよね。私も赤字より映画に出れたこととかテレビに出れたことのほうが嬉しいよ!?だって、私の顔が放送されるんだよ。

まあ赤字で苦労するのは私じゃなくて両親だけど。


 「まあ、映画のメインキャストに続き小さいながらも実績を重ねてるあなたには分からないんでしょうけどね。」

 「あ、ええっと……、ありがとうございます…。」

 「否定しなさいよ。全く。あなたバラエティーは向いてないはよね。」


 そうですよね……。私、笑いのツボが合わなくて、変な所で笑い出すし、リアクションが大きすぎるというか、ちょっと不自然だし。トーク力が無いし。それに褒められることに慣れてないから、褒められたらどうすればいいのか分からない。というか、加賀先生にはまあまあ褒めてもらったけど、そういう時は大抵、達成感が大きすぎて、リアクションとか意識したことも無かった。


 「バラエティーのクラスではさぞかし苦労してるんでしょうね。」

 「はい。全くもってその通りです。」


 通知表で表すと、他は5。それは1。みたいな感じ。先生にも全っ然好かれてない。


 「じゃ、オーディションのパンフレットしまったら、レッスン始めるわよ。」


 この先生、急に話がコロコロ変わるから嫌なんだよ。

 じゃあ、濃ぉ~い授業、受けてきます。

 

 


 ブクマ213、Pt575いきました!感謝です。なんか最近こういう話が多いですねー。次の目標はブクマ1000、Pt一万(いや、五千くらいにしとこうかな、、、。)にでもしときます。笑。更新頑張ります。苦笑。


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