その1【ぽえぽえポエム】
私、北村陽!
おいおいおいおいおい、
おいっ、てめーら!ポエム書いたことねーだろ!
あぁそうだよ、私もねーよ!バーカ!
やだよ!黒歴史作るの!
……でも、それは嘘。私は嘘をついている。
もっと、見返した時にクスって笑えるものがあればよかったって、
今更ながら思ってる自分がいるんだ。
じゃあどうすればいいんだ!
「――おめぇもポエム星人になるんだよ!」
「えっ、誰!?はっ、もしかして、――もう一人の私!?」
「フッ、そうだ。俺はもう一人の私だ。さぁ、今すぐお前もポエムを詠むんだ」
「で、でもぉ……」
「チッ、うるせぇ口だな」
――ズキュゥン……
「んぅ!?」
「ハッ、これでお前も、今日からポエム星人だ。さぁ、早速詠んでみろ」
「ぽ、ぽえぇ……(は、はいぃ……)」
この瞬間、私の心のページに一つの詩が浮かび上がった。
※ ※ ※
――あぁ、何故だろう。今はただ、この世界の全てが輝いて見える。
燦然と輝く煌びやかな街の灯りは、人々の営みの灯。
夜空に浮かぶは、悠久の時を照らし続けた蒼白の月明り。
そして私は、カブトムシ……。
※ ※ ※
「……ハッ!?まさかっ……、これが、ポエム?」
「あぁ、そうだ。これが、お前だけの詩さ……」
「す、すごい!どんどんゴミみたいな言葉が湧いてくる!」
こうして私は、ポエム星人としての生活を始めるのであった――。
「……ってことを考えたんだけど、どうかな?お兄ちゃん」
「うん、お前の前世は多分ゴキブリだな」
「ぽ、ぽえぽえ~!?」
~fin~




