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4話 当て馬になってみる

「アイラさんと……申しましたっけ?」

「クローディア様、いけません!」


 あ、しまった。クローディアが反応してしまった。私は慌てて制止の為に彼女に駆け寄った。するとクローディアは扇で私を止めた。


「マリアンナ、黙っていて」


 そしてクローディアはアイラの前に立ちふさがった。


「そのオーウェン王子は私の婚約者ですの。あまり気安くなさらないでくださいまし」

「あ……ごめんなさい……」


 さすがのアイラもさっと王子から距離をとった。


「おいおい、留学生なんだ。少し大目にみてやりなよ」


 オーウェン王子が呑気にそんな事を言っている。私はクローディアの苛立ちがたかまっていくのを感じた。


「……殿下がそうおっしゃるなら、今回だけは見逃しましょう」


 そしてキッとアイラを睨んでこう付け加えた。そしてその場を後にする、私は慌てて彼女の後を追った。


「くやしい! くやしい!」


 教室からお茶会用のサロンに移動したクローディアはソファーにつっぷし、怒りと悲しみを爆発させていた。その様子を見ていた取り巻き達から同情の声があがる。


「そうです」

「許せません!」


 ああ、この流れはちょっとまずいかも……そう思った所にとどめを刺したのは取り巻き仲間のセーラの言葉だった。


「私にお任せくださいませ、あの女を排除してやりましょう」


 だめー! それはだめー! 私は心の中で叫びながら、セーラの前に躍り出た。


「いえいえ、私にお任せください」


 クローディアはじっと私を見た。そして……その後セーラを指名した。セーラはあの手弧の手でアイラをいじめた。そしてその事はすべてクローディアが主犯ということになり……。


 ――クローディアは処刑された。




 それから私は何度もチャレンジした。彼女のペットを助けて信頼関係をさらに高めたり、逆に王子と私が仲良くしてみたり。その度失敗してクローディアは処刑される。


 繰り返される処刑のループ……だが少しだけ変化があった。ほんの少しだが処刑からの巻き戻りをする度にクローディアは素直になっていっている気がする。


「マリアンナ! オーウェン殿下と親しくしすぎではないですの?」


 何度か聞いたこの台詞。以前は顔を怒りで真っ赤にしながら言っていた。いまはどこか悲しそうだ。


「いえ……私が好きなのは幼馴染みのギルバートです。王子にアイラが近づかないようにしているだけです」

「まあ! マリアンナはギルバートが好きなの!? ……ありがとう、相談してくれて」

「……え?」


 それからピクニックや乗馬大会ややたら豪華なお芝居ごっこをクローディアは催しては私とギルバートをくっつけようとしてくる。……ちょっと! アイラの魔の手がどんどん迫ってるんだってば!

 私はアイラを排除しようとやっきになった。決して暴力はいけない。ただただ王子と二人きりにならないように……。するとしびれを切らしたのはアイラの方だった。


「ここなら人気がないですね」

「アイラ……なにを……」

「ちょっと貴女邪魔なので……消えてもらいます」


 学園の裏庭で、アイラを監視していた私は逆にアイラに見つかってしまった。正ヒロインとは思えない凶悪な顔をして微笑むアイラ。草むらから屈強な男達が飛び出してきた。


「やっておしまい!」

「きゃあああああ!!」


 男達に取り押さえられ、悲鳴をあげる私。


「なにをしているんだ!」


 その時である。物陰からギルバートが飛び出した。彼は男達に銃を突きつけて追い払った。


「アイラ……よくも……!」


 この事がきっかけでアイラは学園裁判にかけられた。すると彼女は隣国のスパイであることが分かった。王位継承者のオーウェン王子と婚約者のクローディアの中を引っかき回し王妃におさまるのが目的だったのだ。

 アイラは国外追放となった。そして平和が訪れた。もう、クローディアは処刑されない。


「ギルバート……あの時はありがとう」

「君が心配で後をつけていたんだ……愛しているから」


 そして、私にも幸せがやってきたりした。



おわり


こんな感じのもうちょっとちゃんとしたやつを長編で書きたい気持ちがある

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