こうして里へと転送
あまりにも強い光で目を開けていられない。
瞼を閉じてもその光は感じられて、手で目を庇う。
だが轟音も光もすぐに収まる。
そして小さな、何か小石が落ちるようなパラパラといった音が聞こえた。
恐る恐る目を開ける。
そこには、剣の欠片のようなものが一つ転がっているのみ。
その欠片にも覚えがある。つまり、
「魔剣?」
と僕は呟くしかなかった。
何しろ、強そうな魔法を選んだだけでここまで……そう僕が思っているとそこで、
「女神の客人の力は素晴らしい。君の力がなければ魔剣を倒せなかった」
クロウに言われて、とりあえずはどうにかなったのだと僕は気づく。でも、
「もしかしてこれを予想して、女神様は僕にこんな力を?」
「ちがいますよ~」
「……女神様が違うと言っているのが聞こえる。というか今までなんで話してくれなかったのでしょうか」
それには答えがなかった。
女神様、結構適当だなと思って振り返ると、丁度シェルがどこかに行こうとしている所だった。だから慌てて僕はシェルの手首を握って、
「どこに行くきなのかな?」
「うーん、悪さをした自覚があるので逃げようかと」
「……ミミ、フィス達をまず、里に届けよう」
そう僕が提案すると皆頷いてくれた。
そしてエリザとクロウはここに残り神殿の人達に事情を説明してくれるらしい。
だからミミ達を連れて僕は、転移魔法を使って里に向かう。
そこでアンは妹のリリと再会したり事情を話したり、そして、僕の魔法で宝玉がまた使えるようにする魔法があるらしいと聞いて修正をしたりする。
アンの処遇は、甘くしてもらえるように僕が頼んだが、事情もあったので宝玉の巫女という資格のはく奪という程度で落ち着くらしい。
長がそう説明してくれたのでその程度で済みそうだと分かった。
そして、またどこかで会えたらといった話をして、僕達はミミと別れたのだった。




