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遠くの音

 ミミとフィスが頭痛がしたように頭を押さえた。

 つまりこのシェルは何も分かっておらず、なんだか楽しそう、アンもお願いしてきているし、まあいいかな? くらいの軽い気持ちなのだろう。

 どうしようかと思いながらもとりあえずは、聞いてみた。


「実はアンの妹さんが呪いを受けてしまったんだ」

「え! そ、そうなんだ。私、回復系の魔法苦手だったから話してくれなかったのかな?」

「それもあるけれど呪われていることを周りにあまり知られたくなかったらしいんだ。そしてそれが理由で、“魔物使い”に協力することにしたらしい」

「あ~、確かに宝玉は時間をさかのぼれるから、それで呪いの無い状態にと」


 どうやらこう見えても宝玉の巫女なので、宝玉の力を知っているらしい。

 そして今の話で、アンがどうしてそちら側についたのかについて説明したので僕は、


「アンの妹さんの呪いは僕がときました。だからもうアンはそちらのお手伝いをする理由はありません。だからもう一緒にこちらに戻ってきませんか?」


 僕はそうシェルを説得しようとしたけれどシェルは、


「でも宝玉が起動した所は見たいから、全員倒すにゃ!」


 と楽しそうに炎を生み出し始めたシェル。

 このにゃんこは駄目なにゃんこだ、と僕は気づいた。

 魔法で大人しくさせるしかない、そう思って選択画面を呼び出すと、


「! 何それ!」


 興味を持ったように目を輝かせるシェル。

 もしかしてこれを見せればしばらく大人しくなるのかなと思い当たったのだけれど、魔法でまずは気絶させて連れ帰ろうと思って魔法を選択する。


「“雷の槍”」


 その魔法を選択すると金色の魔法陣がシェルの頭上に広がり、


「え、え? うぎゃんん」


 金色の光が一度降り注ぎ、悲鳴を上げたシェルが倒れた。

 勝負は相手が魔法を打つ前に……上手くいったと僕は思う。

 そこで、神殿の方で爆発音が聞こえたのだった。

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