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何も知らない

 シェルの走っていった方についていくと、ギルド周辺には人が集まるためか商店街になっていて、けれどやがて店も減り、住宅街になっていく。

 そこをさらに進むと高い建物が消えていき、家と家の感覚が開いていき、やがて、町の外のに出る。

 道から少し離れた所にそこそこ大きな畑が見えるこの場所だが、道自体がそれほど広くない事からも分かるように、人の往来はそこまで激しくはない。


 けれど、万に一つ当たっても困るのでさらに道を離れた小高い丘の上にまで移動する。

 その辺りは草原になっていて、見晴らしがいい。

 これならば周りにどんな被害があるか瞬時に判断が出来て、周りに被害が出ないようにできる。


 そう僕が思っているとそこで、僕達の前方を歩いていたシェルが振り返り、


「ここまで来てしまえば、もう周りを気にしなくていいわね。早速倒させてもらうわ」


 楽しそうに、唄うようにシェルはそういうのだけれど、その前に僕は聞きたいことがあった。


「一つ聞いていいかな?」

「時間稼ぎのつもり? 私、時間がかかる事って嫌いなんだ」

「えっと、君はどうして宝玉を集めているのか、聞きたかったんだけれどいいかな?」

「うーん、それくらいならいいよ。ただ単に、“面白そう”だったから」

「……他の理由は?」

「他の理由? うーん、仲のいいアンが珍しく、手伝ってって必死になって言ってきたから、お手伝いすることにしたの」

「……そちらの方が主な理由じゃないんだ」

「うーん、両方大事なのかな」


 そう、楽しそうに笑う無邪気なシェルに僕は、


「アンがどうしてシェルを巻き込んだのか、どうして案があんな行動に出たのかは、シェルは知っているのかな?」

「知らないよ? どうしてそう聞くの?」


 そこでシェルは不思議そうに僕に聞き返してきたのだった。

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