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違う耳では

 黒猫耳の少女が先ほどこちらの方から、歩いてきてすれ違ったのだ。

 その時なぜか僕は手を振られたので覚えている。

 だがその言葉に神殿のおじさんは氷ついたように動かなくなった。


 どうしたのだろう? そう僕が思っているとそこで、


「黒い猫耳少女……いや、猫耳ではなく違う耳だったかもしれないではありませんか。狐耳や犬耳とか」

「でも女神様の耳にとてもよく似ていましたよ」


 そう僕は返しながら、そういえばあの黒い猫耳少女は黒髪は長く赤い瞳で、女神様に似ている。

 ふとそう思った僕だけれどそう返された神殿の人は、タバコを携帯の灰皿のようなもので回収してから、読んでいた新聞をたたんで、


「一応は確認します。まだオブジェの飾られ散る広場までの道に私と同じように監視の人間がいるはずなのですが……」


 呻くようにつぶやくおじさん。

 何でも危険な戦闘をしている場所に人が近づかないように、何人も人を配備していて一番町に近い場所にいるのがこのおじさんであったらしい。

 また、戦闘に関して、商店街の店の一部に影響が出るため、現在一部の人はそういった店に説明に回っているとの事だった。

 

 もともとこちらの方はほぼ住宅街で昼間に人がほとんどいないため、避難の必要はあまりなかった。

 そもそもがオブジェのある広場が、町から少し離れた所にあるので住宅には影響がないだろうというのもあったらしい。

 そう言った説明を聞きながら僕達は進んでいくと、何人もの途中で止める役であった人達が路地のような場所などで倒れているのに遭遇したのだった。




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