4話 南署
会議室
この能力者の街には3つの勢力がある。
異能公安委員会、ギャング、マフィア
そして、たまーに海外から邪魔をしてくる者
そのTOPには必ずと言っていいほど古代異能力を持つものがいる──────────
「──────と思ってくれて構わない。」
「でも正確には分からないんですよね?」
「ええそうね。でもこの街で大きな組織となって動いているということはそれなりの力がある。高確率でいると思うわ。」
「...それより夏芽、古代異能力についてどれぐらい知ってる?」
「えぇっとぉ....学校で習った知識なら....。」
「それで、この間の少年が関わって来るのはその3つの勢力のうちどれか分かる?」
「チーム、不良集団ってことは、ギャングですか?」
「ええ、正解。あの少年は、ギャングから派遣された下っ端が作ったチームの人ってとこかしら。憶測に過ぎないけど」
「だから下克上ってことなんですね。」
「そういうこと」
「あ、さっき古代異能者って言ってましたけど......公安委員の古代異能力者って誰ですか」
「あぁ、それは」
シラユキの言葉を遮るように入ってきたのは慌てた様子の部下だった。
「大変です!!南部署で能力者が暴れています!!現在南部署の者が戦っていますが.....」
「わかった。夏芽行くよ」
シラユキの夏芽は会議を後にし、外へ出た。
「あのぉ、南部署はかなりの強者が集まってると噂ですが....??」
「えぇ、そうね。だから急いでるのよ」
「??」
「その強者他たちが負けそうだからって、私に話が回ってきたんでしょ?」
「あぁ!なるほど!!」
本部の目の前に黒い車が止まっており、シラユキと夏芽はそれにそれに乗り込んだ。
「クズキリは?」
「応戦中です」
「そう...」
「クズキリってあのクズキリ・慎二ですか?」
「...」
シラユキが答えないでいると、運転手が答えた
「はい。クズキリ・慎二...蒼炎の使い手です」
南部署の目の前に車が止まり、シラユキは直ぐに車から出た。少し出遅れた夏芽も早足で追いつく
「シラユキさ」
「クズキリは?」
「慎二さんはこちらです」
案内されたところに行くと、窓ガラスが割れて、オフィスもグチャグチャになっていた。
「あ!シラユキさん!おーっす!」
「襲撃者は?」
「あぁ、それならここに」
クズキリは、後ろに伸びてる3人を差し出す。
「なーんだ...相当強いやつかと思ったらそうでもなかったんですね」
「ぅーんそれがなぁ」
「なに」
「どうも、何人か取り逃したようで」
「......は?」
「取り逃がす...蒼炎のクズキリさんの目から?」
「おぉお?!!今やその異名すら呼んでくれる人は新人だけになっててよぉ〜。お前は良い奴になる」
クズキリは、夏芽の肩をトントンと叩き、嬉しそうな顔をする
「でもなぁ、俺の目から逃れたって話じゃねぇんだ」
「どういうことです?」
「いやーそれがなぁ.....俺には見えなかったんですよ」
「見えなかった?透明化?」
「そうでも無いみてぇーです。部下の何人かが見ていたそうです。」
「部下には見えて、クズキリさんには見えなかった...?つまり...どういうことです?」
夏芽は首を傾げた
「監視カメラには」
「写ってます。あ、先に言っときますけど俺が見逃した訳じゃないっすからね!!」
「分かってるわよ。.....思いつく能力者はいるけど、確信は無い。」
「何より、まずはそこに伸びてる奴らに聞くのが先ですね」
「そうね。その3人は南署に任せる。夏芽も一緒に情報を聞いときなさい。」
「はい!」
「クズキリ、アサノは?」
「綾華は取り逃したやつを追ってます。あいつが見たらしいので、可能性はあるかと」
「分かったわ。私は一旦本部に戻ります。後はよろしく」
「「はいっ!!」」
南署の職員たちと夏芽は返事をして、オフィスの片付けや、後始末に入った。
シラユキは南署を出て、来た時の車に乗りこみ、本部へ戻って行った。
「クズキリさん...あの、先程名前が出てた方っていうのは?」
「おう、アサノ・綾華。俺の副官みたいな感じだな!」
「へぇ...」
「ところでお前、名前は?」
「あ、はい!私、アサカ・夏芽と申します!」
「夏芽か!よろしくな!あと、俺のことは慎二でいいぞ!南署の奴らはみんな名前で呼んでくれてる。それにお前は俺の異名を知っててくれてるからな!」
「分かりました!よろしくお願いします!慎二さん!!」




