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天使憑き  作者: 夢籐真琴
26/104

日本家屋にて

「伯父様!?」

「どうしたんだい?大丈夫かね 君?」

人の上に立つ者がしている眼

人を見下すことを知っている眼

第六感ともいえる自分の勘が

この人物は危険だ・・・


と告げている

しかし次第に意識が遠くなる

意識がなくなると危ない

そう告げているのに

まぶたが落ちていった

「天使・・・」











眼が覚めた

ここは、座敷?

寝かされている

眼は焼け付くような痛みは消えている

同時に体も大丈夫そうだ

相変わらず眼は起動しないが

「大丈夫かい?」

体を起こしてみると大きな座敷のすみに

あぐらをかいている人物がいた

自分に気配を感じさせないとは・・・

次第にぼんやりとしていた脳が覚醒する

「ええ、ありがとうございます」

「ところで君、眼が灰色だね」

「な!?」

鋭い眼差しを向けられる

さっきとは違う隙のない眼

(こいつ・・・)

「君も天使の仲間・・・というわけか」

嘲る様な言い方で

掛軸の下に歩いていく

「あんた、何者?」

「君こそ誰だい?」

「質問してるのはこっちだ」

「ふむ、一理ある 私は美夏の伯父の早瀬だ」

「宮西零・・・」

「なかなか肝が座っている男だ、な」

同時に掛軸の下にあった日本刀で襲いかかってきた

もちろん素直に食らう零ではない

奇襲同然の攻撃をかわした

「まだ君にはわからないだろうが権力はいいぞ

君をここで殺しても握り潰せるからな」

「ああ、わからないね

わかりたくもないがな」

「面白い小僧だ」

そう話しながらも鋭い攻防は続いている

白銀の眼が使えず

防衛だけにつとめている零は圧倒的に不利だった

もちろん零は人間離れした能力を持っているが、襲ってくる男も能力は飛び抜けている

「なかなかやるね」

「くっ」

防戦一方の零も何とか攻撃のチャンスを探っているが相手に隙がない

「これでどうだい?」

一気に距離を狭められる

(しまった)

横から刀がくる

しかし、ここでも零は驚異的な身体能力を発揮し

逆に距離をつめ

刀を持っている手ごと捻りその反動で

刀を庭の方へ投げ捨てた

一緒に早瀬も転がした

零の手も抜き身の状態で素手で触れたので

大量の血が流れて出している

(握力が・・・)

痺れを感じる

そんな所に早瀬が殴りかかってきた

まともに膝蹴りを食らってしまう

「ぐ・・・」

体を二つに折り苦痛に耐える

「ほう、今のを食らっても気絶しないか」

顔を蹴り飛ばされる

口の中が切れる

血の味がする

「答えろ お前に憑いている天使は誰だ」

「・・・」

答えない

なぜか答えてはならない気がした

「答えない・・・か」

懐から黒い物体を出す

ぼんやりとしていた視界に映る黒い物体

零の顔が一気に引き締まる


「答えろ お前に憑いている天使は誰だ」











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