日常からの飛躍
そんな話をしているうちに家が一軒の家が見えてきた
「これはなんというか・・・」
奈美はよく来ているようで特に驚きはしなかったが最初にきた時はどんな反応だったか気になった
そこには大きな家が建っていた
豪華絢爛という感じではないが
古くから伝わる 日本家屋 という感じだ
「うん、でかいな で?どっから入るの?」
「ん~とね ここを曲がって行って竹藪を抜けたら裏門へいけるね」
「じゃ、行くか?」
「ちょ、ちょっと宮西君 驚かないの?」
奈美が美夏との平和(?)な会話に乱入してきた
見たところ零は無表情だったからだ
「う~ん 驚かないな
これぐらいで驚いてたら俺の家では暮らせないよ」
奈美と美夏は
(どんな家なんだ)
と内心突っ込んでいた
「ま、まあ入ろう」
「そうだね」
零を置いて行くように歩いていった
(なんかまずい事言ったか?俺は)
不審に思いながらもついて行った
「閑」
静かだ
静のみが制する世界だ
日本家屋のよさというのか静かで風の音が聴こえる
(風の音なんて初めて聴いたな)
3人以外の人の気配を感じさせない
こんな大きな家だから誰かしらいるはずだが誰の気配も感じない
白銀の眼を使おうと考えたが
(やっぱ、やめるか)
零はそんなに眼を使う事はない
必要がないからだ
確かに遊んでいた時期もあったが
やっぱり自分の頭の中に人間ではあり得ない情報が入ってくるのはあまり気持ちのいいものではない
(まぁ便利っちゃ便利だけどな)
それにしても奈美も美夏も足音をたてずに歩いている
もちろん零もだが
ちょっと笑いを噛み締めていると
「どうしたの?宮西君?」
「いや、お前ら足音たてないんだなあと思ってな」
「そういえばそうだね ここに来るたびに足音たてないようにしてたからね」
「なるほどな」
確かにこの空間は静かにしないといけない雰囲気を醸し出している
「宮西君も足音たてないね」
「うん?俺はいつだっけな あぁ!?」
右眼が疼く
激痛を感じる
いままで感じたことのない痛みだ
「どうしたの?」
奈美と美夏が近寄ってくる
「か、鏡ないか・・・?」
「わ、わかった」
緊迫した零の声に何かを感じたのか美夏が走っていく
同時にドロシーに通信を飛ばすが通じない
何故だ?
いつもはこんなことになった事はない
右眼が霞む
よく見えない
白銀の眼を使おうとすると
「あぁ!¥¥」
まったく機能しない
それどころが痛みを感じる
(おいおい、洒落にならないぞ)
いつもは呑気に考えているところだが
今はそれどころではない
視野が狭くなった?
普段見えてる範囲が急激に狭くなる
どうやら白銀の眼のおかげでほとんど360度見えるのが一気に180度近くに狭くなる
それは普通の人間はそれが普通なのであろうが
白銀の眼に慣れていた零には
一気に視野が狭くなった感じがしたのだ
(冗談じゃない)
唯一生き残っている左眼を使い
周りを見渡してみる
特に異常はない
(そうすると、天使のほうに何かあったか?)
通信で繋がらないという事は何を意味するのか零は激痛に耐えながらも考えていた
「はい、鏡」
美夏から鏡を受け取って
「う・・・」
白銀の眼が白銀に光っておらず
鈍い灰色をしていたのだ
「おやおや、どうかしたのかい?」
「伯父様!」
顔を上げてみるとそこには
君臨者の眼をした男が立っていた




