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転生ちびっ子の魔物研究所〜ほのぼのスローライフ家族に溢れる愛情を受けてたら規格外に育ってました!〜  作者: 幸運寺大大吉丸@書籍発売中


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40/40

第40話 優先順位を決めよう!

-side アクシア-



「初めまして!私はマーガレットです。ようこそおいで下さいました。アクシア様、エリック様、青龍様、白虎様」

「はじめましてーアクシアです」



  茶色のロングヘアに碧眼。マーガレットさんはいかにも仕事ができるタイプのメガネをかけた感じの良い女性だった。

 限られた時間で色々こなすために、ここにくる前に優先的に見るものを決めてきた。

 一般的に優先順位というのは重要度×緊急度で決まる。

 マトリックスで縦軸を重要度の高い低い、横軸を緊急度の高い低いをとる。

 重要度が高く緊急度が高いものは一番優先。

 重要度が高いけど緊急度が低いのが2番目。

 緊急度が高いけど重要度が低いのが3番目。

 重要度も緊急度も低いのが4番目。

 例えば普段の生活だと、1番優先すべきなのは次のご飯とか休息に何するかとか。とにかく直近でやるべき事。

 2番目に優先するべきは健康についてとか読書とかお絵描きとか洋服選んだりお歌歌ったり買い物や旅行の計画を立てたり。楽しい事!

 3番目に優先するべきは不測の事態が起こった時の事。体調悪くなった時のこととか災害がおこった時の事とか、あとどーでもいいSNSの事とか。家族があーだとか近所の人があーだとか?まあ、すぐに対策するに越した事はないけど、別に考えなくても最悪なんとかなりそうな感じの事。早めにやったら考えなくてもいいと思う。

 4番目に優先すべきはどーでもいい人間関係とか。思い出してもなんの得にもならなそうな人間関係、長続きしなさそうな友人関係とか過去のトラウマとか。はっきり言って考えなくてもいい事。

 こうやって優先順位=緊急度×重要度っていうのを日々意識していれば案外落ち込む事は少ない。だって、大体の事は明日のご飯とかご本を読むとかお歌歌うとか着替えるとかよりも優先度が低いからね!

 落ち込んでる時は、それが本当に明日のご飯よりも緊急度と重要度が上なのか考えてみるといい。それが今を生きるという事でもあるのだ。

 それはともかく、これは普段の生活でも仕事でもとても役にたつマトリックスである。



 これを領主の仕事に当てはめ、一番重要な事を考えた結果はそう……お金。財務諸表を提出させる事である。

 どーせあの父上の事だ。脳筋すぎてろくに財務諸表を見ていないに違いないと思ったのである。

 

 

 

「領主代行、早速ですが、損益計算書を見せてー」

「損益計算書ってなんですか?」



 --ドテドテドテ

 そうだった。そんな特殊な単語言ったところで通じるわけないよねー。あと、どう考えても赤ん坊が口に出しそうな言葉ではない。

 だからみんなキョトンしている。

 

 

「うーんと、売り上げとか利益の前年同期比率を比較して割り出せるもの」

「あーあれですか、収益性やコストを調べるために必要なもの」

「そうそれ」

「一定期間の収益や費用、利益や損失をまとめたものですね?どのくらいこの領地が利益を上げたか調べたいと」

「そー」

「分かりました。すぐに部下に持って来させます」

「助かるー」



 損益計算書があるのとないのとでは領地経営のしやすさが完璧に異なる。領地経営にはヒトモノカネの3つが必要だが、このうち一番必要なのはカネだろう。キャッシュフローがわかることは領地がどうなっているかわかる事と同義なのである。



「早くお金周りの事が少しでもわかれば良いんだけど」

「そうですね〜。私も全然知りませんから、把握しておきたいです」



 最近うちに来たとはいえ、使用人の中でもかなり優秀な部類のエリックでも把握していないとなると、大多数の使用人は財務について把握していない事になる。

 それもかなり財務状況が悪いという中でだ。

 やっぱり、このままではいけないのだろう。

 


「それはそれとして、せっかく町に来ていただいたんですし、観光しませんか?」

「したいっ!」



 というか、それが本来の目的だからね。

 お金の流れは俺の仕事というよりもエリックとか実務経験者の仕事である。俺の目的はそのチェックと、町中での聞き取り調査。これは何よりも重要なのです。現場に足を運ばねば!

 あわよくば美味しいものもたくさん食べたい!


 

「そうと決まれば、しゅっぱーつ!」

『おっー!』

『わーい!』



 青龍様も白虎さんも町の様子を見たくてうずうずしていたからいつになくはしゃいでいる。


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