表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最弱不死身ロボ・オクマーマR  作者: 絶望のヨシ坊


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

70/71

第七十話「親子グマ・魂の誓い」


          挿絵(By みてみん)



 斉田博士は――過去に見慣れたテツの面影が、木彫りグマに重なって見えるのであった。


「おおっ、この感じ……やはりワシから見ても、所長に似ていますじゃ。苦楽を共にした所長のクセや感じは、ワシも十分知っておるじゃて。色んな部分で、なんとなく所長の面影を感じますじゃよ。ワシも、所長の魂が宿っていると思うことにしますじゃ!」

「そ、そうなのか……。そういえば、オクマーマだけでなく、斉田博士にもなんとなく初めてあった気がしない……。例え俺の中に宿っている魂が、大和テツのものか断定は出来なくとも……俺は彼と同じく、正義の意志を継ぐことには変わりない。よろしく頼む!」

「じゃあ~、オクマーマが名前を付けてあげまちゅ。オクマーマのパパの念波ロボっちゅから~、大きいオクマーマ……『オオクマーマ』という名前は、どうでちょうか」

「オオクマーマか……そうだな。オクマーマが決めてくれたなら、それに決めよう!」

「名前はオオクマーマでも~、オクマーマは『パパ』と呼びまちゅ」


 嬉しそうな声でそう言いながら飛び上がり、オオクマーマの肩に乗るオクマーマ。オオクマーマも、オクマーマの頭を撫でながら嬉しそうにこたえる。


「ああ、いいともっ! 俺もオクマーマのことを、本当に自分の娘だと思って接するぞっ! ハッハッハ」

「ワシも、オオクマーマ博士とは呼ばずに『所長』と呼ばせてもらいますじゃ! ワシには、本当に所長が蘇ったように思えてならないのですじゃよ、所長っ!」


 笑顔で、オオクマーマのもう一方の肩に手を乗せる斉田博士。


「そっ、それはいいですが斉田博士。少なくとも、今このオオクマーマには……大和テツのような念波の高度な知識はまるっきりないですよ? それでもいいんですかねぇ?」

「おお~、この感じ! やっぱり、所長の魂が宿ってるとしか思えませんじゃっ! ワシは、断然所長だと思うことにするぞい! ハッハッハ」

「パパも~。これからはオクマーマと一緒に、融合度を上げる練習をしてくだちゃい」

「おおっ、そうだな! 融合度が上がれば、俺に宿っている魂で眠っている元々の自我の記憶が引き出せるようになるそうだな。そうすれば俺の魂が大和テツのものなのか、そうでないのかも……いつかはわかるはずだ」

「オクマーマも~。この魂の中でオネンネしているキミナちゃんの記憶から、ママの姿とかを早く引き出せるよう頑張りまちゅ」

「所長! 所長はオクマーマちゃんと違って、リミッターがかかっていない念波ロボですじゃ。じゃから、念波ロボ本来の超パワーも出せますじゃて。特に、体内に念波鉱石が入っているオクマーマちゃんがそばにいる時は、フルパワーが発揮出来ますじゃよ!」

「そ、そうなのかっ⁉ 俺には、そんな超パワーが……」

「そこに、実験用の重量鉄骨がありますじゃ。今オクマーマちゃんがここにおりますから、所長ならば軽々と持ち上げられると思いますぞ!」


 オオクマーマは、試しに重量鉄骨を持ち上げてみると――片手どころか、指一本でひょいと持ち上げられたのである!


「こっ、これはっ……⁉ 我ながら、凄いパワーだ!」

「ただしじゃ……。人工鉱石じゃと年月が経つと最大供給パワーが年々減ってしまう仕様じゃから、これほどの最大パワーが使えるのはせいぜい二~三十年間くらいですじゃ。それどころか、それ以降は念波ロボとして最低限体を維持するのに必要なエネルギーもだんだん足りなくなってしまう。所長は維持エネルギー消費量も大きいから、寿命自体がオクマーマちゃんより二十年から四十年程度は短くなりますじゃ……」

「そ、そうなんちゅかっ⁉」

「なぁに。それくらい寿命があるなら、今大人になっている人間と同程度は生きられるから十分だ! それに、もし俺の魂が大和テツのものだったとしたら、ちょうど大和テツの寿命にも似ている。正に、オクマーマの親のようでちょうどいいじゃないか。ハッハッハ!」


 肩の上でガックリしているオクマーマを撫でて、元気づけるオオクマーマであった。


「パパが先に死んじゃったら……オクマーマは、悲しいっちゅ……」


 挿絵(By みてみん)


「なにを言うんだオクマーマ、親の方が子より先に死ぬのは自然の摂理だ。それより、俺が死んだ後でもオクマーマが正義を守れるよう、しっかりと鍛錬をしておくんだぞ!」

「わかったっちゅ……。これから、パパと一緒に融合度を高める練習をしまちゅ!」

「よ~し、それでこそオクマーマだ! ところで、斉田博士。俺がこんな超パワーが常時使えるなら、人々の命を救う重機が必要な大工事とかにも協力していきたいと思います。政治家も国民も自分のことしか考えない無関心だらけのようですし、色んな業界へスパイも入り放題とのことですし……近年増加の一途である天災や、悪意に満ちた人災に備える堤防、治水、防護シェルター等があまりにも脆弱で無防備に近いのでは」

「そうじゃの。それらを一刻も早く整備し、強靭化して備えなければ安全保障を担保出来ませんじゃ」

「そしてもし、直接的な悪の侵略やテロがあったなら……この大きな力を、正義のために使って戦います!」

「おおっ。さすが頼もしいですぞ、所長! これからも、よろしくお願いしますじゃ!」

「オクマーマも~。パパと一緒に、正義のために頑張りまちゅ!」


 オクマーマと斉田博士は――完全に断言出来ないとはいえ、オオクマーマに宿っている魂は『きっとテツの魂であるはず』と、二人とも信じるのであった。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ