プロローグ
ちょっとずつちょっとずつ書いてくぜヒャッハーーーーーーー!!!
王都にある煌びやかな教会には教皇がいた。
陶器のように白く華奢な肌に透き通った薄水色の瞳と胸まであるだろう滑らかな髪を持ち、その表情はひどく優しげで聖母のようだ。
まさしく彼は皆が想像する、神に身を捧げた教皇そのものであった。
「行ってまいります」
彼は自身の崇拝する方を前にそう告げた。
彼はこれから数ヶ月、ここを離れるのだ。
教皇は王命により霊街に派遣されることになったのだ。
霊街は不可解な現象が多く起こり亡霊がいるのではないかと恐れられているのに加え、犯罪者の拠点にもなっているため無法地帯と化している。
そんな霊街に教皇が派遣された理由はただ一つ。
彼が神の寵児であるからだ。
こんな噂がある。
王都にある教会で、教皇さまに殲悔した殺人鬼が教会を出ると信心深い信徒になっていて、今もなお教会で祈りを捧げ続けいる、と。
教皇は教会を出る。「霊街の犯罪者を殲悔させよ」という王命通りに霊街へと向かう。
しかし教皇は間違えていた。彼は王都から出るべきではなかったのだ。
彼のいなくなった教会で何が起こるか……。
しかしそんなことなど知らぬ教皇は霊街に自らが崇める者を布教すべく、微かに胸を躍らせる。