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廃村に着いたシモンズとタケル。「私はここで待っていますので」とボートから降りないシモンズ。「資料とか、備蓄品とか、探索しなくていいのかよ?」と問いかけるタケル。「一ヶ月前に既に終えていますので」と返すシモンズ。「じゃあ、今回は、アランを迎えに行くためだけにボートを出してくれたのか?」と驚くタケル。少し顔を赤くしてそっぽを向くシモンズ。「そうですけど、何か問題ありますか」と部が悪そうに話すシモンズ。タケルは、ぷっと吹き出し、笑った。「それじゃアイツを迎えに行ってくるよ!」そう言って、タケルは廃村の中に入って行く。タケルの背中を見て、シモンズは穏やかな表情をしていた。
カートと再会することへの嬉しさから、だんだんと駆け足になり走り始めるタケル。しばらく走ってから、両膝を抑え息を整えるタケル。「迎えに来たぞ!」と明るく話かける先には、小汚いコートのような服を羽織ったアランが立っていた。アランは被っていたフードを下ろしながら「おなたせ」と笑顔で応えた。
ボートの上で二人を待っているシモンズ。徐々に強くなる風の様子に異変を感じ、険しい顔をしていた。すると、カートとタケルが走りながらボートに向かってきた。シモンズが「嵐が来ています!早く船に乗ってください!」と急がす。「分かってる!」と叫びながら走るアラン。二人がボートの操縦室に入ると、シモンズはすぐにドアを閉める。「船を乗り上げさせといてよかった」と呟くシモンズ。タケルが窓から外を見ると、巨大な竜巻が迫ってきていた。「なんだ、あの大きさ!」と驚くタケル。「大きさもですが、あの色の濃さからして、、」と続けて呟くシモンズ。竜巻は、濃い茶色をしていた。「強力な砂嵐だな。この船は大丈夫か?」と尋ねるアラン。「耐久性ならご心配なく。過ぎるのを待つしかないですね。」と応えるシモンズ。「砂嵐の動きと位置からして、外側を擦る程度でしょうし、、」と続けるシモンズ。
「みんな無事か!」そう叫びながら、周囲を見渡すカート。「なんとかね、、」と疲れ切った顔をするマコ。「カートのおかげで、みなさん無傷です。」と応えるハンナ。「カートが室内に入るよう指示してくれたから、助かった。ありがとう。」と淡々と告げるセレーナ。「いやー、もっと褒めてくれても良いんだよ!」と笑いながら陽気に話すアラン。そんなアランを無視し、ユースが湖を指差しながら「帰ってきたよ!」と声を上げた。湖上のボートには、シモンズとタケル、そしてアランが乗っていた。カートは期待に満ちたような満足げな顔でボートを見つめた。
いち早くボートに向かって走り出したマコが血相を変え、ものすごい速さで戻ってきた。「ショクブツ連れてきやがった!」と涙目で走りながら戻ってくるマコ。そんなマコの様子を見てユースが「ショクブツに一々驚いてたら兄貴に、、」と言いかけたが次の瞬間「何、アレ?!デカいし、多い?!」と絶叫した。アランは、望遠鏡を覗き込みながら、「あらら、、嵐に飲み込まれてたショクブツをつれてきた感じかな」と話すアラン。「悠長に話している場合ですか?!どうするんですか?!」と詰め寄るハンナ。カートは「大丈夫、大丈夫」と軽く言いながらしゃがむ。セレーナに望遠鏡を渡し、「見てみる?」と尋ねる。
望遠鏡の先では、タケルが刀を振るいショクブツたちと戦っていた。「水の上に立っている?」と不思議そうに呟くセレーナ。「そんなバカな!」と言い望遠鏡を覗き込むハンナ。「湖が凍ってる?」とハンナは呟いた。刀を構えたタケルの三メートル後方にはアランが立っていた。アランは武器を持っていないが、何やら叫んでいる。腕の動きなどから、アランがタケルに何かを指示しているように見える。「あの二人、すごい、、」と呟くセレーナ。攻撃をかわしつつ、次々とショクブツを倒していくタケル。そんなタケルの側で動き回るも、無傷なアラン。
アラン達と少し離れた位置ではシモンズがボートの上から機関銃でショクブツを蹴散らしていた。すると突然、三メートルほどの人型のショクブツが突っ込んできた。シモンズは、巨人型のショクブツに対し銃弾を浴びせる。少し怯んだものの、構わず突っ込んでくるショクブツ。シモンズは「やはり、弱点がわからないとキツいか、、」と呟く。次の瞬間、巨人型のショクブツにタケルが飛びかかった。ショクブツの左胸あたりを刺すとショクブツは悶え、その場で倒れた。「よく弱点が分かりましたね」とシモンズは”アラン”に声をかける。「右45度!」とアランが叫ぶと、タケルは斜め右に刀を向ける。刀の先には植物の触手が伸びていた。タケルは触手を切り裂きながら、ショクブツ本体に駆け寄り、切り倒す。
「これで、終わりか?」とタケルはアランに尋ねる。「あぁ、お疲れ」と応えるアラン。タケルとアランがボートに飛び乗ると、湖の氷は溶け始めた。




