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チネハの考え①

「手始めにチネハ。俺の下僕達を率いて人間共を蹴散らしてこい」


 呪いを解いた事で配下に加わったと認識し、命令を下した。


「下僕……とは?」


「前の俺は魔族に仲間意識を持たせる事が出来ていただろう。

 それを利用し、仲間意識を信仰レベルまで引き上げる。

 ここまで言えばわかるよな?」


 つまり、自分の熱狂的な信者に魔族を変貌させ、意のままに操るということだ。

 これをされては戦いをもう止める事が出来なくなってしまう。


 ごくりと唾を飲み込み、それを回避すべく言葉を紡ぐ。


「お言葉だけど、アタシにそんな奴らはいらないわ。正直足手まといね。

 人間共を蹴散らしてくれば良いのね?

 早速行ってくるわぁ」


「………」


 そういうと、一芝居うっていることがバレないよう急いで転移した。


 それを見届けると少女の方を向き直り、頭を撫でる。

 なんとも言えない温かい気持ちが込み上げてくる。

 しかしすぐにハッとなり、頭から離し自分の手を見る。

 意図しない行動に驚いていた。

 そしてこの身体に染み付いている行動なのかと思った。

 まだ乗っ取りきれていない、そう感じずにはいられなかった。





 急いで転移したチネハはベリオット帝国の上空に来ていた。

 以前いた時に少年王で遊んでいたから未だ敵意を向けられている。

 だがそれは逆に好都合だ。

 この国は以前にも増して鉄壁になったと聞いている。

 多少暴れても誰かが死ぬ事にはならないだろう。


(凄く胸が痛いけど、建物中心に壊してお坊ちゃんには出てきてもらいましょ)


 出来るだけ威力を抑え、見た目は派手な魔法を王城へ放ち様子を見る。

 爆音と衝撃により、中から兵がわらわらと出てきた。

 それに対して爆風を送る。

 猛烈な風に兵は倒れたり飛ばされたりしているが、かすり傷程度で済んでいるようだ。


(手加減、難しい……。早く出てきてちょうだい)


 更に増援が集まり、大砲や魔法をこちらにうってきた。

 かなりの量なので防戦を強いられるが、これで良い。

 念の為、ベリオット軍の攻撃が街人に当たらないよう下を度々確認する。

 しかしどうしても流れ弾は出てきてしまうので、攻撃するフリをしてかき消していた。


 やがて目的の人物も外に出てきた。

 彼の性格上、出てこずにはいられないだろうと思っていた。


 彼はかつて自分に甘々なところがあったが、今はそれを捨て自分に厳しく国民の為にと寝る間も惜しんで活動している。

 それに再び襲撃されても指揮が取れるように学び、そして鍛えた。


 その結果、方々の戦にて絶大なる活躍をみせる。

 人々はその王を【武神ソーシウス】とその功績を讃えていた。



(ようやくお出ましね。さて、上手くいけばいいけど)


 チネハは下唇をぺろりと舐めた。



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