表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
24/76

驚愕③

 ハァ……ハァ……。

 呼吸が苦しい。

 肺が締め付けられる様だ。


 普段戦闘訓練をしているとはいえ、ここまでの速度を出した事はない。

 しかし、今止まれば、あの男に捕まってしまう。

 そうしたら、この少女の身も危ないのではないか。


 この城は外敵が来ても良い様に足止め等が出来る構造をしている。

 男がいくら城にいたとしても、生まれた時から城にいる自分の方が部がある。


 それに王族にのみ継承されている隠し通路もある。

 少年は迷わずその通路を選ぶ。

 外に出る為には遠回りになるが、敵に追い付かれるリスクは格段に低い。


 石造りの通路に足音が響く。

 長年使われていない為、虫やねずみがいる。

 換気もされてないせいで空気が重く、息が詰まりそうだ。


 それでも足を止めるわけにはいかない。

 少女だけでも逃さねば。



 しばらく走っていると外に出る扉が見えた。

 背後を見ても、追いかけてくる気配がない。

 少し安堵をしつつ、扉を開け走り込む。

 これで逃げ切れたか?!



 だが、少年の期待は虚しく、目の前に広がるのは見た事のない光景。

 森の中のはずなのに、草の一本も生えていない。

 それどころか、辺り一面何もない。

 あるのはどこまで続いてるのかわからない赤黒い空間。

 背後を確認するが、扉も無くなっている。


「閉じ込められた………」


 いや、まだ諦めるのは早い。

 入ってこられたという事は、出る方法もあるだろう。


 ソーシウスは少女を床に横たえる。


 あの男が来るまで足掻いてみよう。

 そう思い、魔力を練り出すが。



「お〜ま〜た〜せ〜」



 男が声高らかに姿を現した。

 くそっ…まだ何も出来ていないのに!

 無意識に震える。


「さっきはビックリしたわん。ガクガク震えてるだけだと思ってたのにぃ。」


 悩ましげな顔をする。


「で・も、勇ましいのも好きよぉ?それから心をへし折った時の意気消沈した感じとかも最高よねぇ」


 片目を瞑り、投げキスをする。


 こんなふざけた奴になす術がないのか。

 一矢報いたい!


 少年は再び身体強化魔法を付与する。

 手には護身用の為のナイフを構えた。


 幸い、今のところ男は少女に手を出す気はなさそうだ。


 訓練はつんでいたが、実戦は初めてだ。

 どうやったって、自分は死ぬだろう。


 でも……!!

 ここで折れたら、リリアムに軟弱者だと笑われる!

 リリアム!!リリアム………!!!



「うああああああああ!!!!!!!」



 ソーシウスは男に飛びかかった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ