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5校連合チームで挑む甲子園 〜160cm台の怪物二刀流、全国を震わせる〜  作者: ウエス 端
決勝

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89/89

第88話 そろそろいける

「キヨ! お前、そろそろいけるんとちゃうか?」

「えーと、まあそうですね。そろそろ」


 5回表の真自由学園の攻撃は先頭バッターの金盛(かなもり)を四球で出したもののツーアウトまでこぎつけた。


 そしてこれから右打席に迎えるのは1年生4番バッターの喜与間(きよま)。


 ここまでの2打席は全てシングルヒットを許したが決定的に打たれたという程じゃない。


 だけどアイツからはなんか底知れぬモノを感じるんだよな。


 それに相変わらずプレッシャーが……これはネクストサークルに控える5番の柄冬(えふゆ)の威圧感も混じってるんだけど。


 それはともかくとして、アイツらがさっき話してた『そろそろ』ってどういう意味なんだろう。


 まさかそろそろ大きいのが打てるとか……だとしたら何を根拠に言ってるのか。


 まあそんなことはさせねーけどな。


 では初球……それで行こう。


 しょーたのサイン通りに内角を、喜与間の深い懐にクロスで果敢に攻め込む!


「うりゃあああっ!」


「……」


 ズバンッ!!


「ストライク!」


 おっしゃキマった!


 喜与間のバッティングについては、古池監督も交えてしょーたと攻め方をベンチで話し合ってきた。


 第一打席は外角ボール球を流し打ってヒット。


 この時は長いリーチもあって届いたのもあるけど……左足をかなり大胆に踏み込んでいたらしい。


 そして第二打席は内角高めに軽く合わせてセンター前ヒットだった。


 これだけだと『外角が得意で内角をさばくのも上手い』となって弱点無いじゃん! と言いたくなるけど。


 結論としてはやっぱり『攻めるなら内角』となった。第二打席はコースを読まれないように咄嗟の『あっち向いてホイ投法』をやってたから、ボールの威力が落ちていたのが原因だろうってことで。


 というわけで2球目も!


「うりゃあああっ!」


「内角高め……合わせられる! そいやっ!」


 バコンッ!


「ファウル!」


 ふっ……想定通り。なんとか当ててきたけど球威に押されてバックネットへと弱いライナーが飛んでいった。


 それじゃ3球目も……と言いたいがさすがに続けすぎるとタイミングを合わせられて、まともに打ち返せなくてもポテンヒットとかの危険はある。


 というわけで外角だが、明確に外す。しかもこれなら!


「うりゃあああっ!!」


「外角低め。というかワンバウンドしそう……」


 横に外しても踏み込んでくるなら下に外せばいいだけ。ワンバウンドしてもしょーたなら必ずブロッキングしてくれる。


 それで目先を一旦リセットしたあとは……!


「そろそろ、そういうのが来ると思ってたんすよっ! そいやああっ!!」


 バッシィーーンッ!!


 その瞬間、オレは何が起きたかわからんかった。でもボールはしょーたのミットに届いてなくて……。


「いっったああーーー! 得意のライト方向へのデカい一発が!」

「ワンバウンドでもピンポン玉打ち返すみてーには弾き返しやがった! さすが外角打ち最強の男!」


 呆然と見送るしかなかった。


 喜与間がここまで外角打ちを極めてるなんて……。


 試合中盤に来て2点追加を許して3−7。オレは、オレたち連合チームは遂に敗れるのだろうか……?



<あとがき>

読んでいただいてありがとうございます

次回更新は10月16日(金)の予定です

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