091 エリザベスさんから相談を受けた
スパエチゼンヤの門前に近づいたところでゴードンさんが前に出る。門番に神国一行、まかり通ると言って駆けていく。もちろんみんなもついて行く。なかなかの迫力だ。
「あ、俺の馬」
とか言っていたやつがいたな。無視。大通りを駆けていく。
大通りは歩道もあるし余裕をもって作ったから駆けても危なくないね。よし、神殿スパまでヨーイドンだ。一斉にトップスピードで走り出す。ブランコが先頭だ。このメンバーなら誰もブランコを抜けないね。もちろん僕、アカ、エスポーサは大人気ないから抜かないよ。ドラちゃん、ドラニちゃんは飛んでいるからね。競争からは除外。
一等ブランコ、二等ゴードンさん、三等全部だ。
ブランコが僕一等、僕一等と言って来るからよしよししてやる。満足したみたいだ。
馬は奥の一区画にいてもらう。今日と明日の帰りまでは20人に世話してもらう。明日はなるべく早く出てエチゼンヤさんに20人を預けよう。とりあえず簡易宿泊棟を作った。寝るだけだ。風呂は神殿スパだ。エチゼンヤさんがエリザベスさんと来てくれた。
「これが例の馬かい。随分いるな。二百人衆の馬にちょうどいい」
あはははと皆んな笑っている。誰の馬だったか丸わかりだからね。飼い葉と人参と水をたっぷり与えた。
20人は、神殿スパで汗を流してもらい、旅館で食事。その後、簡易宿泊棟に入ってもらう。一晩だけだからね。あとはエチゼンヤさんに任せる。
ゴードンさんはバトルホースをエチゼンヤさんに返した。エチゼンヤさんとエリザベスさんに頭を擦り付けている。確かに懐いているね。
エリザベスさんからはお礼を言われた。実は王様に携帯をこっそり渡しておいた。エリザベスさんは携帯に連絡が来てびっくりしたみたい。面白いね、こういう愉快な悪戯は。悪戯は悪戯した方もされた方も面白いと感じてもらわなくてはね。陰険なのは嫌だな。
イサベルさんもびっくりしたそうだ。あちらの王様にも携帯を渡しておいたからね。
それで相談があるとエリザベスさんに言われた。夕食の後相談を受けることにした。
神殿スパに歩いていくと、大通りの向こうのほうで、騒いでいる男がいる。そういう奴はこちらには絶対来られないから無視だ。
神殿スパも随分久しぶりなような気がする。そんなに日にちは立っていないはずなのにね。食事は旅館でとった。
食事が終わってエリザベスさんが切り出した。
「実は父から連絡があったのは、若返ってしまったので、このままだと代替わりがはるか先になってしまって、一代抜きになってしまう。この際だから退位して、夫婦で神国に行きたい。退位の手続きはほぼ終わって、新国王の即位式をやればいいだけになっている。爺やさんも家に帰って奥さんが口を利かなくなってしまった。できれば御神水を家内にいただけないかとの話でした」
「神国行きは、こちらに来てもらってから考えましょう。爺やさんの奥さんは、明日アカとドラちゃんに行ってもらいましょう」
アカは僕の膝の上でいいよと言っている。
エチゼンヤさんには
「明日朝、ゴードンさん、ブランコ、エスポーサ、ドラニちゃんに二百頭を率いて国に帰ってもらいます。出発したら20人をお願いします。僕とマリアさんはアカとドラちゃんが帰ってくるまで待っています」
「わかりました。明日から20人には仕事をしてもらいましょう。スパエチゼンヤの仕事はもちろん、エチゼンヤの裏表の仕事もやってもらいましょう。任せてください」
「よろしくお願いします」
「さっき男が騒いでいましたが、面白いですな。明日の朝は見ものですな」
「そうですね。そっちも楽しみです」
「それと20人の中には女性もいますのでエリザベスさん、よろしくお願いします」
「承知しました。鞭がいいわね」
「いやいや、今回連れて来たのは全員刀です」
「そう、一人ぐらい」
また女王が増えてしまったら困るだろうと思ってエチゼンヤさんを見ると同意見のようだ。エリザベスさんは鞭、鞭と言っているが。くわばらくわばらだ。
夜は旅館で泊まり。右にアカ、左にマリアさん、足元にブランコ、頭の上の方にエスポーサ。お腹の上にはドラちゃんとドラニちゃんだ。この配置が落ち着くね。すぐ寝てしまった。




