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世界の歴史

 その昔から、この大地は氷に覆われる時期と氷が溶けて暖かい時期とを繰り返してきた。時折、火山の噴火も重なり、その時々で、それぞれの気候に順応した生物が繁栄し、衰退していった。

 人類も幾度となく滅びかけ、幾度となく繁栄した。記録が残っている限りでは、数万年前から何度も盛衰を繰り返している。人類は、時には自然に順応し、時には自らの知恵を使い、子孫を残してきた。

 間氷期にはその文明を開化させながらも、長い氷期にはその文明を失うまでに衰退し、それでも生きてきた。失われた技術と呼ぶものは、そのほとんどが前の間氷期に開化した文明の成果とされている。


 盛衰を繰り返しているのは人類だけではなかった。人類の最大の脅威である竜族も盛衰を繰り返してきたことがわかっている。竜は力を使い、人類は知恵を使い、それぞれの共存を何度も試みながらも、今はお互いを最大の脅威として認識した。

 歴史を調べると生息地域が分かれている時代もあり、また氷期に地下深く眠りに入ったまま間氷期に目覚めずにいたこともあり、お互いの存在を忘れたこともあった。

 人類の脅威は竜族だけではなかった。人類が環境に順応して亜人となり、新たな脅威になることもある。トロルも亜人だ。その他にも、亜人と呼ばれる人類から派生した生物には、ゴブリンやオーガといったものがある。言葉が通じないし食文化も生態も、当然であるが生息域も異なるので、お互いに脅威になることはほとんどない。しかし気候変化に耐えられずに生息域を移したときにはその縄張り争いになる。


 僕とプロイで退治したトロルは通常のトロルではなかった。

 寒い気候と洞穴での生活に順応したトロルは、直射日光を浴びると全身が火傷になり、気温が上昇したところでは脱水症状になると言われていた。また夜目は利くが明るい世界ははっきりと見えないとされている。

 グエンが冒険者組合から請け負った仕事は、その生態調査のためであった。骨格から皮膚まで、あらゆる部分をできるだけ多く持ち帰るというのが依頼事項だった。


 ここ数百年の間、この地域では生息域を巡った人類と竜族との戦いは何度も繰り返されている。政治結社が所有する軍隊も、経済連合の傭兵も、冒険者組合も、時には農業組合も竜族と戦った。

 最後の大きな戦いは五年前。温帯域に利権を求めた政治結社、肥沃な土地を求めた農業組合が、竜族が生息する地域に侵入し、生活圏を構築したのが始まりだった。

 初めは押されていた竜族であったが、我が物顔する人族を排除するために全力で対応してきたために、人類は撤退するか侵攻するかの選択をすることとなった。

 政治結社と宗教団体は利権を求めて侵攻を主張した。経済連合と農業組合からの依頼により、冒険者組合も竜族と対峙したのが五年前であった。

 戦争は熾烈で、数多くの竜族と人族がその命を失った。

 そう。僕の両親もプロイの両親もその戦争で命を失っていた。

世界観説明回でした

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