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天井から男の子が降ってきた

俺は、果支那ハテシナ) レイ)なんて男は知らない。


俺の知っているハテシナの名前は、ユメコだった。

決してレイなんて名前ではない。

誰なんだ、あいつは……!!


けれどクラスメイトは皆して、あいつの事を知っていた。

知ってるどころか、モテていた……

アッシュグリーンのややウェーブがかったメンズミディアムヘアに、

甘い印象が漂う藍色の瞳。確かに、腹立つ位に顔は良い。


そこはまぁ、どうでも良いとして……

俺が一番許せないのは、

あいつがハテシナの代わりに図書委員をやっている事だ。


おかしいと思って図書カードを調べてみたら、

ハテシナが読んでいた筈の本が、

全部あいつの名前に書き換わっていた。

何故俺が、あいつと名前を並べねばならんのだ……!!


その上、ハテシナの家すらもあいつの住まいと化していた。

ハテシナと違う唯一の点といえば、弓道部だっていう事くらいだ。


凄い腕前らしく女子がいつも騒いでいるが、

それに見向きもしないクールな感じもまた腹立たしい。


そういう訳で、逆恨みも込みだがあいつは絶対に俺の敵だ!

頼むからハテシナを返してくれ……

俺はあいつに、感想が聞きたいんだよ!!



とはいえ根暗オタクゆえ、

色々問い詰めたい癖に本人の前では何も言えず……

俺は1人虚しく、ベッドの上でバタついていた。


本当はハテシナレイに掴みかかりたい位なのだが、

俺は枕に八つ当たりをする事しか出来ない。

虚しい……



そんな根暗な行動にバチが当たったのか、

部屋の灯りが突然消えてしまい、俺は小さく悲鳴をあげた。


蛍光灯が切れたのだろうか?

しかし切れたというよりは、不自然にチカチカと瞬いていて……



ガシャアアアアアアンッ!!!!!



次の瞬間には、部屋の照明が物凄い音を立てて揺れ始めた。



驚いて天井を見上げると、

俺の頭に向かって、凄まじい速度で人影が落ちてくる。

端的に言うと、何者かによって俺は下敷きにされたのだ……


「いってぇぇ……」


それはこっちのセリフだ!と突っ込みたいが、

それどころではない。

天井から男の子が降ってきてしまった……


「なんだここ、どうみても図書館じゃねぇよな」


図書館???

こんな狭い部屋に突然現れて、

この男は一体何を言い出すんだろうか。

どう考えても不審者だ。

しかし……


「おい、お前!!

 その本、どこで……!!!」


その不審者は何故か、

俺がハテシナに渡した筈の本を持っている。

しかも渡したばかりだというのに、

とてつもなく読み込まれた紙質と化していた。



「一体何者なんだよ、お前?!」


「俺の名前はツカサ!

 司書をやってんだ。

 なぁ、図書館はどこ行った?」


「は? 何言ってるんだ……??」


突如舞い降りた、司書だと名乗る青年。

何故お前が、俺の本を持っているんだ。


俺の頭に、様々な疑問符が渦巻いている訳なのだが……


「ちなみに剣士も兼業してる!

 よろしくな!」


このいかにも脳筋っぽいのが、司書……??



どうでも良い疑問が、俺の頭を離れなかった。

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