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三柱物語  作者: キボオ


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3/3

始まりの日

ゴミ山についた2人。

広大な面積にゴミの山が凄まじい数できている。

「今回もすごい量が入ってきてるな」

「そうだね、資源や素材、ジャンク品のエリアにいこうよ、アベル」

「そうだな」

ゴミはそれぞれ種類別に管理されており、焼却可能な物は燃やすことで都市エネルギーとして活用されている。その他の資源や素材、ジャンク品などは一部解体、分別され、再生成される。その半分を『神導国アズファエロ』に渡すことでこの関係は維持されている。

「今回はかなりジャンク品が多いね、みたことないタイプの物もあるよ」

「そうだな、ただ俺には正直何が使える物なのかチンプンカンプンさ」

2人が話していると遠くの方から

「おーい、お兄ちゃーん、アベル兄ぃー」

小さな女の子が手を振っている。

そして一緒にリンタともう1人の男性がこっちを見て手をあげている。

「げっ、、親父だ。なんでまだこんな時間にここにいるんだ」アベルがぶが悪そうな表情を浮かべている。

女の子が走ってきて

「お兄ちゃん達も来てたんだね」

「ナリンも父さんと一緒に来てたんだね」

この女の子はナリン。レンのことが大好きな5歳になる妹だ。

「ナリン、なんで親父がリンタおじさんと一緒にいるんだ」

「なんか新しいポッズが欲しいらしくて今日入ったゴミの中から探してるみたいだよ」

リンタとアベルの父ガイが近づいてきて

「ようアベル、家の手伝いもせずにほっつき歩いてばっかりいて、、、。レン久しぶりだな。いつもアベルがすまないな。お前からも言ってやってくれ。たまには家の手伝いでもしたらどうかって」

「いや、、、アベルはよく僕の仕事を手伝ってくれて、、、」

「アベルを庇わなくていい。こいつはいつも遊んでばかりでレンの仕事も邪魔してるんだろ」

「いや、、、」レンが困った顔をし、アベルも黙ってガイの話を俯きながら聞いていると

「ガイ、それぐらいにしておきな。うちのレンもアベルには何かと世話になってるんだ。それにアベルも街長の仕事は手伝ってないかもしれないが日々街で困った人を助けたり手伝ったりして評判になってるのはお前も知ってるだろ」

「まぁ、、、」ガイが言葉につまっていると

リンタが目でレンとアベルに合図を送る。

「じゃあガイおじさん僕達はもういくよ、探す物があるから」

「そうか、じゃあまたな。アベル、レンに迷惑をかけるなよ、それと明日からは私の仕事を手伝うように」

「ああ」アベルは小さな声で返事をした。

その後レンとアベルは逃げるようにその場を去った。

「レン、見苦しいとこをみせちまったな。親父はいつも俺にはあんな感じで口うるさくてな。母さんが生きてた頃は違ったんだがな•••」

アベルは少し寂しそうな表情をしている。

「そっか、、、ちょっと予定が狂っちゃったけどいい部品やジャンク品があるか探そう」

レンはそう言うとジャンク品の山へと登って行った。

「そうだな、親父よりいいやつ見つけて俺がもらっちまうさ」アベルもそう言いレンを追いかける。


レンがジャンク品の山を色々探索しているとゴミ山の中で一瞬キラッと光った気がした。そこに行き少しゴミ山をあさると見たことのないジャンク品を見つけた。「石?でも大きさの割に軽いしポッズや他の道具にしては繋ぎ目とかもないしなんなんだろう」レンが不思議そうに観察しているとアベルが近づいてきて

「なんだそれ?あんま見たことないな。それよりこれを見てくれよ、レン。今回のゴミの中には珍しいタイプのポッズみたいのがあるぞ」

そう言うとレンは棒状の鉄パイプのような物を取り出した。

「壊れてるせいで光らないのかもしれないけどポッズみたいにエネルギーラインみたいのが入っている」

「本当だ。こんな形状の物でエネルギーラインが入ってるのは初めて見るよ」

レンとアベルがそれぞれ見つけた物について話していると

「キャー。誰か助けて」「誰か応援を呼んでくれ」

叫び声や助けを呼ぶ声が聞こえる。

「さっき親父達がいた方だ。レン、行ってみよう」

そう言ってアベルとレンは声の方へと急いで向かった。

「大丈夫か、ガイ。ナレンは私の側を離れるんじゃないぞ」

ガイは右腕を負傷しており流血している。

ガイとナレンの前に立ち、守るようにリンタが構えている。

「親父!!なんで怪我してるんだ?」

アベルが心配そうな表情をしている。

「あ、あれはラムロウルフ!それもかなりの数がいるよ。でもラムロウルフは大人しい種で人を襲ったりしないはずじゃ、、、」

ラムロウルフ十数等がリンタ達を囲うようにし威嚇を続けている。

「誰か街に助けを呼んでくれ」ガイが叫ぶ。

「待ってろ、応援を呼んでくる!」

それを聞いた街の人が走って地下の街に応援を呼びに行った。

「応援を待ってたら間に合わない。このままじゃ、、、親父まで死んじまったら、、、レン。俺がみんなを助ける!!」

そう言ってアベルはラムロウルフの方へ走っていく。

群れの一匹に向かっていき

「お前らの相手は俺だっ!」

鉄パイプを振りかざし殴りかかる。

ラムロウルフはそれを避けアベルに襲いかかる。

危ない!!誰もがそう思った時アベルの目は緑色に変化し、ラムロウルフの攻撃をアベルは避けて見せた。

《なんだ、、、ラムロウルフの攻撃がゆっくりにみえる、、、これなら》

アベルはそう思い瞬時に身を返して攻撃に打ってでる

「当たれっ」

攻撃はラムロウルフを捉えて周囲のゴミ山まで吹き飛ばした。

《なんだ?この威力は?》

鉄パイプを見るとエネルギーラインが黄色く光をはなっている。

《!! こいつの能力か?》

アベルはそのままリンタの前にいき構えをとる。

「リンタおじさん、俺が今から何匹か倒して出口を作る。その隙に親父とナリンを連れて逃げてくれ。」

「アベル、それじゃあお前が。流石にこの数は、、、」

「頼む。俺なら大丈夫だから。行ってくれ」

「わかった•••」

そう言うとリンタはガイの肩を抱えてナリンと逃げれる体制をとった。


少し離れたゴミ山の影に黄色のローブを着た者がアベル達の様子を観察している。ただ誰もその者には気づいていない。


「さぁ行くぜ、犬コロどもが」

そう言うとアベルは前方のラムロウルフの群れに向かっていく。ラムロウルフの群れは一斉にアベルに向かって襲いかかる。

アベルはさっきのように数頭の攻撃をかわして見せた。

「今だっ!」

リンタとガイ、ナリンはアベルが注意を引きつけた隙に、ラムロウルフの囲いからどうにか抜け出した。

「やったー」

それを見ていた街の人達もリンタ達が逃げ切れたと思い安堵の様子を浮かべた。

アベルもまたリンタ達の脱出を確認し

「こっからはこっちの番だぜ」

さっき襲ってきた数匹を素早い連続攻撃で倒すことに成功する。

レンはその時アベルの活躍を見ながらも恐怖で何も出来ず震えていた。

《アベルはすごいな。父さんとナリンを助けたくても怖くて震えて何も動けなかった•••。ごめん。アベル本当に家族を助けてくれてありがとう》

レンは拳を握りしめ何も出来ない自分に情けなさが込み上げてきた。

だが誰もがリンタ達の脱出を確信していたその時

「きゃっ」

1番後ろを走っていたナリンが転んでしまった。

そこに残りのラムロウルフの群れが向かっていく。

リンタもガイを抱えていて戻ることは出来ない。

「させるか」

アベルが走り出す。

その時ラムロウルフの一匹がアベルの死角から突進攻撃をしアベルは吹き飛ばされ気絶してしまう。

その様子を見ていたレンも咄嗟に走り出す。

《ナリンが危ない。頼む間に合って!僕はどうなってもいいから今は妹を助けたい》


「***いいな•••それ。お前の願い•••俺が叶えてやるよ***」

「えっ、、、誰?」

どこからともかくレンの頭に声が聞こえた。

その声の直後さっき拾ったジャンク品に紋章が浮かび上がり紋章の一部が眩く光りだした。

石のような形状がみるみる変化し剣の形を成した。

「***さぁ敵めがけて思いっきり振れ***」

再びレンの頭に声がする。

《迷ってる暇はない。頼むナリンを助けて》

「だあぁぁー」

レンは声を上げながらナリンに襲いかかるラムロウルフの群れめがけ剣を思いっきり振った。

ナリンまで距離はあったにも関わらずナリンに襲いかかったラムロウルフと囲っていたラムロウルフ共々同時に吹き飛ばした。

それを見ていた街の人達や地下から応援として呼ばれて来たギルティ達も一部始終を見ており、驚きを隠せない。

レンはナリンのところまで急いで行き抱きしめた。

「良かった。本当に良かった•••」

「お兄ちゃん、痛いよ•••でもありがとう」

ナリンはそう言うと緊張から解き放たれたこともあり

レンの胸の中で泣き出した。

ガイはリンタに肩を抱えられながらアベルの所までいき負傷してるにも関わらずアベルを抱き抱える。

「アベルっ!しっかりしろ!大丈夫か?俺のせいで無理させてしまった•••お前にまでなんかあったら俺は•••」

アベルは薄目を開け

「大丈夫だよ•••ゲホッ•••親父こそ大丈夫か?」

ガイもアベルを抱えながら涙をこぼしている。


「***余分なやつがまじってるな***」

レンが持っていた剣は形状を砂の粒子のように姿を変え、ゴミ山の影から見ていた黄色のローブの者を誰にも気づかれないよう殺害、死体を砂が覆い隠しそのまま塵とかした。

そしてその粒子はレンの首にかけてある時計へと入り込み時計には静かに紋章が刻み込まれた。

「ナリンが無事で良かった•••」

レンは安堵からと極度の緊張からの疲れのせいからかそのまま静かに気を失ってしまった。




















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