第1章17話
本日はここまで!
俺は鼻腔を擽る料理のいい匂いで目を覚ました。
「あ、アロウ様目が覚められたんですね。」
カルナが声をかけてきた。
「ああ、流石に痛みに耐えられんかった」
「まぁ、仕方がないですよ。さぁ、早く召し上がって下さい。体が栄養を欲しているはずですよ?」
目の前のテーブルいっぱいに料理が置いてあった。
「悪いな。いただきます。」
俺は片手で合掌し、挨拶をする。
ありがたい事にフォークが置いてあった気配りが胸に沁みた。
ガツガツと食べていると。
1つ料理に気になる事があった。
「他の国では見ない料理が結構あるな。」
そう、ザジス王国やラムネル帝国では麺類は見た事が無かったが。
ここには普通に並べてあった。
「ふふん!これはですね。マサキ様に教えて頂いた料理を再現しているのです!」
カルナは胸を張って答える。
「へぇーそんなに勇者様は料理を伝えてたのか?」
そんな事を言うとカルナは首を傾げる。
「え?人族には伝わってないのですか?」
「勇者様が起こした村にもたまたま行ったが。豆の発酵調味料やお茶とかはあったけど。他のは出てこなかったな。小麦作ってなかったのかも?米が主食って言ってたし。」
カルナの顔はまさしくショボーンとした顔だった。
「そ、そんなぁマサキ様の世界の料理はどれも素晴らしいというのに、世界文化遺産とも言えるものだったのに。」
激しく落ち込んでいるが。
俺もそこには同意するが、俺はカルナに勇者マサキと同じ世界の記憶を持っている事は言わない。
そんな中、メリーさんが入って来た。
「カルナ様、アロウ様も起きてらっしゃったのですね。ネロ様がワイバーンの死体と卵を持って回収して参りました。どうなされますか?」
「あ、解体俺は出来ないんだけどエルフ族の中で誰かできる人居ないかな?」
「私が出来ますよ?」
とメリーさんが答えたので。
「解体料は払うから解体お願いします。後ここの飯代も引いといて下さい。素材の半分はネロに。肉は全部ここにあげますよ。俺、結構食材食べちゃってますし。」
するとメリーさんがお辞儀をして
「畏まりました。その様に進めます。では引き続きごゆっくりお楽しみくださいませ。」
「へぇー卵まであったの?ならもっと早くクリムゾンワイバーンの事気付くと思うんだけどなぁ?」
うんうん言いながら小声で何かを呟いていた。
俺は飯を食べながら腕を見ると、小さな腕が生え始めていた。
気持ちわりぃ。
イメージを簡単に言うと、左腕が普通なのに右腕がティラノサウルスの手位縮尺のおかしい腕なのだ。
しかも既に感覚があり、動かせるので尚更気持ち悪い。
その後も食べ続け何と、テーブルの上にいっぱいあった料理を完食してしまった。
するとカルナが近寄ってきて腕の調子を見てくれた。
「んーとね、後大体2日後には本調子に戻るから今と同じ量のご飯を1日3回食べてもらうからね!ほらほらー食べたら寝る!今日は血も沢山失ってるから寝て回復させて。」
そう言うと部屋の灯りを消して部屋から出ていってしまった。
「はぁ、何とか勝てたけど防具壊れちゃったなぁ。」
今回右腕を犠牲にした結果愚者のローブを失った。
Cランクダンジョンの宝箱から出た物で品質と効果だけは良かったから気に入ってたんだけどな。見た目と名前以外は。
そんな事を思いながら眠るのであった。
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