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サポートキャラの兄に転生していたらしいが、ヒロインの邪魔をしていた話  作者: 大熊猫ノ助


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俺と頼れる友人と初耳の婚約者

bvさて、ヘロイネの邪魔をするにしても俺の体は一つだ。同時にいろいろできるわけじゃない。

そういう時は素直に友人を頼ることにしよう!

「というわけで、ジュノー様!暫く妹を預かってくれないか?」

ヘロイネとの昼食時のやり取りを見ていたので、カクカクジカジカで話が通じた。すごい理解力だ。

「あなたが私を頼ってくれてうれしいわ。それに気にしないで、あなたの妹なら、私の妹ですもの」

「???」

「ずるい、それなら僕の妹という事にもなるんじゃないのか?」

「??????」

一体何の会話をしているんだ?

ジュノーとヴェイレンの妹にはならないともいますよ?あれ、ここ世界の時空か何かが歪んでいる?

ファロンに助けを求めて視線を投げるが、こっちを見ない。

全力で首を背けている。

「おい、ファロン。お前なんか知ってんだろ」

「……聞いて、怒らないと誓えるなら」

怒らないかどうかは聞いてみないと分からない。

「手は出さない」

「うーん……まぁ、本人が知らないところで話が進むのもな……。

実は、先日君を娶るという話をしていたのは覚えているだろう」

「ああ、二人が春の陽気に犯されておかしな発言していた奴だろう」

新学期が始まり、高等部に上がったゆえの謎テンションのせいだったと俺は思い込もうとしていたが、そうじゃなかったらしい。

「あの後本当に両親に相談したそうですよ。まぁ、君を娶るというのはどちらの家の両親も止めたそうです」

「それが普通だろう」

良かった、親は常識的だった。

「ただ、君をその辺の令嬢と婚約させるのは勿体ないと考えたフィデリア公爵様が、婿入りさせると言い出したんです」

「俺を婿入り……?でもジュノーはヴェイレンとの結婚が決まっているだろ?」

「お相手は次女のアマリア様です」

昔、フィデリア公爵家を訪れた時のことを思い出す。

ジュノーより2歳年下で、母親にで柔らかな雰囲気のご令嬢だったな。

俺の顔を見て逃げるように部屋に帰っていったので、いきなり嫌われたなぁと思った思い出。

「さすがにアマリア嬢に失礼では?」

「いえ、アマリア様は前向きに検討されているそうです。

公爵様は娘に甘い事で有名ですので、彼女が嫌がればそもそもこの話は立ち消えていたでしょう。

ちなみにジョン、君のご両親も承諾しているしむしろ喜んでいたそうですよ」

「ちょっと待ってくれる?俺、初耳なんだけど。

俺に拒否権とかそういう物ないんですかね」

いや、ないよな。相手は公爵で次男の俺を引き取ってくれるわけだからな。縁ができたことを両親は喜ぶに決まっている。俺が公爵家に婿入りするなら必然的にジュノーとは俺の義妹になる。俺の方がひと月ほど生まれが早いからな。

つまり俺の本当の妹であるメアリーと義理の姉妹になるので妹呼びすることは正しい。

「なんか俺の知らないとことで俺の人生設計が進められてて怖い」

「貴族なんてそんなものでしょう。今回、急ぎ話が進められたのは聖女候補とメアリー嬢の関係悪化が理由です。

メアリー嬢を守るためにもアマリア様との婚約を進めるのは良案だと思いますよ」

公爵家と繋がりがあるというだけでも確かに牽制にはなるだろう。

それに、ジュノーの屋敷でメアリーがお世話になっても親戚関係にあたるからだと言えば周りも納得しやすい気がする。

「メアリーの為なら婚約はやぶさかではないが……でも、そんな理由じゃアマリア嬢に失礼に当たるんじゃないか?」

「アマリアはあなたと婚約できることを喜んでいましたわよ。一目ぼれだったそうですわ」

「なにそれ初耳」

「私も初耳でしたもの」

なんでも初めて顔を合わせた時、割とさっぱりな俺の顔がアマリア嬢の好みにストライクだったらしい。

まぁ、ここがゲームの世界だからなのか、彼女の周りがお貴族ばかりだからなのかわからないが顔が華やかな人ばかりだからな。

俺の性格に関してはジュノーやヴェイレン、それにファロンからも話を聞いていて是非婿に来てほしいと思ったそうだ。

ちなみに公爵家の後を継ぐのはアマリア嬢。公爵家では男児がいないため、次女のアマリア嬢が家督を継ぐことが決まっている。彼女のサポートができて、なおかつ我が強くなく公爵家の乗っ取りとか考えない穏やかな人がいいとのことで俺が推薦されたそうだ。

「というわけでして、メアリーさんをお預かりすることは何の問題もありませんのよ。

ふふ、今からとても楽しみですわ」

とりあえず、ジュノーが楽しんでいるのは何よりだ。メアリーもジュノーの事は憧れていたので、仲良くなれるといいな。

「ジョン、君はこれからどうするんだい?メアリー嬢を守るために何か行動を起こすつもりなんだろう」

「うん、ちょっと魔の王を成敗してくる」

俺はゲームの世界という部分をぼかしつつヘロイネが話していた魔の王による侵略の話を3人に伝えた。

「その話が本当なら、猶更メアリーさんを保護しないといけませんわね」

お姉ちゃんモードのジュノーはメアリーを守るために燃えていた。

「ヘロイネ嬢の話が本当なら国としても対応を考えなければいけないな」

ヴェイレンはこの話をどう国王に伝えるか、どうやって本当の事だと伝えるか悩んでいる。

「ジョン、君の剣の腕じゃ心配なので私も付いていきますよ」

ファロンは俺の手伝いをしてくれるという。すごいな、3人とも一切俺の話を疑わない。

「俺が嘘ついているって思わないのか?こんな無茶苦茶な話」

「「「妹が関わっているんだから嘘な訳が無い」」」

おう、俺のメアリー愛ゆえに、全員が信じてくれたのか。

「仮に君が嘘をついていたとして、君にメリットはあるのかな」

ファロンの言葉に即答で「ない」と答える。メリットないもんな。

「3年とちょっとの付き合いではありますが、私たちなりにジョンを見てきましたわ」

「それに、何か起きてから対応じゃ後手に回ってしまう。何も起きなければそれでよし、事前に備えておくことは悪い事じゃないと思うよ」

みんなの優しさに涙がにじむ。

「ありがとう。まだ俺自身も具体案が決まっているわけじゃないんだけど、何かあったらまた相談させてくれ。

あ、とりあえず魔法封じの腕輪渡しておくな」

ヴェイレンに昨夜作ったブレスレットを渡す。

「これは、糸と魔法石に術式をきざんであるのか…細かいな」

「細工は得意だからな。ぱっと見じゃ術式には気づけないだろ。普通におしゃれアイテムとしても使える」

「ありがとう。大切にするよ」

一体何に使うつもりかわからないが、悪いようには使わないだろう。

とりあえず俺は、強い味方がいる事と妹の安全を確保できてほっとした。


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