↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
24/60

第24話 また、食べに来てもいい?

それから数日が過ぎた。


日曜日。


午後四時半。


佐倉家のキッチンでは、みおが玉ねぎをみじん切りにしていた。


今日の夕食はハンバーグ。


言い出したのは、さきだ。


それにポテトサラダと温野菜、きのこのスープ。夕食としては、それだけでも十分な献立だった。


十分なのだが。


「……」


みおは冷蔵庫を開けたまま、中を見つめる。


視線の先には卵。


数秒迷ってから、手を伸ばした。


「……やっぱり作ろ」


リビングから、すぐに声が飛んできた。


「卵焼き?」


「……うん」


「ハンバーグに?」


みおが振り返る。


「いいでしょ、別に!」


「何も言ってないよ」


「絶対何か言おうとしてた!」


案の定、さきが楽しそうな顔でキッチンへやってきた。


「いやぁ、黒瀬先輩専用メニューだなあと思って」


「専用じゃない!」


「私の皿にも乗る?」


「乗せるよ!」


「じゃあ安心」


「何が安心なの!」


みおは頬を膨らませながら卵を割った。


以前なら、こうして蓮司の名前を出されるたびに全力で否定していた。


今だって恥ずかしいことに変わりはない。


けれど。


自分が蓮司を少し特別に意識している。


そこまでなら、もう認めてもいいと思っている。


――好き。


その言葉を使えるほど、自分の気持ちはまだはっきりしていないけれど。


「……」


卵液を混ぜながら、時計を見る。


四時四十五分。


約束は六時。


まだ一時間以上ある。


「みお」


「何?」


「今、何回目?」


「何が?」


「時計見たの」


みおの手が止まる。


「……知らない」


「私は七回まで数えた」


「数えないで!」


さきが吹き出した。


「そんなに楽しみ?」


「料理の時間見てるだけ!」


「ふーん」


「本当に!」


みおは誤魔化すようにフライパンへ卵液を流し込んだ。


黄色い卵が、じゅっと音を立てて広がる。


その手元を眺めながら、さきがふと声の調子を変えた。


「今日さ」


「何?」


「黒瀬先輩に、何か聞くの?」


「……何を?」


言われなくても分かった。


帰り道。


自分が言いかけて、結局聞けなかった言葉。


――先輩は?


私は先輩を意識している。


では。


先輩は、私をどう思っているのか。


みおは卵を巻きながら、小さく答えた。


「……聞かない」


「なんで?」


「怖いから」


自分でも驚くくらい、素直に出た言葉だった。


さきも少し意外そうにみおを見る。


「怖い?」


「だって……」


もう一度、卵を巻く。


「もし『全然』って言われたら……たぶん、ちょっと嫌だし」


「……うん」


「でも、変に聞いて困らせるのも嫌だし」


今度は、さきも茶化さなかった。


「そっか」


「うん」


「じゃあ、今は聞かなくてもいいんじゃない?」


「……うん」


「一緒にいて楽しいなら、とりあえずそれで」


みおは少し考えて。


小さく笑った。


「……そうだね」


◇ ◇ ◇


午後五時二十分。


ぴんぽーん。


インターホンが鳴った。


「え?」


キッチンにいたみおが時計を見る。


約束までは、まだ四十分もある。


さきがリビングから顔を上げた。


「誰?」


「分かんない」


エプロン姿のままモニターを確認する。


そこに映っていたのは。


「……黒瀬先輩?」


みおは急いで玄関へ向かった。


扉を開ける。


そこには、私服姿の蓮司が立っていた。


片手には紙袋。


「こんばんは」


「おう」


みおは蓮司を見て。


そのまま背後の時計を見るような気持ちで尋ねた。


「……早くないですか?」


「……」


蓮司が目を逸らす。


「近くまで来たから」


みおは数秒黙った。


「先輩」


「あ?」


「家、近所ですよね」


「……」


徒歩四分ほどである。


『近くまで来た』も何もない。


みおの口元が緩んだ。


「時間、間違えました?」


「違う」


「じゃあ、楽しみだった?」


「帰るぞ」


蓮司が本当に踵を返しかける。


「ごめんなさい!」


みおは笑いながら扉を大きく開いた。


「どうぞ」


「……おう」


蓮司が靴を脱ぐ。


そこで、みおは改めて紙袋へ目を向けた。


「それ、何ですか?」


「ああ」


蓮司は少し気まずそうに紙袋を差し出した。


「これ」


「?」


受け取って中を見る。


有名な洋菓子店の焼き菓子が入っていた。


「えっ」


みおは驚いて顔を上げる。


「どうしたんですか、これ」


「この前、何も持ってこなかったから」


「そんなの気にしなくていいのに」


「姉ちゃんにも世話になったし」


「お姉ちゃん、何もしてないですよ」


すると奥から。


「聞こえてるよー」


声が飛んできた。


「ほら」


蓮司が言う。


みおは思わず笑った。


そのまま、さきもリビングから姿を見せる。


「いらっしゃい」


「どうも」


さきが紙袋を見る。


「黒瀬くん、それ手土産?」


「あ、はい」


「気が利くじゃん」


「普通っす」


みおが、くすっと笑った。


「先輩も『普通』使う」


「うるせえ」


「あとで三人で食べよう。ありがとう」


「あざっす」


以前より。


明らかに空気が柔らかい。


初めてこの家へ来たとき、蓮司は玄関に立っているだけでもどこか緊張していた。


今日は少し違う。


さきも、前回のように蓮司を観察するような目では見ていない。


「まだご飯できてないですけど」


みおがキッチンを指す。


「座って待ってます?」


「いや」


蓮司はキッチンのほうを見る。


「なんかやる」


「え?」


「手伝う」


みおが目を丸くした。


「料理できないんじゃなかったんですか?」


「切るくらいできる」


「前、自分で無理って言いましたよね」


「全部無理とは言ってねえ」


「……じゃあ」


みおは少し考えて。


にんじんを一本取り出した。


「これ、細切りできます?」


蓮司が受け取る。


「余裕」


さきが横から言う。


「指切らないでね」


「子供じゃないっす」


自信満々だった。


◇ ◇ ◇


三分後。


「先輩」


「何だよ」


「太いです」


「うるせえ」


「これ、細切りじゃないです」


「食えりゃ同じだろ」


「同じじゃないです!」


まな板の上に並んでいるのは。


確かに、にんじん。


けれど。


みおが一本つまみ上げる。


「これ見てください」


「何だよ」


「フライドポテトくらいあります」


「大げさだろ」


「全然大げさじゃないです!」


蓮司が改めて見る。


「……ちょっと太いだけだ」


「これを『ちょっと』って言うんですか?」


みおは蓮司の隣へ立った。


「包丁、こう持って」


「分かってる」


「分かってたら、こうなってません」


「細けえな」


「料理は細かいんです」


みおは自分の左手を軽く丸めて見せる。


「押さえる手は、指を伸ばさないで。こうやって猫の手にしてください」


「……」


「先輩?」


「分かってる」


蓮司も真似をする。


「それで、もう少し薄く」


「こう?」


とん。


とん。


とん。


先ほどよりは、明らかに細い。


みおの顔が明るくなる。


「できてる!」


「そんくらいできる」


「最初できてなかったじゃないですか」


「うるせえ」


少し離れたダイニングでは。


さきがスマートフォンをいじっている。


何も言わない。


けれど。


時々、画面ではなく二人のほうを見ては、口元だけが笑っていた。


◇ ◇ ◇


しばらくして。


みおはボウルの中でハンバーグのタネをこねていた。


その横から、蓮司が覗き込む。


「それ、何入ってんの」


「ひき肉と玉ねぎ、卵、パン粉、牛乳です」


「そんな入れんの?」


「入れますよ」


「肉だけじゃねえの?」


みおの手が止まる。


「それ、ただの肉の塊です」


「うまそうじゃん」


「ハンバーグじゃない!」


蓮司は口ではそんなことを言いながら。


妙に真剣な顔で、みおの手元を見ている。


みおが気づいた。


「……興味あります?」


「別に」


「ある顔してます」


「ねえよ」


「じゃあ、やってみます?」


「……」


ほんの少し間があって。


「やる」


みおが笑った。


「手、洗ってください」


「分かってる」


二人でハンバーグの形を作る。


みおは慣れた手つきで空気を抜きながら、ほどよい大きさに整えていく。


一方。


蓮司の手の中では。


「……」


とても立派なものができていた。


立派すぎる。


「先輩」


「何」


「大きいです」


「高校男子なんだから、これくらい食うだろ」


「食べる量の話じゃないです!」


蓮司の手の中のハンバーグは、みおが作ったものの倍近い。


「これ、火通りませんよ」


「焼けばいいだろ」


「外だけ焦げます」


みおは呆れながら蓮司へ近づく。


「貸してください」


蓮司の手からタネを受け取ろうとして。


指先が。


触れた。


「……」


「……」


二人の動きが止まった。


本当に。


ほんの一瞬。


以前なら、何でもなかった。


料理中に手が触れた。


ただそれだけ。


なのに今は。


みおの胸が少しだけ速く鳴る。


蓮司も手を動かさない。


目が合った。


「……」


先に逸らしたのは、みおだった。


「……半分にしますね」


「ああ」


二人とも。


少しだけ声が小さくなった。


ダイニングでは。


さきがスマートフォンを持ったまま、一瞬だけこちらを見る。


今度も。


何も言わなかった。


◇ ◇ ◇


午後六時過ぎ。


食卓には焼きたてのハンバーグと、ポテトサラダ。温野菜。きのこのスープ。


そして。


小皿に並んだ、だし巻き卵。


席についた蓮司が、それを見る。


「……やっぱあるんだな」


みおが少し恥ずかしくなる。


「何がですか」


「卵焼き」


「嫌なら食べなくていいです」


「誰も嫌って言ってねえだろ」


そう言いながら。


蓮司は早速、一つ自分の皿へ取った。


さきが笑う。


「黒瀬くん、本当に好きなんだね」


「まあ」


みおが止まった。


「……」


以前なら。


――普通。


絶対にそう答えていた。


けれど蓮司本人は、その変化に気づいていないらしい。


普通に卵焼きを口へ運ぶ。


「……うまい」


「……」


みおがじっと見つめる。


「何だよ」


「先輩」


「あ?」


「ついに認めましたね」


「何を」


「卵焼き好きって」


「前から認めてるだろ」


「最初ずっと『普通』って言ってました!」


「昔の話だろ」


「まだそんなに経ってません!」


さきがくすくす笑う。


「じゃあ黒瀬くんは、みおの卵焼きが好きなんだ?」


「まあ、そうっすね」


あっさり。


「……」


今度こそ。


みおが完全に止まった。


蓮司が怪訝そうに見る。


「何」


「……なんでもないです」


「またそれか」


「なんでもない!」


少しだけ。


嬉しかった。


卵焼きが好き。


ただ、それだけの話なのに。


どうしてこんなに嬉しいのかは。


今は考えないことにした。


◇ ◇ ◇


夕食が進む。


蓮司は自分で作った大きなハンバーグをきれいに平らげ、ご飯までおかわりした。


さきが感心する。


「ほんとよく食べるね」


「普通っす」


「みお、嬉しいでしょ」


「なんで私に振るの!」


突然話を向けられ、みおが慌てる。


蓮司までこちらを見る。


「……」


少し迷った。


けれど。


「……まあ」


今回は素直に答えた。


「作ったもの、いっぱい食べてもらえるのは嬉しいです」


「ほら」


「料理する人なら普通だから!」


蓮司がご飯を食べながら。


何でもないことのように言った。


「じゃあ、また食いに来てもいい?」


「……」


みおの動きが止まった。


さきも一瞬。


箸を止める。


そして。


言った本人である蓮司も。


数秒遅れて気づいた。


「あ」


前回は。


さきから『また来れば』と言われた。


今回は。


みおから誘われた。


けれど今のは。


蓮司のほうから。


初めて。


また来たいと言った。


「……」


みおの顔が。


少しずつ明るくなっていく。


「いいですよ」


即答だった。


「いつでも」


さらに言ってしまった。


さきが見る。


「……」


みおも気づく。


「あっ……お姉ちゃんの予定が合えば!」


「私は別にいつでもいいよ」


「助けてよ!」


さきが笑う。


蓮司も少しだけ笑った。


「じゃ、そのうち」


「……はい」


みおは頷く。


また一つ。


日付の決まっていない「次」が増えた。


◇ ◇ ◇


食後。


蓮司は今回も皿洗いを手伝うと言い出した。


前回と同じように、みおが洗って蓮司が拭く。


二人で並んでキッチンに立つ。


「先輩」


「何」


「料理、どうでした?」


「うまかった」


「ハンバーグは?」


「うまかった」


「卵焼き」


「うまかった」


「ポテトサラダ」


「うまかった」


みおが吹き出す。


「全部同じじゃないですか」


「うまいもんはうまい」


「語彙が……」


「天野みたいに言うな」


二人で笑う。


それから。


少しだけ沈黙が落ちた。


聞こえるのは、水の流れる音と、食器を拭く音だけ。


その中で。


蓮司が何気なく言った。


「今日」


「はい?」


「楽だった」


みおの手が止まる。


「何がですか?」


蓮司は皿を拭いたまま答えた。


「ここ」


「……」


「前来たときは、なんつーか……人んちって感じして、ちょっと落ち着かなかったけど」


みおは蓮司を見る。


「今日は?」


「普通」


いつもの言葉。


でも。


今の「普通」は。


なぜか少しだけ特別に聞こえた。


「……そっか」


みおの口元が緩む。


「何笑ってんだ」


「笑ってません」


「笑ってる」


「……ちょっとだけ」


「何が面白いんだよ」


「面白いんじゃなくて」


みおは水を止めた。


「嬉しかっただけです」


蓮司の手も止まる。


「……」


言ってしまってから。


みおも少し恥ずかしくなった。


けれど。


今度は誤魔化さなかった。


「先輩が、ここで落ち着けるなら」


蓮司を見る。


「また誘おうかなって思ったから」


「……」


蓮司も、みおを見た。


数秒。


目が合う。


今回は。


みおも逃げなかった。


「……おう」


先に視線を逸らしたのは蓮司だった。


その耳が。


ほんの少し赤い。


みおはそれを見て。


胸の奥が、また少しだけ温かくなる。


もしかしたら。


自分だけではないのかもしれない。


ほんの少し。


そんなことを思った。


◇ ◇ ◇


午後八時過ぎ。


「じゃ、お邪魔しました」


玄関で、蓮司が靴を履く。


さきがリビングから手を振った。


「またね」


「あざっす」


みおも玄関まで見送りに来ていた。


「気をつけて帰ってください」


「徒歩二分だぞ」


「二分でもです」


「はいはい」


蓮司が扉の外へ出る。


みおが閉めようとした。


そのとき。


「あ」


蓮司が振り返る。


「佐倉」


「はい?」


「今日のハンバーグ」


「?」


少しだけ間。


「また食いたい」


みおが目を丸くする。


それから。


自然に笑った。


「じゃあ、また作ります」


「おう」


それだけ言って。


蓮司は帰っていった。


扉が閉まる。


「……」


みおは、しばらく玄関に立ったままだった。


背後。


気配がある。


「……」


嫌な予感がして。


ゆっくり振り返る。


さきが。


満面の笑みで立っていた。


「……何」


「いやぁ」


「何!」


「黒瀬くんから『また食いに来てもいい?』だって」


「……」


「そのうえ『また食いたい』」


「料理の話だから!」


「うんうん」


「本当に料理だから!」


「分かってるって」


「その顔、絶対分かってない!」


みおの頬は赤い。


けれど。


今夜ばかりは。


全部をからかわれているだけだとは思えなかった。


料理を褒められたこと。


もちろん、それも嬉しい。


けれど。


それ以上に。


また来たいと言ってくれたこと。


蓮司が、この家で過ごす時間を。


少しでも居心地がいいと思ってくれたこと。


それが。


とても嬉しかった。


「……」


そんなみおを見て。


さきの表情が少しだけ優しくなる。


「みお」


「何?」


「今、楽しい?」


「……」


みおは少しだけ考えた。


学校へ行けば。


蓮司がいる。


朝、一緒に歩く。


くだらないことで言い合う。


お弁当を作れば、全部食べてくれる。


帰り道も一緒。


そして今日は。


この家で。


一緒に料理までした。


みおは。


今度は迷わなかった。


「……うん」


小さく。


でも。


はっきり。


「すごく楽しい」


さきは、それ以上何も言わなかった。


ただ。


「そっか」


そう言って。


優しく笑った。


【白鷺怜央と彼女】


怜央と彼女が知り合ったのは、中学生の頃。


二人は同じ塾に通っており、授業や自習室で何度も顔を合わせるうちに、自然と話すようになった。


学校は別々だったため、最初はお互いに「塾でよく会う人」という程度の関係。


当時から怜央は真面目で落ち着いており、塾でも授業をきちんと受け、自習室をよく利用していた。


彼女も自習室を利用することが多く、席が近くなったことをきっかけに少しずつ会話が増えていく。


分からない問題を教え合ったり、授業が終わったあとに話したり、帰る時間が同じ日は途中まで一緒に帰ったり。


そうした何気ない時間を重ねるうちに、二人は自然と親しくなっていった。


彼女は、真面目で少し堅い怜央にも遠慮なく話しかけるタイプで、時にはその生真面目さをからかうこともあった。


怜央も彼女といる時は不思議と気を遣う必要がなく、一緒にいる時間を心地よく感じるようになっていく。


そして、先に恋愛感情を自覚したのは怜央。


普段は感情をあまり表に出さない怜央だが、自分の気持ちを自覚してからは意外にも迷わなかった。


曖昧な関係を続けるより、自分の気持ちはきちんと伝えたほうがいいと考え、塾からの帰り道に怜央のほうから告白した。


「好きだ。よかったら付き合ってほしい」


という、怜央らしいかなり真っ直ぐな告白だった。


彼女は怜央から告白されるとは思っておらず驚いたものの、彼女自身も怜央に好意を持っていたため、その告白を受け入れた。


それから二人は交際を続けている。


普段の怜央は冷静で真面目な印象が強く、恋愛について自分から話すこともほとんどない。


そのため彼女がいることだけでなく、「怜央のほうから告白した」と知ると驚かれることも多い。


しかし怜央自身にとっては特別意外なことではなく、好きだと分かった以上、それを曖昧にしておく理由がなかっただけ。


感情表現は決して派手ではないが、好きな相手には意外と真っ直ぐで、一度大切だと思った相手を長く大切にするタイプ。


ちなみに、怜央のスマートフォンの待ち受けは彼女の写真。


本人はまったく隠しておらず、誰かに見られて、


「それ彼女?」


と聞かれても、


「そうだけど」


と平然と答える。


さらに彼女を見て「かわいいな」と言われれば、


「知ってる」


と真顔で返す。


学校で見せる堅く冷静な姿からは少し想像しにくいが、恋愛に関しては意外と素直で一途。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。