2話
ありがとうございます!きなこもちです。
前回のラスト、凛ちゃんからのまさかの「一緒に寝たらだめ……?」というおねだり。
果たしてハルトの理性は保たれるのか……!?
ドキドキの夜の続きをどうぞお楽しみください!
「一緒に寝たらだめ……?」
上目遣いでそう呟いた凛の顔は、熟れたトマトのように真っ赤だった。
小さな手は、俺のパジャマの裾をぎゅっと握りしめて離そうとしない。
「……っ」
ドクン、と心臓が大きく跳ね上がる。
放課後、生徒会室で重なり合ったときの、凛の柔らかい体温と感触が脳裏にフラッシュバックした。
「……凛、お前なぁ。一応、俺たちもう高校生だぞ? 男と同じベッドで寝るなんて、不用心すぎるだろ」
「だって……っ」
俺が必死に理性を保って諭そうとすると、凛はシーツに顔を半分うずめて、消え入りそうな声で溢した。
「だって、ハルトの部屋、なんかいつもと匂い違うし……静かだし……。一人でベッドに入ったら、急に緊張してきて……どうしても眠れないんだもん……っ」
潤んだ瞳でそんな風に見つめられたら、もう限界だった。
幼馴染としての理性が、音を立てて崩れ去る。
「……はぁ。わかったよ。……その代わり、変な意味じゃないからな?」
「うん……っ!」
俺が観念してベッドの端に腰を下ろすと、凛はパッと顔を輝かせて、ベッドの奥へとスペースを空けてくれた。
ゆっくりと布団に入る。
いつも寝ている自分のベッドのはずなのに、隣に凛がいるだけで、まるで全く知らない場所にいるみたいに緊張する。凛のシャンプーの甘い匂いが、容赦なく鼻腔をくすぐってきた。
背中を向け合って寝ようとした、その時。
ゴソゴソと布団が動き、背中にぽすっ、と柔らかいものが当たった。
凛が背中合わせのまま、俺の背中にぴったりと寄り添ってきたのだ。
「……凛?」
「……こうしてると、ハルトの心臓の音が聞こえて、安心するの」
安心するの、じゃない。こっちは緊張で心臓が破裂しそうなんだが!?
結局、俺は隣から聞こえる凛の規則正しい寝息を子守唄代わりに、一睡もできないまま夜を明かすことになった。
◇◇◇
翌朝。
カーテンの隙間から差し込む朝日で目が覚めた。
「ん……」
いつの間にか少し眠れていたらしい。
だけど、体にものすごい重みと、信じられないほどの温もりを感じる。
ゆっくりと目を開けると――。
「ふにゃ……むにゃ……」
なぜか凛が俺の方を向いていて、俺の胸に顔を埋め、両手両足で俺の体に完全に巻き付いていた。絵に描いたような抱き枕状態である。
「な、んで……っ!?」
おまけに、寝返りのせいかパジャマのボタンが2つほど外れていて、白い鎖骨のラインが目の前に晒されている。
「お、おい、凛! 起きろ……!」
焦って肩を揺らすと、凛がうっすらと目を開けた。
まだ覚醒していない、とろんとした瞳が至近距離で俺を映す。
「ふぇ……? はると、おはよぉ……」
朝一番の、無防備すぎる幼馴染の笑顔と抱擁。
俺の心臓は、朝の6時から早くも限界突破の鐘を鳴らし始めていた。
第2話を最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
結局ベッドで一緒に寝ることになり、朝起きたらとんでもないご褒美状態になっていたハルトでした(笑)。役得だけど、心臓がいくつあっても足りませんね。
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これからもっと距離が縮まっていく2人を、ぜひ見守ってください!




