↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
71/86

71.怪

お久しぶりです。

少し長かったので2部構成になりました。


夏はホラーが楽しい季節です。

信じるか信じないかはあなた次第。



「課長、いつもあそこの窓際の席にいる赤いカーディガンの佐々木さんって女性の方はどこの部署なんですか?すごい綺麗な方ですよね」


「あれ?お前何で佐々木さん知ってるんだ?お前が入社する前に病気か何かで辞めたはずだぞ」


「えっ?最近入った人じゃないんですか?辞めてないですよ!あの席に座ってるじゃないですか。今もコーヒー飲んでますし」


そう言って私は再び佐々木さんの方を見ると……

さっきまでの綺麗な顔は何だったのか。

窪んだ眼に蒼白く痩せ細った顔。

やけに赤い唇。

ニタァぁととても嬉しそうに笑いながら、

気味悪くこちらを見ていたのです。




「これで私の話は終わりです!次は先輩の番ですよ!」


夏と言えば……そう。


「怪談」


 今日は休日なので、いつものメンツで集まり怪談大会をしている。


 後輩の話も上手い人が話せば怖いのかもしれないが、いかんせん元気が良すぎる。

 普段のテンションと変わらず怪談を話すので、恐怖心が全く煽られない。


 いや、後輩の怖くない怖い話なんてどうでもいい。

 真に怖いのは……流れでわかると思うが、横にいるカワウソだ。


 まず、さくらさんの怖い話を俺は理解できるのか?

 すごい話したそうにウズウズしているが、俺はさくらさんの言葉を理解できるのか?



「先輩!早く話して下さいよー!あっ……私の話が怖過ぎましたか?怖かったら、手……握ってても良いんですよ……?」



 とりあえず俺のを話してしまうか。


「いや、全く怖くないから大丈夫だ」


 後輩は何故か落ち込んでいるが、そんなことは気にしていられない。


 何を話すのが良いか——。




 あれはまだ俺が小さい頃。

 確か小学生くらいだな。


 うちは両親が共働きで、いつも夜まで1人だったんだ。


 当然、小さい子が家で1人で出来ることなんて限られてる。


 テレビを見たり、漫画を読んだり……。


 その日は両親の仕事が残業で遅くなり、晩ご飯も1人でカップ麺を食べて、帰りを待っていたんだ。


 しばらくして漫画もテレビも飽きてしまって、先に寝ようと思ってベッドで入ったんだよ。


 その頃、自分の部屋にはベッドの足元の方に、大きな姿見があってな……クローゼット?タンス?っていうのか、洋服をしまう引き出しが下に付いていて、その上が大きな鏡になってるやつだ。


 それで眠りについてしばらくしたら……




『『『バンッ!!ドンッ!!』』』



「きゃぁっ!」

「きゅいっ!」




 って、何かを叩く音が聞こえて飛び起きたんだ。


 姿見は足元にあるから、当然飛び起きた時に真っ先に目に入るだろう?


 そしたら……揺れてるんだよ。姿見が。グラグラと。


 その間にも……


『『『バンッ!!ドンッ!!』』』


 音がずっと聞こえる。


 恐る恐る姿見に近いてみたら——









『バンッ!!』

『ドンッ!!』

 って音に合わせて、手形がどんどんついていくんだよ。


 まるで何人もが姿見を叩いてるみたいに、グラグラと揺れながら、どんどん手形まみれになっていったよ。


 しかもよく見るとついてる手形は……


 姿見の向こう……鏡の向こう側から叩いてるらしいんだ。手のひらの向き的に。



「そ、それでどうなったんですか…?」


「はっ、ビビりすぎだぞお前。……拭いたよ。汚れてたら親に怒られると思って拭いた」


「えっ?」




 これで俺の話は終わりだ。



 次は——。




信じるか信じないかはあなた次第。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 良い感じでホラーです。 [気になる点] さくらさんの怪談の語り調が物凄く気になります。 [一言] 更新おつかれさまです。 確かに夏は怪談ですね。
[良い点] 更新ありがとうございます(^_^ゞ 夏の定番! 怪談話!! でも常に元気でハイテンションな後輩ちゃんが語るには不向きな題材かも知れませんね(´ー`*) [気になる点] 次回に語られるであろ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。