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70/86

70.七夕

2か月ぶりです。すみません。

転職したので、新しい仕事を覚えるきるまでは2週間に1度更新を目指して再開していきます。

儚い望み。



「さくらさんは七夕って知ってる」


「キュイッ」


 仕事に行く前の朝食の時間。

 今日は七夕なので何となく聞いてみた。


 タタタタッ


 さくらさんはドヤ顔を見せながら、ベランダへと向かっていった。


 さくらさんに誘われてベランダの外を見てみると……



 そこには立派な笹が——。





 あっ、はい。ご存知みたいですね。



「じゃあ仕事から帰ったら一緒に短冊つくるか」


「きゅ!!!」




ーーーーーーーーー


「さくら先生、赤ペン貸してください」


「嫌よ」


「そんなこと言わないでくださいよ!私の願いは赤で大きく書きたいんですから」




 仕事が終わり、短冊を作るために急いで帰ろうとしたら……


「先輩、今日は七夕ですね!何か急いでるってことは、短冊でも作るんですか?さくら先生と?2人で?良いですね楽しそうで。あーあ、私は1人寂しく願い事でも書きますね!!」


 なんて、とてもイイ笑顔で後輩が話しかけて来たので、「お前も来るか?」と聞く以外の選択肢が俺には無かった。



「さて、みんな書き終わったか?そしたら飾るぞ」



 ベランダに飾られた笹を前に、どこに飾ろうか考えていたら……



「誰にも見られないように、天辺は頂きました!!」


「キュイッーーーー!!!」


 高いところに飾ろうと醜い争いが起きていた。



 はぁ……。

 じゃあ俺は無難に真ん中あたりにサラッと飾っておこう。



 ——天辺にはさくらさんの短冊。


 その少し下にある短冊を悔しそうな顔で睨んでいた後輩を見送り、バタバタとした七夕は終わりを迎えた。




 後日——。


 笹を片付けようとした時に、つい気になってみんなの願いを見てしまった。


 …………見てしまった(・・・・・・)。





 天辺で存在感を放つ、やけに達筆な"排除"の2文字。


 その禍々しさすらある短冊の少し下に、

 赤色で大きく輝く"排除"の2文字。




 怖ぇよ。

 あいつら……何を排除するんだよ……。



 さらにミミズの這ったような文字の見知らぬ短冊も何故かあった。


「何だこれ?ん?は……いじ……よ?」


 ………………排除。





★


("先輩と付き合いたい"とか書きたいけど、さくら先生が凄い睨んでくる!!……こうなったら、先輩に近づく悪い虫は"排除"っと)



(彼と私の仲を邪魔するものは"排除"っと)



(主様に害を及ぼす者は"排…はいじょ"ですわね。漢字がわかりませんわ。くっ、カラスには文字を書くのは厳しいですわね)


★




 なんて物騒な願い事なんだ。

 俺なんて"みんな仲良く健康に"って書いたのに……




 儚い望み。


次は、夏といえばの話を書きます。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 更新ありがとうございます&転職お疲れ様です(*^▽^)/★*☆♪ 何故でしょう? 短冊を四苦八苦しながら書くシルヴィアさんを想像したらホッコリした。 ……二人に比べて、ヤンデレ係数(!?)…
[良い点] これは……叶うといけない願いの様な気がする(;'∀') もしかして、ヤンデレな事もあるのだろうか……(;'∀') [気になる点] もしかしたら なにをしても無駄なんだ… どうせ、みんな…
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