27.ハッピーハロウィン②
思いつくままに殴り書き。
トリックオアトリート。
さぁ、ここでお手軽3ステップで出来るハロウィンメイクの紹介だ♪
①ハイスペックなカワウソを用意します。
②大人しく顔を差し出します。
③目の前で繰り広げられる、非現実的なカワウソによるメイクを受け入れる。
「キャーーーーーー」
バタンッ!
そうして3分ほどすれば、出くわしたお隣さんが、恐怖し失神するくらいリアルなゾンビの完成です☆
「さくらさん…やり過ぎ…」
「キュー…」
このまま外出すると、某ゲーム「バイ◯ハザード」のように、イケメン超人警官が現れて、撃たれかねないので、常識的な仮装に変えてもらう。
ところで、気になるさくらさんの現在の仮装だが…
背中におもちゃのコウモリの羽をつけて、首には蝶ネクタイ。
頭には、アクセントとして小さいハットがついている。
牙は自前。
あれ???普通?
俺をリアルゾンビに仕立て上げるくらいだ。もっとすごいものを想像していたんだが…。
さっきの、ただのカワウソの仮装といい、こういうコスプレ的なものは得意じゃないのだろうか?
まぁ可愛くて癒されるから良いんだけど…。
なんか腑に落ちないな。
まぁ良い。とりあえず商店街に向かおう。
「行くか!」
「キュイッ!!」
商店街までの道のり。すでに近所の人はパーティーに参加しているのか、俺たちしか歩いていない。
とことこ。てくてく。
ふわぁ。ぱたぱた…ぱたぱた…。
「さくらさん、パーティーって何をするんだ…ろう…ね…」
!!!!??!?!?!
あれ、気のせいか?今、後ろを歩いてるさくらさんが少し飛んでいた気がしたんだが……。
「さくらさん?今飛んでた?それおもちゃの羽だよな?」
「キュイ?」
見間違いか…?今はしっかり歩いてるしな…。
とことこ。てくてく。
ふわ〜。ぱたぱた…ぱたぱた…。
クルッ!!!
てくてく。てくてく。
不意打ちで振り向いてみたけど、ちゃんと歩いてる…。やっぱり気のせいか?
「絶対飛んでる気がするんだが…」
そう言って彼はまた前を歩き始めた。
(ふふふ。困ってる彼の顔。なんて可愛いの!!)
ふわ〜ぱたぱた…ぱたぱた…ふわ〜。
トリックオアトリート。
続く。




