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うちの学校の聖女様は、私の前だと何故か素になる  作者: yui/サウスのサウス


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27 うちの学校の聖女様は、私の前だと素になる

「なーんか。ちょっと意外」

「何が?」

「もっと教室でもベタベタするのかなぁって思ってた」


全てを知ってる親友はスマホを弄りながらそんな事を言う。


今度のお相手は県外の人らしい。


遠距離恋愛で今度の休日に会いに行くらしいが、いつまでもつやら。


「付き合ってるんだよね?」

「疑う余地もなく」

「ふーん……えい」


ピタリと私の手を取る親友。


ガタリと思わずクラスメイト達に囲まれるカレンが立ち上がったのを見てご満悦な様子。


「せ、聖女様?」

「お気にならず。虫がいたのでつい」


その言葉聞いて何の疑問も持たないクラスメイト達。


相変わらずの聖女っぷりに少し呆れる。


「虫だって虫」

「まあ、今のは瑞希が悪い」


カレンも私もクラスメイト達に関係を仄めかしてないだけで、互いに教室でも目と目でやり取りしてる。


気づかれない訳ないし、今の反応の仕方ない。


「私、恋のキューピットなのになぁ」

「私は感謝してるよ」

「あっちは?」

「知らない」


感謝はあれど親友で私の事に詳しい瑞希に思うところがあるのは事実だろう。


「お、次の時間自習だって。お昼まで楽でいいや」

「だね」


休み時間のチャイムと共にカレンから散っていくクラスメイト達。


嫉妬がない訳ではないが、カレンは私のものなので気にしない。


寛容な心は大切だとしみじみ思う。


それはそれとして嫉妬もちゃんとするけどね。


お昼手前の四時間目は担当教員の都合で自習となった。


瑞希は彼女と電話できると喜び、私とカレンも少しホッとする。


クラスメイト達が邪魔してこなければ目と目で通じあって楽しめる。


『お昼自信作』

『楽しみです』


メッセージを使わなくても、言葉がなくてもそんなやり取り目と目で出来てしまう。


順調に私たちの仲は深まってるようだ。




お昼のお弁当はかなり満足してくれたようで、少し気分よく午後の授業は終わらせることができた。


部室に行くか視線を向けると『行きましょう』と返事が返ってくる。


それを見て二人で部室へ。


私とカレンさんが同じ部活に入ったことは密かにクラスメイト達にも話していた。


私達の一緒の行動に不自然さがないようにという布石らしい。


実に気の長い話だ。


バレてもバレなくても互いにスタンスは変わらないからどっちでもいいが、二人で部室に入れるのは少し嬉しい。


「二度です」


部室に入り、誰も追っ手がないことを確認して、外にあるカレンの自腹で勝手に取り付けた部室の外を見張るカメラを横目に、鍵をかけてカレンはそんな事を言う。


「二度も後ろの席の関さん(ゴミ)と手が触れました」

「プリントのこと?」


確かにちょっと手が当たったけど。


あとルビの変換が鬼すぎて草。


「偶然だから殺さないであげてね」

「……幸恵さんが言うなら今回は許してあげます」


私にはちょろいものだ。


私もちょろいから同じか。


「代わりは貰います」


そう言って手を握ってくるカレン。


「手だけでいいの?」

「膝に乗ります」

「どうぞお姫様 」


慣れたようにカレンが私の膝に座る。


スタイル良いのに割と軽いのなんなのだろう。


前よりも巨乳やスタイル良い人への殺意は穏やかになった(カレン限定)私だけど、カレンを見てると別の邪な私が顔を出しそうになる。


清い交際をしたいものだが、現実は煩悩が邪魔をしてくる。


無情なり。


「幸恵さん」

「おっと。ごめんごめん」


私は背が比較的高くて、こうしてカレンを膝に乗せても割と余裕がある。


そんな状態で移動は出来ないけど、私はそっとカレンを抱きしてよしよしする、


それを満足そうに受け入れて甘えてくるカレン。


外では聖女。


しかし私の前だと純度100パーセントのただのカレンとなる。


可愛い恋人を存分に甘やかしながら不意に思った。


クラスメイト達よ。


絶対見せないがこれがうちのカレンだ!可愛いだろうと。


自慢です、ええ。何か?


幸せ過ぎて怖いけど絶対手放しはしない。


これからも絶対この幸せを守ってみせる。


もうすぐ一学期が終わり、夏休みとなる。


夏休みは前からの約束通り、叔父さんの元に行く以外はカレンの家で泊まり込みのバイトになるだろう。


バイトというかほぼ専属メイドになりそうな感じだけど、それはそれ。


イチャイチャしてカレンのお世話もできる。


私の天職だ。


そうそう、日記のタイトルが少し前に変わった。


今のタイトルは『カレン日記』


正確には私とカレンの日記か。


前の日記はラノベ風に書いてたなぁ。


タイトル?


『うちの学校の聖女様は、私の前だと何故か素になる』。


何故なのか自覚する前でそうでもしないと色々あれだったので許して欲しい。


まあ、カレンにはその日記を近いうちに見られて「何故かって好きだからですよね」とドストレートで照れさせられたけど。


カレンは本当に卑怯すぎる!


そんな所も好きなんだけど。


さて、次の日記はどんなタイトルになるのやら。


溺愛日記(される側)とかだろうか。


私もしてるので悪しからず。


こんなに日々が楽しいなんて経験、初めだけど、カレンと一緒ならこれから先それが当たり前になるのだろう。


カレンとずっと一緒にこれから先も歩んでいきたい。


傲慢だろうと願いだろうと曲げるつもりは無い。


私は面倒くさくて欲深い女。


好きな人は手放さない。


カレンも同じだしお揃いだね。


「カレンさん」

「好きです」

「私も」


やまびこ前にすんなりそんな言葉が出てくるけどこれがカレンだ。


私の愛する人は本日も絶好調なご様子。


そんな所も大好きなんだけどね。

これにて一応、一区切りとさせていただきます。

最後まで読んでくださりありがとうございましたm(_ _)m

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