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         2 魔法学院

 マリエールはルイスに言われるまで魔法学院への就学は考えてもいなかった。魔法を使える事を隠していたのだ。

            2  魔法学院


 貴族は普通貴族学院に進む。しかし、男爵の場合は嫡男以外が貴族学院に進むのはあまり意味がない。嫡男以外が貴族に残る可能性があまりないからだ。むしろ魔法の才能があるなら魔法学院に進む方が貴族になる可能性が高い。なお貴族学院が10歳から入学というのが厳密に決まっているのに対して魔法学院は8歳から自由に入学出来る。魔法の才能に応じて入学出来るわけだ。

 さてどうしたものだろうかとマリエールは真剣に考える。ルイスもマリエールも今6歳、8歳から入学するにしてもまだ2年ある。これまであまり魔法の練習はして来なかった。むしろ隠してきた。魔法学院という選択は思いつかなかった。ただでさえマリエールは何に関しても兄弟姉妹よりも秀でている。特に何にも言われたわけではないが恨み嫉みを感じる。まして魔法の才能があると知れたらさらなる恨み嫉みを受けるだろう。

 マリエールはアンドロイドを出して大人の女性を姿にした。ルイスにも連絡を取った。ルイスも同じように大人の男性の姿をしたアンドロイドを作った。2人は冒険者登録してそれぞれマリエール、ルイスと名乗った。2人はアイテムボックス持っていてどんな物でも入れる事が出来る。

 2人は冒険者活動を始めた。マリエールはルイスに言った。

「先ずは、オーク討伐をしようか。」

常時依頼の受け。討伐に出掛けた。2人は目的の草原までフライで飛んだ。これまで魔法は隠す物だと思っていたマリエールがルイスと一緒に行動するようになり積極的に使おうと思った。オーク討伐は苦労した。エアシールドや妖精の守りがあるから守りは何とかなるが、攻撃がまるで駄目だ。攻撃が当たない。オークの攻撃をまともに喰らう。飛ばされた先で別のオークに当たる。別のオークの怒りを買い攻撃をされる。見かねたルイスが応援してくれる。幸い怪我はない。ルイスは、

「どうした、マリエール。そこまで攻撃が出来ないなければオークは倒せないぞ。攻撃の精度に自信がないなら、ウインドウカッターに切り替えろ。」

それからようやくマリエールの攻撃が当たり出した。結果ようやくオークをしとめた。

 マリエールは隠すのを止めた。魔法の事も妖精の事も魔法学院に入学したい事も全て家族に話した。家族は喜んでくれた。そんな事なら始めから話していれば良かったと思う。父親は、

「マリエールは、私の自慢の子どもだ。何処へ行っても立派にやってくれると信じているよ。魔法学院も賛成だ。」

その日からマリエールは魔法と妖精術の練習を真剣に始めた。程なくルイスに劣らないほどの技を身につけた。アンドロイドもマリエールが技を身につく度に同じように技が身につけた。

「マリエールは、絶好調だな。」

ルイスがマリエールに声をかけた。練習を始めたばかりのマリエールがルイスと肩並べるなんてとても不思議だ。2人はDランク冒険者になった。マリエールは、

「そろそろオーク狩りは卒業でもいいかしら。」

ルイスも異存はない。2人は受付嬢に相談した。

「それならあなた達にぴったりの依頼があるわよ。」

それは女性冒険者がいる事を前提とした。母子の護衛依頼だった。2人はその護衛依頼を受ける事になった。

 マリエールのオーク狩りは上手くいかなかった。マリエールが魔法を隠して練習をしてこなかったせいだ。

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