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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 6 (2026.1~)   作者: 四季


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あと一度だけ

詩のような作品です。

ねぇ 優しい嘘をついてよ あと一度だけ


悲しいこと たくさんあったよね それでも乗り越えてきた


「あなたとなら どんなことも 怖くないよ」


そんな風に言った あの時の気持ちを あなたはきっと理解しない


でもね 気にしてはいない 分かってもらえなくても


一人ではできないこと 二人ならできる そう言って笑った


あの頃のわたしたちなら こんな瞬間も 乗り越えて進めたのかな


いつから どこから 変わってしまったんだろう


どうして こんなに 変わってしまったんだろう


すれ違っているつもりなんて 欠片ほどもなかった わたしには


きっと あなただって そうでしょう


もう遠い過去だけれど 幸せだった日々のこと 思い出してみれば


あなたにだって 希望を抱いていた そんな瞬間もあったでしょう


上手くいかないこと 迷うこと どんな荒波も越えて


突き進んでゆける 孤独でないなら そう信じていられた


そんな頃だって 間違いなくあったはず でも今はもうそうじゃない


ねぇ 優しい嘘をついてよ あと一度だけ


辛いことだって たくさんあって それでも乗り越えてきたよね


「あなたとなら どんなことも 怖くないよ」


あの時の言葉に 偽りはないんだ それだけは絶対


もし理解されなくても いいって思ってた わたしはわたしだから


あなたの心と わたしの心が 同じではなくても


似たような未来 見つめているなら それでいいんだって


そう思ってたよ どんな壁だって 突き破って進む自信があった


このまま さよならも言えず 終わりが来て


すべて 闇に溶けるのかな 思い出も消え去って


そうしたら 幸せだった時間たちは どうなるのだろう


どこへ消える? それだけが 今は知りたいよ


大切だったものは 大切なまま 変わらないはずなのに


愛しかったものは 愛しいまま 変わっていないのに


それすらも 無になるのかな 全部なかったことねって


もしもそれが答えなら 少しだけ辛いな 胸の奥が痛い


ねぇ 優しい嘘をついてよ あと一度だけ


悲しいこと たくさんあったよね それでも乗り越えてきた


だから 一度だけ 嘘をついて


幸せだった時間 消えてしまわないように 永遠にしよう


「あなたとなら どんなことも 怖くないよ」


見つめる瞳 今も変わらない そんな幻想にもう少しだけ浸りたい

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