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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 6 (2026.1~)   作者: 四季


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どんな未来が待っているかは分かりませんが、変わらないものもあるのです。~思い出は永遠の宝物~

 淡い水色の花が咲くたび、あなたのことを思い出す。


 かつて、婚約者に切り捨てられ心折れたわたしは、この世界で生きていくことを諦めたいくらいの気分になっていた。

 でもそんな時にあなたに出会って。

 特別なことなんてなかったけれど、ただ真っ直ぐに向き合って、話を聞いてくれた――そんなあなたに凄く救われた。


 それから少しして、わたしはあなたに想いを告げて。


 やがて結ばれる未来へと歩み出した。


 でも……想いが通じ合った数日後、あなたはいなくなってしまった。


 わたしの前から。

 いいえ。

 この世界そのものから。


 最後にあなたと見たのが、この淡い水色の花だった。


 あれが最後の思い出になってしまうなんて思わなかった。

 けれどあの時間はとても幸せで愛おしいだった。

 もう二度と取り戻せないものだけれど、でも、あの時間は確かに存在していたもの。


 失われた時間、だとしても、わたしにとってはいつまでも大切な宝物だ。


 この先のことなんて分からない。


 何かが変わるのか変わらないのか。

 心がどんな風に移ろいゆくのか。


 でも、一つだけ、絶対に揺らぐことのない確かなことはある。


 ――淡い水色の花が咲くたび、あなたのことを思い出す。


 それだけは、変わらない。



◆終わり◆

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