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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 6 (2026.1~)   作者: 四季


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突然婚約破棄してきた彼はあっさりこの世を去ったようです。〜穏やかな幸せを手に入れることができ良かったです〜

「君となら楽しく生きていけるかなと思ったんだけど、さ……でもやっぱり無理だったよ。というより、もっと楽しく暮らせそうな人に出会ってしまったから。ってことで、君との婚約は破棄とするよ。だからさよなら。永遠に」


 婚約者ミンディオンはある日突然そんなことを言って私との関係を叩き壊した。


 彼は穏やかな人だった。だから平和に生きていけると思っていた。浮気しそうな雰囲気もなかったから。


 手を取り合って、穏やかに。

 時に笑い、時に泣き、時に怒り、でもまた笑って。

 そうやって生きていけると思っていた、のに、こんなことになってしまって……。



 ◆



「気にしなくていいよ! そんなの!」

「……ありがとう」


 あれからというもの、同性の幼馴染みがたびたび会いに来てくれていて、励ましてくれている。


「変な男じゃん! 急に切り捨てるとか!」

「そう言ってもらえると勇気が湧いてくるわ」

「でしょ? ね! 気にしないで、前向きに生きよ!」



 ◆



 あれから数年。

 幼馴染みに励ましてもらったこともあり徐々に元気を取り戻した私は、それから少しして知り合った薬局で働く青年と親しくなり、やがて結婚した。

 今は二児の母となっている。

 ただ、それでも変わらず、夫である彼との関係は驚くくらい良好だ。


 私は穏やかな幸せを手に入れた。


 過去の悲しみは捨てて。

 未来の喜びを信じて。

 これから先、ずっと、そうやって生きていくつもりだ。


 ちなみにミンディオンはというと。

 私との婚約を破棄した三日後愛犬が亡くなりショックを受け、家の近くをぼんやりしながら散歩していたところ、うっかり柵に突っ込んでしまったそう。その拍子に柵が壊れて。崖から転落し、命を落としてしまったそうだ。

 両親は懸命に捜索していたようだが、結局、ミンディオンの亡骸は発見されなかったらしい。



◆終わり◆

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