45/116
とある魔法使いの娘の呟き 045
「個人的な用事ですか?」
蕩けた娘たちは、放置して話を進める。
「出発の準備をしていたら、預かり物が出てきましてね」
小父様は、無詠唱で空間魔法の魔法陣を展開し、その中へ手を入れる。
その技に存在の薄くなっていた男子たちが、息を飲む。この学院でもここまで、滑らかに魔法を扱う教員は数人だろう。しかも、王国では、珍しいエルフのだ。
「…預かり物ですか?」
そう言う私も思わず見惚れてしまったのは、私自身も魔法を学ぶ端くれなのだ。しかし、預かり物って…
「ええ、貴女のお母さんからね」
その言葉に私は、魔方陣から取り出された小さな正方形の箱から目が離せなかった。




