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F!くえすとっ!  作者: あひる亭桃羽
ニシノ村の秘宝
7/55

07

サグアとイパスルは、モンスターに出会う事もなく道を歩き続けていた。

何もなさすぎる。

相変わらず、ケイコウゴケの薄明かり。

黙々と歩き続けた。

さっきハンターに会った場所から、かなり歩いた気がする。


サグアは、ふと前から足音が近づいてくるのに気づいた。


イパスルに目配せし、立ち止まる。

耳をすますと複数の足音が確認できた。

モンスターか?

しかし、姿を現したのは意外な人物だった。


「イパスル!サグア!」

向こうから声をかけられる。

「ルンミイ…さん?」

イパスルが不審そうにたずねる。

ルンミイの後ろには、シュウドと見知らぬ女性が立っていた。

「やーね!しばらく会わない間に、アタシの顔わすれたの?!」

ルンミイが茶化すように言う。

「そ、そうゆうわけじゃ…。あ、そちらはどなたですか?」

「この娘はスキュラ。さっきあっちで色々あって一緒になったんだ」

「スキュラです」

スキュラは頭を下げた。

イパスルとサグアも自己紹介をする。


なんだろう?

なんだか違和感が拭えない。

何かが気になる。

しかし、ルンミイはルンミイだし、シュウドもシュウドにしか見えない。


「さて、それじゃあ先に進みますか!」

ルンミイが元気よく言った。





少し進むと、目の前に一匹のゴブリンリーダーが立ちはだかった。

「グルルル…」

威嚇するような唸り声をあげている。

「グォォォォォォォォ!」

ゴブリンリーダーは大きく吠えるとルンミイに向かって行く。

「はっ!」

ルンミイは鼻で笑うとゴブリンリーダーの腹に蹴りを入れ、間髪いれずに頭を蹴り飛ばした。

地面に転がるゴブリンリーダー。

その喉を踏み抜いてとどめを刺した。


違う。

やっぱり違う。

こんな戦い方。

ルンミイじゃ…ない!


サグアは、口の中で呪文を唱えると掌をルンミイに向けた。

衝撃波をうけ、ルンミイが壁に叩きつけられる。

さらに魔法を重ねた。

ルンミイが炎に包まれる。

「!!!!サグアさん!?」

イパスルが驚いて声をあげる。


「サグア…ナニスルノ…?」


ルンミイが苦痛に顔を歪ませる。

「仲間に化けるには、性格面が勉強不足だったな」

ルンミイの外見が崩れていく。

同時に、シュウドとスキュラの外見も崩れていった。

ルンミイだったものは似ても似つかない老人に、シュウドとだったものはグールに姿を変えた。

老人は腕をふり、自身を包む炎をかき消す。

「ワシらの正体を見破るとは。褒めてやろう。魔法士」

老人は不敵に笑う。

「イパスル。奴らは一筋縄ではいかなそうだぞ」

「ルンミイさん達に化けるなんて…許せません」

二人は改めて、戦闘体制に入った。


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