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初恋  作者: 木嶋 稔
2/6

2#出会い

「入学早々、サボりですかぁー?」

声のする方を見ると、

若そうな人がスーツを着て、教室の戸に

もたれかかってこちらを見ていた。

「別にいいでしょ。」

視線を窓の外に戻す。

「いい訳ねぇだろ。大問題だぞ。」

足音が近づいてくる。

静かな教室によく響く。

視線をまた教室に戻す。

「名前は?」

私を見下ろしながら聞いてくる。

「新垣美紅。 そっちは?」

そういうと頭をポンっ叩かれた。

全然痛くない。

「先生にそんな口聞かない。

 俺は桜井光治。

 1年の副担任。」

私はその人の顔をジーっと見てみた。

「な、なんだよ。」

少し戸惑う姿が可愛い。

「本当に先生?」

私が言うとさっきよりも少し強く叩かれた。

「よく言われますが、先生です!」

腰に手を当てて言う。

その姿が可笑しくて、笑ってしまった。

「おもしろいね。」

私が笑ってると、その人が隣の席に座った。

「何で座ってんの?」

私が聞くと少し笑った。

「話し相手になってやるよ。」

そう言って、にかっと笑った。

「入学式行けって言わないの?」

「言っても行かないだろ?」

確かにその通りだ。


その後、いろんなことを話した。

しばらくすると、廊下がざわざわしてきた。

「あ、終わったんだ。」

「俺までサボっちゃったじゃんか。」

「先生のくせに…。」

また頭を叩かれた。

「暴力反対だよ。」

「暴力じゃない。撫でたんだよ。」

その言葉を聞いた後、

私は叩かれた…撫でられた所を払った。

「うわっ、ひっでぇ。」

先生は悲しむマネをした。

「ごめんねー、光治くん。」

頭を撫でてあげた。

「光治くん、言うなー。」

その言葉と同時に生徒が教室に入ってきた。

「あ、俺行かなきゃ。」

そう言って立ち上がった。

「バイバイ、光治くん。」

「光治くん言うなって。 じゃーな。」

そう言うと教室を出て行った。

「美紅ー。 今の人誰??」

桃香が首を傾げて聞いてくる。

「1年の副担任。」

「ふぅ~ん。」

桃香は光治くんが出て行った方を見た。

「おもしろい人だよ。」

私が笑うと、桃香が目を大きくした。

「美紅が笑ったぁ!」

「へっ?」

「滅多に笑わないのに。」

確かにそうかも知れない。

最近笑ってないような…。

「あの先生は凄い人だね。」

そう言って笑った。

私も笑った。



それから私は光治くんのことが気になり始めた…



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