表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Disturbance High School  作者: 林 奎
第壱章 金碧姫の決闘 
17/21

閑話3  4月24日 16:11 美笠高等学校 格技場

久々の更新です!

ネットがつながらなかったのでずっと更新が滞っちゃいました(涙)。

さあ!このまま8月27日までに(1年以内に)終わらせてやるぞ!!

『優名。我々寳野の宿命を言いなさい。』

『はい。全ては《漣》の為、そして《守護職》の為、命に代えても楯とならん。』

『そうだ。守るために死ね。守れなくば死ね。分かったか優名。』

『はい先生。』


これは昔、《守護職》に入った時に言われた父の言葉。

そして、聯を守るという任務についている私にとって根幹と言う言葉。

それを心に留め、私は今日を生きている。




ドサリと。

その聯が拳に当たらずに倒れた時、私は驚きとともに言いようのない恐怖に襲われていた。


「え?」


私は、正直に言うと完全に油断していた。

聯が言っていた嫌な予感。私はかなえさんの存在の事だと思っていた。

しかしかなえさんはもちろん友人である逢河君にもそういう邪なものはなかったので安心しきっていた。

しかし甘かった。更なる脅威は死角から蛇のように襲い掛かる。


「聯!!」


「う……う………っ。」


 顔色が悪い。呼吸がうまくできていないようだ。しかし何故こんなことになったのかその理由が分からなかった。

 この間、学校で健康診断があったのだが、その結果はオールA。悪い所など何1つない健康体だった。

 何かの発作か……と思った私は首を見て気づいた

 しらほしの市民証でもあるウェアラブル端末『チョーカー』。その電源ランプが緑色だったそれが今は赤く点滅している。


「(これってまさか……チョーカーに何か仕組まれた!!)」


正直、敗者達による報復は十分考えられたことだった。

しかし世界最高峰のセキュリティを持つウェアラブル端末である『チョーカー』にまで干渉されるのは正直予想外だった。

 

「……………くっ。」


 生憎工学分野に疎い私にはできることは無い。無いだけにこの状況を歯がゆい思いで見る事しかできなかった。


「は、離れなさい!」

「げへへ……。」


「アンタ達……。こんなことして恥ずかしくないの!」

「ああ恥だとも。だがなあ。俺達がこんなことになったのは俺達をコテンパンにしたこの女だ!」


 それを聞いて頭に血が上る。

 勝負に勝手に挑んで勝手に負けた話。それを自分が負けた事を他人のせいにしている地点でそこが知れる。

 だがそれは相手である聯を侮辱するに等しい行為。相手を刺激してはいけない事は分かっていてもどうして相手への罵倒が抑えられなかった。


「うっさい!」


 私は大声を張り上げた。一瞬場の空気が静まり返る。


「痴漢撃退用のスプレーだのスタンガンとかまで持ち出したりしてるアンタ達に言われたくないわっ!」

「あああ、そうだよ!足りない実力を埋めたんだ!それのどこが悪い!将棋だって半落ちするだろう!」


 挙句に逆ギレ。

 はあ?半落ち?半分自白した状態を指すアレ?

恐らく何かと間違えているんだろう。


「ひ、開き直り……あんたらどんっだけ性格悪いのよ!」

「ふふふ。越後屋。そちも悪よのお。」

「お太加様ほどではありませんよ。ぐふふふふ。」


 どうしよう。こいつら殺したい。


「ア、アンタら……いい加減に……っ!!」

「そうだなあ。お前が全部脱いだら止めてやってもいいぜ。」

「……え?」


 一瞬動きが止まった。


「いいじゃねーか!それ!金碧姫に比べれば落ちるが中々の上玉だ!」

「確かに、こんなきれいな子がストリップをぜひ見てえな!!」


「「「「「「脱ーげ!脱ーげ!」」」」」」」


 囃したてる不良共。


「……。」


 正直、その話が本当かだなんて分からない。いや確実に嘘だという事をこの時すでに確信していた。

 その要求を通して開放する人間性があるならば、そもそもこんな事をしでかすはずがないのだから。

 しかし。


「分かったわ。」


 そういって私はネクタイを外す。


「「「「「「「「「おおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!!!!!!!!」」」」」」」」」


 下衆の歓声など気にしない。分かっていても私には他の選択肢など存在しない。

 聯は私の大事な友人である以前に仕えている主人だ。命に代えても守らなければならないと厳命されている。

そうしている間にも私はブレザーの上着を脱ぎ捨てる。


 そして、私はカッターシャツのボタンをひとつひとつ取り始める。

 別にこいつらに裸を見せることに対しての悔しさはない。迷いもない。ただただ確実に大事な友人を守れない事に腹が立つ。


 6つあるボタンを5つ外し、最後の1つを外そうとしている所で手が止まった。

 

「おい!何してんだ!早くしろ!!」


 心無い罵声に聞き思わず涙をうっすらと浮かべそうになった。

 私はその涙を堪え最後の1つを外そうとしたところで……。


「……く。」

「……え?」


 聯の様子が変わった。


「う……うあああああああああああああああああっ!!!」

「れ、聯!!きゃっ!」


 私は何が起きたか分からなかった。

 聯が突然体を痙攣させていた。

 そして駆け寄った私が触ろうとすると指先にバチッとした感触が襲う。

「(これは……感電!!)」


 私は太加にキッと顔を向けると、有無を言わさず問い詰めた。


「アンタ達!聯に……聯にいったい何を………!!」

「し、知らねえ……。」


 あろうことか自分達の行為を否認した。


「ふざけたことを……。アンタ達以外に誰が……!」

「本当だ!本当に知らんねえんだ!」

「………。」


 彼の様子を見ると本当に何が起きた分からない様子だ。演技という事は……ないだろう。単純っぽいし。

 まさか、こいつらにも予想しえなかったことが起こったんじゃないかを考えていると。


「お願いです。漣さんをどうにかしてください!!」


 逢河君が飛び込んできた。


「お願いします……。このままじゃ……このままじゃ……漣さんが死んでしまいます!!!」

「ぬ、ぬおっ……。」


 死ぬ。そう聞いて怖気出す連中。それを聞き当然ながら動揺しているようだ。

 しかし私は、彼の口元が少しだけ笑っていたのを見逃さなかった。


「……………っ!!」


 私は、その何でもなさそうな笑みを見てゾクッと身を震わせた。


「まさか……。今聯が苦しんでいるのって……。」


 不吉な笑みを見て思い浮かんだ凶悪すぎる可能性が頭の中をよぎる。

 この時すでに私の頭の中は逢河君をぶん殴る事しか頭になかった。


「くわっ!!」


 しかしそれをしなかったのは、反対側から男の悲鳴が上がったからだ。


「何っ!!」

「お、お前それは……。」


 かなえさんが何かの機械が握られていた。


「その反応……どうやらスイッチはこれであっているようだな。」


 かなえさんがその機械を潰すと同時に聯の容態が安定した。

 どうやらあの機械が聯を苦しめた元凶らしい。


「な、なぜ……こいつらは…………。」


「あ、ああ……。」

「うう……。」


「分かっているんですか?あなた達は人を……漣さんを殺すところだったんですよ!!」

「!!!」

「……あ。」


「(よく言う……)。」


 そんな彼の言動に怒りを通り越し呆れてしまっていた。


 だが、聯を助けたと言えば一応助けたので、ここでは殴らないでおこう。

 無論、明日になれば殴るが。




 しかし。

私は知らず知らずのうちに気が緩んでしまっていた。


「う、う……うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!」

「「「!!!!」」」


 狂ったような叫びを聞き、少しだけ、ほんの少しだけ体が強張ってしまい。

 ハッとして葺き替えるとそ太加が信じられない速さでかけだし、聯を羽交い絞めにしナイフを突きつけている光景が目に入った。


「しまった……。」

「……。」

「聯!」


 迂闊だった。事態の収束を確信し、目を離してしまったこの状況。奇しくも先程の彼等と全く同じ状況で同じようにその隙をつかれてしまった。


「うごくなやぁ!動いたら聯の命はねぇぞぉ!!!」

「えっ……。」


 聯はまだ回復できていない。

 しかしナイフを突きつけている太加も全く余裕がないようで怨嗟の言葉を口走っている。


「ふざけやがってふざけやがってふざけやがって……っ!あの野郎……何が『素晴らしい力』だ。全然ダメじゃねーか!クソがああああああああああ!」

「……え?」

 

 その台詞を聞き逃さなかった。

 まあわかっていたが、あんな頭が悪そうな集団に世界最高峰のセキュリティを欺くウイルスを作れる頭などあるハズがあるまい。

ならば答えは簡単。この男達にウイルスを提供した黒幕がいるのだ。

 しかも、あのウイルスは聯だけにしか効かなかったことから、その人物は聯を狙っていた可能性が非常に高い。

 ただ単に目の前の男たちの要望か?それとも私が所属する組織――《守護職》の敵対者か?

 ……そこまで考えて思考を中断する。


「……まあ、今の所はいい!まずは……。」


 でもそれは後回し。何しろ今は聯にナイフを突きつけられているというこの窮地を脱しなければならないのだから。


「ふざけやがってえええええええええ!!!」

「させない……っ。」


 私は太加がナイフを振り下ろすよりも早く5m程の距離を一瞬で詰めて、


「はあああああああああああああああああっ!!!」

「げぴっ!!!」


 太加の顔面に掌を突き刺す。


「しょ、掌底……。」

「やるな……。」


「う……おっ……。」


 掌底と言えど中々効果があったもので太加の巨体がぐらりと揺らめく。


「聯!!!」



しかし、私の行動もここで終わり。

不覚にも体勢を崩してしまい、無防備になってしまった。


「はあ………はあ…………この……ハア……血が……クソ……。」


太加の方はと言うと掌底によって崩された体を立て直し、再びナイフを構えてしまっている。

そして私に斬りかかって来た。


「アマアアアアアアアアアアアアアアア!!!」


信じられない速さで突っ込んでくる太加に対し、


「はあ……まあ……いいか。」


 私は動かない。なぜなら避けると標的が聯に変わっていしまうかもしれないから。

 故に、私は死を受け入れていた。これでいいのだ。私はそのために生きてきたのだから。


 この美笠高校は変人が多く集まる高校。もし私の異常性を指摘されるとすれば、

 主人の為に自分の命を軽視しすぎているという事だろう。

 

「でもね……。ただじゃ転ばない!!」


 そうだ。私は一瞬では殺されてやらない。

 腕に刺そうと胸に刺そうと私はその刃を離してなんかやらない。

 その間にかなえさんがこのゲスを倒してくれる。確実に。

 だから、一撃はくれてやる!!


「危ない!!!!」

「………え?」


 しかしやってきたのはナイフが刺さる感触ではなく、何かにのしかかられるような感触だった。





「さあ。次回まで待ったぞ?釈明を聞いてやろうか?」


 更新が遅れているので怒りもひとしおだ。


「そこはお前のパソコンが原因だろう。ネットが繋がらなかったからなあ。」

「それはそうだけど……って、ぐだぐだは良くないからとっとと言え!」



「おーけーおーけー。結論から言うとめんどい。以上。」

「いやいやいやいや!まず下の名前分かってないじゃん!」


「だってさーもう先週の地点でやられちゃったしさ。越後屋なんて出番ちょっとだよー。『御太加様ほどでもありませんよー』って奴?」

「まあそれはそうだが……。プロフィールも適当だろう?」

「まあね。」


 あっさり認め、それでも釈明をする。


「せめて太加の血液型をポンペイ型にしてあげたからさー。なんかレアっぽいじゃんー。」

「しょーもないレアだな!!ポンペイじゃなくてボンベイ型だし!!」

「え?そうなのー?でもまあ一緒じゃないー!!」

「違うわ!ポンペイはイタリア!ボンベイはインドだ!!」

「ホントだー!でもまあいいじゃんもう出てこないし。」

「開き直った!!」


 唖然とした私に向かって播磨屋は禁断の一言を放った。


「それよりー!本編の活躍がめちゃくちゃ少ないんだけどさー。」

「………。」


 無論ある。だがここでは本人の前で言うのは少し憚られた。

 何故なら……見せ場がないから。


「ねえねえ、俺ってなんか活躍すんのー?何で何も言わないのー?すごく気になるんだけどー?」


 なんだか複雑な顔を浮かべそうなので、


「……終了!!」


 逃走を謀った。紙の上ではオリンピック級すら超える足の速さを見せる私を前に、情報屋もどきが追いつけるわけがない。開始5秒で視界から消えた。


「ちょっとー!!出番はあるんだよねー!あるんだよねー!」


 播磨屋の叫びが後1時間ほど続いた――。


(結局ぐだぐだで)完

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ