第48話クリスマスパーティー
ダイニングテーブルには、すでに色とりどりのクリスマス料理がスタンバイしている。
そういえば、4人掛けのダイニングテーブルをフル活用するなんて、久しぶりだ。ワクワクしながら、4人で仲良く、席に着く。
「おいしそ~」
隣には、優乃さんが、目をきらきらと輝かせている。これが見たかったんだよ。
その時、優乃さんの向かいの席に座る、ともねえが鞄からスパークリングワインを出した。
「……っしゃあ! 今日は、スパークリングワインで乾杯よ~!」
全員のグラスにスパークリングワインが注がれていく。クリスマスっぽくて、すごくいい。
「メリークリスマ~ス!」
4人で、グラスをぶつけ合う。
スパークリングワインも、炭酸がしっかりきいてて、うまい。
なんて、幸せなクリスマスイブなんだ。
「んっ……! おいしい……!」
優乃さんが、俺の料理をモグモグし始めた。
やっぱりこうでないと。
「……よかったです」
お酒を片手に、どんどん食べていく。
味はバッチリだ。さすが、俺。
ってか、優乃さん、食べるの、早いな……。
「次は、どれ食べよっかな~……」
そろそろ、メインも食べたいなという顔をしている。この無邪気な笑顔、たまんねえな。
「優乃、食べるの、はやっ……!」
ともねえが、呆れている。
みんな、考えてることは、同じだったか。
「だって、美味しいんだもん」
優乃さん、幸せそう。
お酒も、ご飯も、ガンガン進んでる。
……よかった。
「あ! 優乃にスパークリングワインを開けられてる……!」
ともねえに言われて、ワインボトルを覗き込む。かなり大きなワインボトルだったのに、1滴もない。
俺、まだ1杯どころか、半分も飲んでないのに……。
「じゃ、冷蔵庫から何か出すよ」
立ち上がって、台所の冷蔵庫に向かう。
冷蔵庫には、俺がストックしてる色々な種類の酒がある。どれにしようかな。優しいアルコール度数の酒がいいかな。
「篝。ついでに、ケーキまで、仕上げるぞ」
「え?」
俺が考え込んでいると、いつの間にか兄貴が隣に立っていた。
すっかり、ケーキのことを忘れていた。
やっぱり、あれ、出すの?
「少々いいわよ。ね?」
ともねえが優乃さんに同意を求める。
俺の中では、少々じゃないけどな。
「篝くんが作ってくれたケーキ、食べたいなあ……」
優乃さんが、とろんとした目で言う。
断れるわけがない。
「わ、わかりました……」
にこにこと圧をかけられている。
それも、またかわいくて、つい見てしまう。
よし。こうなったら、盛り付けで挽回することにしよう。




