一先ずヤンキーを黙らせよう
今回のおまけは剣についての解説となります。
55話
「おはようございます!」
「あら、美優ちゃんおはよう。隆二~!
美優ちゃん来たわよ~~!」
「待っていたぜ! 行くか!」
今日は普段の学校生活を送る前に、昨日の
出来事を話すのが先だ。
「ふむ…………なる程、わかりました。直ぐに
当人たちへの事情聴取に移りましょう。と、
言いましても既に彼等には聴取済みです」
最早見飽きた顔の4人が入ってきた。
「見せ…………筋」
「隆二…………」
「生きていたのか…………」
「じ、実体はあるんだよな…………??」
昨夕、隆二が美優を助けるためのショートカットとして、
学校の屋上から飛び降りる行為を見ていた4人は、
隆二が死んだものと思っていたのだ。
「おう、生きてるに決まってんだろ。まさかテメェらが
朝イチで報告していたとは思いもしなかったが、そんなに
俺に死んで欲si…」
「うおおお! いぎででよがっだどおおおっ!!」
デブが本当に動けるデブのような速度で
隆二に抱きついてきた。
「死んで欲しいなんて思うかよ! 俺達お前のことを
嫌ってる訳無いだろ!」
が、隆二は抱きついてきたデブと、もう1人を
軽く振り払い、尻餅をつかせた。
「どの口がほざいてやがる。散々俺が肉体を
鍛えていることを否定し、あまつさえ、今回は
俺の友を俺から引き剥がすことで、命の危機に
晒した。お前らが余計なことをしなけりゃ、
俺は飛び降りて無かったんだよ。分かるか?
ああ!?」
「返す言葉もありません」
「まさか、絶世美女が言っていた、みy…的場さんと
ヤクザなお兄さん達が仲良くするって言う意味が、
強姦するって意味だとは思わなくて…………」
「俺達最初のカラオケへの勧誘も含めて、絶世美女達が
的場さんへサプライズしていると思ったんだ!」
「オデ達一同、深くお詫び申し上げるド!」
4人全員で土下座した。
「へっ、そうかよ。せいぜい反省アピール
し続けるこったな」
「あの3人の後で金子君が嫌いじゃないのに
嫌がらせをし続けた理由も聞くからね」
そして3人が入ってきた。
「おい金子! アタシの股関節を弁償しろや!!」
「私の手首をグキらせたことも弁償だ!」
「的場! この絶世美女様に逆らったことを
後悔させてやる!」
3名とも立場を理解せず、微妙に意味不明なことを
叫んでいる。
「言っておきますが、俺は金的蹴りを跳躍で回避し、
机の角で殴られる前に机の面を受け止めただけです」
「更にはそこで頭を垂れてる4人を使って私達を
分断し、確実に倒せる私をヤクザに襲わせました。
金子君が来てくれなければ、私は最悪、殺されて
いました!」
「はぁ!? 私達がヤクザとつるんでるだぁ!??
どーこにそんな証拠があるってんだよ! ええ!?」
「この4人がベラベラと喋ってたぜ。今頃
美優ッチはヤクザなにーさん達とエンジョイ
している頃だとかな。なぁ」
ガリガリの1人に振った。
「…………はい、確かに俺が話しました」
「オデ達は3人に、的場さんをヤクザな兄さん達の
力で喜ばせるとウソぶかれて、金と引き替えに協力を
持ちかけられましたド」
「遊びたかった俺達は、軽い気持ちで2人の分断に
協力してしまいました」
「後悔しています」
一応は反省しているらしく、すんなりと白状した。
「…………意外なこともあるもんだ。どこまで
本心か知らねぇけど」
隆二的には逆ギレして襲いかかってきた所を
返り討ちにする予定だったので、かなり
不思議そうに見つめている。
「こ、こいつらはぁ! すーぐに嘘をぉ!
つくんですぅ!!」
絶世美女は、目を泳がせながら否定をした。
とても醜い嘘の供述であった。
「聞くまでもない。事前に提示された手紙と合わせ、
教育委員会と連携して厳格に処罰を下します。
金子君達は教室に戻りなさい」
「嘘でしょう…………」
ヤンキー達が涙目になっていたが、そういう
取り決めになった。勿論処罰は今件のみならず、
過去の所業まで取り調べられた上で裁定が下されるだろう。
「一先ず教頭先生は味方になってくれそうだな」
2階に向かう道で話す。
「でも…………今まであの人達がのさばっている辺り、
校長先生は怪しそうじゃない?」
美優が他のステイクホルダーについて言及した。
「…………確かにな、よし、拓人にも本格的に協力
してもらおう。俺の頭脳じゃこれくらいが限界だ」
「実は私も限界なの。文系の友達にも相談するね!」
この日は特に復讐も無く、いつも通りの時間に
SAFにログイン出来た。
「お手伝いありがとう! しばらくは2人で進めてるね!」
「アレウス様もどうか楽しんで!」
「おう! そっちもな~!」
そう、元々やりたかったことがあったのだ。
「この大陸ってどれくらい広いんだろうな??
限界まで突っ走るぜ!!」
早速、最高速度で走ることにした。現在の
最高速度は時速85km。現実であれば、
ライオンをしのいで馬と良い勝負が可能だ。
最も実際にしようとしたら、肉離れは
確実であるが。
「最早普通のモンスターは飛び膝蹴りだけで倒せるな。
速度こそパワーなのが身に染みるぜ」
ディノニクスの群れが現れた!
「スーパードリルストライク!!」
超高速回転しながら時速255kmで突撃開始した。
「グギギ…………前方の衝突は大したダメージに
ならねぇが、回転速度が速くなった分、三半規管が
追い付かねぇな…………」
そのまま地形を掘り進めていき。
「もっともっとスーパードリルストライク!
ティラノもブラキオもケツァルコアトルスも
粉砕粉砕~~!!」
更に更に掘り進めていった。
「うーん、大分掘り進めたけど、中々海岸まで
たどり着けないなぁ」
十分に前人未踏の地に到達しているのだが、
それでも地形はジャングルのままだ。
「うおおっ!!?!?」
刹那、アレウスは『爆進正拳突き』を繰り出した。
攻撃ではなく回避の為に。
「まだ見ぬモンスター…………燃えるぜ!」
半径10メートルの円を描くように、地形を
消し飛ばしたモンスターに心を踊らせた。
武器(剣)について
剣士等が使用可能な武器。中程度のリーチと軽さ故の
攻撃速度から、愛用するユーザーは多い。ある程度の
範囲に切れ味の高い一撃を加えられることから、色々な
局面で使うことが出来、剣士系jobがパーティーの花形に
なりやすい所以でもある。
いつもブクマや評価をありがとうございます。感想や
レビューもあわせて原動力となっております(*^ω^)
11/12 VR月間58位でした。いつも見てくださる
皆様のお陰です。ありがとうございます。




